(2317:東証1部) システナ ソフトウェア開発やIoT関連システム順調

2017/06/21

systena

今回のポイント
・17/3期は前期比8.3%の増収、同16.4%の営業増益。車載システム・社会インフラ等のソフトウェア開発やIoT関連システムの構築・検証等、注力分野のビジネスが順調に伸び、営業利益の過半を稼ぐソリューションデザイン事業の売上が同20.4%増と伸長。その他の事業も総じて収益性の改善を伴って売上が増加した。特にソリューション営業事業はITサービス事業等との連携で、システムインテグレーターの営業部門に進化しつつあると言う。期末配当は2円増配の18円を予定(年間では4円増配の36円)。

・18/3期予想は前期比6.5%の増収、同19.3%の営業増益。引き続き成長分野にフォーカスしていくソリューションデザイン事業の売上が同7.3%増加する中、フレームワークデザイン事業(同10.5%増)やITサービス(同9.8%増)の売上も伸びる。新規事業育成や新規顧客開拓に伴う先行投資等が続くものの、営業利益率が8.9%と0.9ポイント改善。3期連続の営業最高益更新が見込まれる。年間配当は6円増配の42円を予定している(上期末21円、期末21円)。

・ソリューションデザイン事業は成長分野にしっかりと根付いている。例えば、車載システムでは、従来型携帯電話や他の組込機器開発の経験が生きるLinuxCでの開発やAndroidスマートフォン開発の経験が生きるAndroidJavaでの開発等、幅広い技術を用いた開発に対応できる事が強みになっている。IoT・ロボット・AI(人工知能)を活用したサービスにおいても、こうした通信関連やインターフェイス関連の技術が不可欠。当面の業績好調だけでなく、中長期の見通しも明るい。

会社概要

2010年4月1日に(株)システムプロが、持分法適用会社だったカテナ(株)を吸収合併して誕生。旧(株)システムプロのモバイル端末の設計・開発・検証に係る技術・ノウハウとオープン系技術、旧カテナ(株)の金融分野の業務知識及び基盤系技術を融合した事業展開により新たな領域の開拓を進めている。連結子会社11社及び持分法適用会社1社と共にグループを形成している。

【会社の経営の基本方針 -安定と成長のバランスを重視した経営-】

経営目標は、「日本を代表するIT企業となり、日本経済を底辺から支える」。その実現のために、「破壊と創造」、「安定と成長」、「保守と革新」と言う相反する課題をバランス良くコントロールし、常に振り子の中心点に経営の軸足を置いた、バランス経営を基本方針としている。

【目標とする経営指標】

・安定した高配当
・高い株主資本利益率
・高い売上高営業利益率

目標とする経営指標として、安定した高配当、高い株主資本利益率、高い売上高営業利益率を掲げており、その実現に向け、経営の基本方針に則り、高収益体質を目指して行く考え。当面の目標(中期経営目標)は、19/3期に連結売上高560億円、営業利益55億円、ROE20%の達成と年間配当1株当たり52円の実施(配当性向40%以上)。
【事業内容】

事業は、ソリューションデザイン事業、フレームワークデザイン事業、ITサービス事業、ソリューション営業、クラウド事業、コンシューマサービス事業、及び海外事業に分かれる。17/3期の売上構成比は、ソリューションデザイン事業36.6%、フレームワークデザイン事業9.1%、ITサービス事業13.8%、ソリューション営業38.4%、クラウド事業1.7%、コンシューマサービス事業0.7%及び海外事業0.3%、投資育成事業0.0%、調整額-0.6%。

ソリューションデザイン事業   (株)システナ、(株)ProVision、(株)IDY、HISホールディングス(株)、Systena Vietnam Co.,Ltd.

モバイル端末開発で培ったノウハウを強みとする自動運転やテレマティクス等の「車載」、電力、交通、航空、宇宙、防衛等の「社会インフラ」、通信キャリア、Eコマース、教育、電子書籍等の「ネットビジネス」、スマートフォン、家電、ロボット等の「プロダクト」及びワークフロー等の「業務システム」の5つのカテゴリーに経営資源を集中させている。いずれのカテゴリーも、IoT関連のシステムやサービスの開発及び検証の引き合いが活発である。また、ベトナムの現地法人Systena Vietnam Co.,Ltd.が、ソフトウェア開発・検証評価・保守運用、ITサービス全般等を手掛けるオフショア拠点としての機能を担っている。

フレームワークデザイン事業   (株)システナ、(株)ProVision、Systena Vietnam Co.,Ltd.

国内外の生・損保や銀行を顧客として、金融系システム開発や基盤系システムの開発を行っている。生損保業務では、情報系、契約管理業務、保険料計算、代理店業務から営業管理業務に至るまで幅広い業務ソリューションの開発実績を有し、銀行業務では、メインフレームへの対応はもちろん、オープンシステムの分野においても、営業店系システム及び対外系チャネルシステム等で豊富な開発実績を有する。現状では、業務の大半を金融系システムの開発・運用が占めているが、ITサービス事業やソリューション営業事業との連携による両事業が有する顧客へのクロスセル、或いはスマホアプリやWebアプリ等のソリューションでのソリューションデザイン事業との連携により、金融系の深耕と他業種への横展開を進めている。また、ソリューションデザイン事業と同様にSystena Vietnam Co.,Ltd.がオフショア拠点としての機能を担っている。

ITサービス事業   (株)システナ、東京都ビジネスサービス(株)

システムやネットワークの運用・保守・監視、ヘルプデスク・ユーザーサポート、データ入力、大量出力等のITアウトソーシングサービスを手掛ける。顧客は電機メーカー、金融機関、外資系企業、官公庁等。

ソリューション営業事業   (株)システナ

ITプロダクト(サーバー、PC、周辺機器、ソフトウェア)の企業向け販売やシステムインテグレーションを手掛ける。ハード販売型のビジネスからサービス提供型のビジネスへシフトを進めており、ITサービス事業等とも連携して所有から利用(クラウド等)へと変化するニーズを取り込む事で事業拡大、高付加価値化を図っている。顧客は電機メーカー、外資系企業等。

クラウド事業   (株)システナ

クラウド型サービスの導入支援からアプリケーションの提供までを手掛けており、「G Suite」と同社開発の「Cloudstep」を組み合わせたシステナ版グループウェアのクラウドサービスや本年5月にサービスを開始したクラウド・データベースサービス「Canbus」、スマートフォン向けフィッシング対策ソリューション「Web Shelter」などを提供している。現在、パブリック・クラウドに特化しているが、プライベート・クラウドへの対応も進めている。尚、「Cloudstep」とは、「G Suite」等のクラウド型サービスの使い勝手を向上させるための業務アプリケーションや運用者向け管理ツール等の総称。

コンシューマサービス事業   (株)GaYa

連結子会社(株)GaYaを中心とする事業である。(株)GaYaは、スマートフォン向けゲームコンテンツを開発し、大手SNSサイトへ提供している他、他社が開発・リリースしたゲームの運営受託も手掛けている。

海外事業   Systena (THAILAND) Co.,Ltd.、Systena America Inc.

タイの現地法人Systena (THAILAND) Co.,Ltd.、米国の現地法人Systena America Inc.、の3社が事業を進めている。タイの現地法人は、IT機器の販売やITサポートビジネス及びソリューションの提供等を手掛けており、米国の現地法人はモバイルや通信関連の開発・検証支援と米国の最新技術・サービスの動向調査及びインキュベーションが二本柱。

投資育成事業

IoT、ロボット、FinTech等の企画・開発・販売を手掛ける戦略子会社(株)インターネットオブシングスと、有料職業紹介事業、人材育成・能力開発のための研修、及び業務アウトソーシング等を手掛ける(株)キャリアリンケージの2社(共に2016年4月1日設立)が、新規事業の育成に取り組んでいる。

中期4ヵ年計画(16/3期~19/3期)
【ストラテジー  -自動運転、スマートシティ、ロボット、IoTソリューション-】

今後10年間で最も伸びる分野に経営資源を集中させていく考えで、具体的なターゲットとして、自動運転、スマートシティ、ロボット及びIoTソリューションの4分野を挙げている。4分野は、いずれも無線通信技術が不可欠な事から同社の強みを活かす事ができる。また、ロボットはAIの領域でもあり、今後、幅広い用途や需要が期待でき、この分野でいち早く技術とノウハウの蓄積を図る事の意義は大きい。

【中期4ヵ年計画(16/3期~19/3期)  -成長工ンジンの再構築により、
19/3期の営業利益を2.5倍に-】
(1)重視する経営指標(KPI)と2019年3月期の目標
 売上高  56,000百万円(15/3期 36,951百万円)  配当   52円  (15/3期 30円)
営業利益 5,500百万円 ( 同  2,226百万円)  配当性向 40%以上(同 81.0%)
EPS    130円    ( 同      37円)  ROE   20%  (同 7.3%)
(2)主要セグメントの目標と取り組み
ソリューションデザイン事業

19/3期の目標は売上高185億円、営業利益22億円(15/3期 売上高117.6億円、営業利益10.3億円)。セグメント全体で売上高を1.6倍、営業利益を2.1倍に拡大させる考えで、中核となる車載・ロボットと社会インフラについては、合計で売上高3.7倍、営業利益4.8倍を見込んでいる(売上高19億円、営業利益1.8億円 → 売上高71億円、営業利益8.7億円)。

・車載・ロボット、Webシステム開発・検証の実績を活かした交通・電力といった社会インフラへの展開
・ネットビジネスの支援(新たなサービスの創造を支援する)。
フレームワークデザイン事業

19/3期の目標は売上高65億円、営業利益8億円(15/3期 売上高42.4億円、営業利益3.9億円)。売上を15/3期比1.5倍、営業利益を同2.1倍に拡大させたい考えで、本部間協業・新規サービスについては売上20倍、営業利益40倍を目指している。

・金融(保険・銀行)での開発実績やノウ八ウを活かして他業種の基幹システム関連等へ水平展開(ワークフロー開発や長期保守)
・本部間協業の拡大によるストツク型ビジネスへの転換
ITサービス事業

19/3期の目標は売上高70億円、営業利益7億円(15/3期 売上高51億34百万円、営業利益3億3百万円)。

・ヘルブデスクやシステム運用保守で培ったノウ八ウの活用と本部間協業による高付加価値サービスへの転換
高付加価値サービスとは、海外進出支援、ITサポート環境構築、社内システム環境整備、インフラ最適化、スマートデ八イス運用支援等。
ソリューション営業

19/3期の目標は売上高200億円、営業利益8億円(15/3期 売上高151億93百万円、営業利益4億79百万円)。サービス売上高を40億円に引き上げ、売上構成比を20%とする事で、15/3期に3.2%だった営業利益率を4.0%に高める。

当事業が総合営業としてシステナの全ての商材・サービスを販売していく事を基本方針とし、オンプレミスのサーバーとクラウドサービスとの連携によるハイブリッド環境への対応強化、ストックビジネスの拡大及び本部間連携によるシナジー拡大に取り組んでいく。

新企隊本部を発足させた目的は二つあり、一つは、IoT、セキュリティ、Fintech、ロボティクス、コンテンツをキーワードとする高付加価値な事業創造を通じて、ストックビジネス(ロイヤリティ・ビジネス)の拡大を図る事。この一環として、関係事業を集約し投資効率の向上と営業連携の強化に取り組む。
もう一つは、海外事業を早期に軌道に乗せる事。早期の黒字化に向け、海外子会社独自で事業活動を行うビジネスモデルから、システナ本体との連携強化によるALLシステナの経営資源を有効活用するビジネスモデルへの転換を図る。19/3期に売上高40億円、営業利益10億円の収益寄与を目指している(15/3期 売上高9.2億円、営業利益0.4億円)。

17/3期は海外子会社が発掘した米国のベンチャー企業と日本での独占販売契約を締結した。18/3期はIoTプラットフォーム「C2M」(プラズマ社)と認証&暗号化ソリューション「FIDO」(ストロングオース社)の国内事業が本格化する。

IoTプラットフォーム「C2M」(プラズマ社)

全米屈指のIoTプラットフォーム「C2M」の日本独占販売契約を締結した。オールインワンのIoTプラットフオームであり、導入すれば直ぐにIoTを始める事ができる。米国の代表的な大都市のスマートシティ計画におけるIoTプラットフオームに選定され(今夏にプレス発表の予定)。この他、AT&T、HP、米国大手石油会社、大手物流、大学、医療関係、建設会社等で、IoTプラットフオームとして豊富な採用実績を有する。

認証&暗号化ソリューション「FIDO」(ストロングオース社)

世界の中央銀行、大手金融機関、軍事機関が認めた認証&暗号化ソリューションの日本独占販売契約を締結した。某西欧の中央銀行、某中東の中央銀行、イベント切符業界で世界最大級のマーケット・メーカー、US最大級テレコム会社、APAC最大級テレコム会社等、全世界の大手企業での採用実績を有する。暗号化ソリューションだけでなく、ヨーロッパや米国で話題の次世代認証システム(FIDO)の日本企業への提案活動にも力を入れていく考え。

2017年3月期決算
前期比8.3%の増収、同16.4%の営業増益

前期に大型案件が集中した反動やマイナス金利の影響による金融機関の投資抑制等でフレームワークデザイン事業の売上が同18.9%減少したものの、営業利益の過半(51.6%)を稼ぎ出すソリューションデザイン事業の売上が同20.4%増と伸長。同社の事業では最大の売上規模を誇るソリューション営業事業は、各事業との連携強化によるサービスメニュー拡充が奏功し収益性の改善を伴って売上が同5.6%増加。同事業は、システム開発、保守運用サービスを含めたワンストップサービスを提供できるシステムインテグレーターの営業部門へと進化しつつある。この他、ソリューション営業事業とのシナジーが顕在化したITサービス事業や「Cloudstep」の機能強化が奏功したクラウド事業の売上も増加した。

利益面では、ソリューションデザイン事業の売上構成比の上昇に加え、主力事業全般で収益性の改善が進み、売上総利益率が19.8%と0.8ポイント向上。人員増による人件費の増加やTVCMなどブランド強化を目的にした広告宣伝費の増加による販管費の増加を吸収して営業利益が36億93百万円と同16.4%増加。2期連続で最高益を更新した。
最終利益が減少したのは、投資有価証券売却損2億67百万円を営業外費用に計上した事や前期の税負担率が低かった反動(16/3期29.3%→17/3期35.5%)による。

期末総資産は前期末に比べて22億74百万円増の252億07百万円。借方では、潤沢なCFを反映して現預金が増加した他、業容拡大で売上債権が、自社商材の拡充でたな卸資産が、それぞれ増加。一方、売却で投資有価証券が減少した。貸方では、仕入債務や純資産が増加。自己資本比率は58.2%と前期末との比較で0.3ポイント改善。有利子負債は僅少で、実質無借金経営である。

営業CFは、たな卸資産の積み増しや税金費用の増加で前期比減少したものの、高い水準で黒字を維持している。

*ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。ROE = 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × レバレッジ
*上記は決算短信及び有価証券報告書のデータを基に算出しているが、算出に際して必要となる総資産及び自己資本は期中平残(前期末残高と当期末残高の平均)を用いている(決算短信及び有価証券報告書に記載されている自己資本比率は期末残高で算出されているため、その逆数と上記のレバレッジは必ずしも一致しない)。

17/3期のROEは税負担率の影響で低下したものの、高水準を維持した。

セグメント別動向と見通し
ソリューションデザイン事業

17/3期は売上高169億13百万円(前期比20.4%増)、営業利益19億04百万円(同23.0%増)。案件のピークアウトでロボット分野が横ばいだったが、車載分野が同50.0%増、社会インフラ分野が同30.4%増、インターネッ卜サービスのシステム開発及び通信キャリア等のIoT事業を進める顧客向けが同17.8%増と注力分野が揃って高い伸びを示した。

18/3期予想は売上高181億52百万円(前期比7.3%増)、営業利益21億87百万円(同14.8%増)。引き続き、車載、社会インフラ、インターネットサービス、及びロボットの各分野とIoT・A関連のプロジェクトにフォーカスしていく。車載分野では、車内空間の快適性向上に向けた情報分野(インフォテインメント)、乗用車・路線バス等の安全分野(自動運転)、エコカー(HV・EV)の普及に向けた省燃費分野(エンジン・コントロール・ユニット)に注力していく。社会インフラ分野ではスマートシティ関連の受注に力を入れる。具体的には、航空管制システム、交通・電力・防衛・xEMSの開発プロシェクト、更には公共事業関連を得意とする顧客への展開である。インターネットサーヒス分野では、大手通販企業のeコマース、スマートデバイスを活用したWebビジネス分野及びIoT・AIをキーワードとしたインターネットサービスプロジェクトといった高収益分野にフォーカスしてく。ロボット分野では、サービスロポットに力を入れる。具体的には、サービスロボットを活用したソリューション開発及びコンサルティング、IoT・AIをキーワードとしたロボット活用プロジェクトがターゲットとなる。

フレームワークデザイン事業

17/3期は売上高42億07百万円(前期比18.9%減)、営業利益5億96百万円(同14.3%減)。前期に金融向け大型案件が集中した反動に加え、マイナス金利の影響による金融機関の投資抑制もあり、既存の金融系システムの保守開発業務が縮小。既存顧客内また本部間連携を中心に新規プロジェクトの受注に取り組んだがカバーできなかった。

18/3期予想は売上高46億50百万円(前期比10.5%増)、営業利益6億44百万円(同7.9%増)。収益性の高い案件ヘシフ卜すると共に、品質と生産性に磨きをかける。高収益案件としては、損保のシステム再構築や決済サービスをキーワードとしたプロジェクトを挙げる事ができる。また、クラウド関連のプロダクトに加え、企業内に蓄積されたデータの分析ツールの導入支援を商材として新規顧客の開拓にも取り組む。

ITサービス事業

17/3期は売上高63億65百万円(前期比10.2%増)、営業利益6億51百万円(同46.6%増)。顧客のプ口フイツ卜部門に対する営業強化や「仮想化デスク卜ツプ導入支援」、及び「スマー卜デバイスの導入」等の付加価値の高いスポッ卜案件がけん引役となった。

18/3期予想は売上高69億90百万円(前期比9.8%増)、営業利益7億75百万円(同19.0%増)。「シェア拡大、バイの拡大、売上拡大」を追求すると共に、より高収益なビジネスモデルの構築に取り組む。具体的には、「へルプデスク」、「システムオペレー夕ー」という従来の人材動員力を強みとしたビジネスを脱し、これまでのプロジ工ク卜で培った丿ウハウや英語対応力を活かせる「ITサポート」、「ITインフラ」、「PMO]、「LAB」といったサービス単位での請負型業務にシフトしていく。

ソリューション営業事業

17/3期は売上高177億72百万円(前期比5.6%増)、営業利益7億09百万円(同42.7%増)。期初にはサーバー・ス卜レージ等、ハードウェアが低迷したものの、第3四半期以降、PCリプレースを中心に回復傾向。「セキュリティ」、「モバイル」、「クラウド」をキーワードに需要喚起に取り組んだ結果、ロードマップの把握から、IT機器の導入、インフラ構築、システム開発、保守運用に至る高付加価値のワンス卜ツプサービス案件が拡大した。

18/3期予想は178億円(前期比0.2%増)、営業利益7億60百万円(同7.1%増)。オンプレミス(自社所有運用)からハイフリツド環境(オンプレミス+クラウド)への対応を強化すると共に、クラウド商材とサービスのセット販売やサービス案件の評価・検証等の新サービスの立ち上げでサービスの拡販を図り、収益力を強化する。また、(株)インターネットオブシングスとの連携を強化してセキュリティをキーワードとするIoT関連商材の拡販を図る。

クラウド事業

17/3期は売上高7億98百万円(前期比39.3%増)、営業利益1億14百万円(同77.1%増)。グループウェア「Cloudstep」の機能強化が奏功し複数の大型案件を獲得した他、製品サポートの強化で既存顧客へのアップセル・クロスセルにも成功。新開発商材「スマートフォン通帳」や「FIDO認証(フィンテック・セキュリティ)」の引合も増加した。
「スマートフォン通帳」は金融機関をターゲットとしており、金融業界紙に掲載される等で注目度が高い。一方、「FIDO認証」はFIDO1.0認証方式を採用した米国ストロングオース社の認証&暗号化ソリューションである(「FIDO」とは、FIDO Allianceが策定を進めているオンライン認証<指紋認証等の生体認証>の規格)。海外では、西欧の中央銀行、中東の中央銀行、イベント切符業界で世界最大級のマーケット・メーカー、更には米国最大級のテレコム会社等で採用されており、(株)システナが日本での独占販売権を有する。連結子会社(株)インターネットオブシングスが実働部隊として、ソリューション提案や拡販のためのメディア戦略・国内外の展示会出展等に取り組んでいる。
18/3期予想は売上高9億50百万円(前期比19.0%増)、営業利益1億12百万円(同1.8%減)。前第4四半期に多くの引き合いを受けた「スマートフォン通帳」が増加する他、「FIDO認証」の提供が始まる。「FIDO認証」は地銀をターゲットとして営業活動を開始したが、地銀以外からの引き合いも多い。一方、「Cloudstep」は、サポートメニューの強化や力レンダー機能の強化に伴い既存顧客の単価が上昇する。また、強化したカレンダー機能に対する評価は高く、紹介案件も増加していると言う。CS(顧客満足)専門チームによる顧客フォローの強化で更新率の向上にも取り組む。

尚、(株)インターネットオブシングスの17/3期は売上高1百万円、営業損失40百万円。「FIDO認証」のス卜口ングオース社やIoTプラットフォーム「C2M」の米国プラズマ社との連携を営業・技術の両面で本格化する18/3期予想は売上高26百万円、営業損失10百万円。「FIDO認証」については、日本のFIDO先駆者として既に様々な市場へ提案活動を行っている。「C2M」については、CE52017 (米国)やコネクテイツド・力ーEXPO(日本)に出展し、様々な業界から引合を受けている。「C2M」とは、プラズマ社が開発した全米屈指のIoTプラットフォームであり、(株)システナが日本での独占販売契約を有する。オールインワンのIoTプラットフオームのため、導入すれば直ぐにIoTを始める事ができる。米国では多くの実績を有し、米国の代表的な大都市のスマートシティ計画におけるIoTプラットフオームに選定された他、AT&T、HP、米国大手石油会社、大手物流、大学、医療関係、建設会社等で採用されている。
この他、IoTソリューションとして、LoRaWAN(Low Power, Wide Area)ソリューションも本格化する。既に工場向けIoTとして多数の引き合いを受けていると言う。

海外事業
Systena America Inc.

17/3期は売上高88百万円(前期1億75百万円)、営業損失1億58百万円(同 営業損失71百万円)。出展した米国IoT工キスポで「Best Of Show」を受賞する等、IoTソリユーションが高く評価されており、米国、欧州、中東、中南米の企業から引き合いを受けた。プラズマ社(IoT)やストロングオース社(フィンテック・セキュリティ)と日本での独占販売権契約締結については既に説明した通り。また、スプリントコーポレーションや現地日系企業からの技術支援業務の受注も堅調に推移した。

18/3期予想は売上高5億51百万円(前期88百万円、営業損失50百万円(同 営業損失1億58百万円)。LoRaWANを利用したIoTソリューション(LoRaWAN機器、センサ、IoTルーターの販売を含む)をグローバル展開する他、シリコンバレーに進出した日系企業の技術支援や米国ベンチャーのIoT関連製品・フィンテック関連製品を日本での販売にも取り組む。

Systena (THAILAND) Co.,Ltd.

17/3期は売上高11百万円(前期7百万円)、営業損失50百万円(同 営業損失42百万円)。情報サービス「バングル」はデザイン変更・機能拡充や営業強化の成果で新規顧客の獲得が進んだものの、既存顧客の契約更新が進まず会員顧客数は微増にとどまった。新サービスとして提供を開始した顧客店舗の「販促支援サービス」や「WEBサイト構築」の引き合いが増加している。

18/3期予想は売上高8百万円(前期11百万円)、営業損失20百万円(同 営業損失50百万円)。固定費削減に取り組むと共に、「販促支援サービス」や「WEBサイト構築」で新規の顧客(「バングル」の顧客である飲食店以外の事業者)開拓に取り組む。一方、既存顧客の飲食店に対しては、「メニュー製作」、「WEB製作」、SNSを使った「プロモーション支援」等、サービスメニューを広げ、客単価の引き上げを図る。ただ、「バングル」への新たな投資は行わず、営業活動もOnlineにとどめる。上期中の単月黒字を目指している。

コンシューマサービス事業

17/3期は売上高3億37百万円(前期比13.2%減)、営業損失7百万円(前期 営業利益14百万円)。協業によるスマホネイティブアプリ1タイトル、PC/スマホ共通アプリ1タイトル、及び開発と運用を受託した1タイトルの3タイトルをリリースした。スマホネイティブアプリ1タイトルとPC/スマホ共通アプリは、足元、共に堅調に推移しており、売上拡大に向けプロモーションやコラボレーションを計画している。受託タイトルは短期間でのリリースが可能なため、今回の実績を基に新規案件の開拓に取り組んだ。

18/3期予想は売上高3億67百万円(前期比8.8%増)、営業利益26百万円(前期 営業損失7百万円)。前期の売上構成比は、既存タイトル44%、受託タイトル25%、新規タイトル31%だったが、当期は、68%、15%、17%になる見込み。当期以降、既存タイトルと受託タイトルで売上の80%を確保する事で収益の安定化を図っていく考え。
受託タイトルについては、現行2タイトルの継続的な改善に取り組み、ロングセラータイトルに育てていく。また、3タイトル目の受注にも力を入れる。新規タイトルについては、大規模タイトル1本のリリースを第4四半期に予定している。開発を1タイトルに絞り込む事でリソースを集中させると共に開発コストを抑制する(1タイトル当たりの開発コストは増加するが、2タイトル合計の開発コストを下回る)。

2018年3月期業績予想
前期比6.5%の増収、同19.3%の営業増益予想

売上高は前期比6.5%増の492億53百万円。主力のソリューションデザイン事業は成長分野での受注好調を背景に売上が同7.3%増加する見込み。この他では、損保のシステム再構築や決済サービスをキーワードとしたプロジェクトの寄与でフレームワークデザイン事業の売上が同10.5%増加する他、付加価値の高い「ITサポ一卜」、「ITインフラ」、「PMO」、「LAB」といったサービス単位での請負型業務を展開していくITサービス事業の売上が同9.8%増加。未だ事業規模は小さいが、クラウド事業の売上も「スマートフォン通帳」や「FIDO認証」の寄与で同19.0%増と伸びる。

営業利益は同19.3%増の44億04百万円。新規事業育成や新規顧客大開拓に伴う先行投資に加え、ブランド強化に向けた投資も続く見込みだが、成長分野が伸びるソリューションデザイン事業やサービスの高付加価値化が進むITサービス事業及びソリューション営業事業の収益性が向上する他、前期は損失を計上したコンシューマサービス事業、海外事業、及び投資育成事業の損益が改善する見込み。加えて、営業外損益の改善や税負担率の低下も見込まれる。

配当は6円増配の年42円を予定している(上期末21円、期末21円)。

今後の注目点
2010年4月1日に(株)システムプロが持分法適用会社だったカテナ(株)を吸収合併して同社が誕生した。同社の資料によると、2010年4月1日の社員数(契約社員を含む)は2,883名だったが、2011年4月1日には2,060名に減少した。その後、社員数は更に減少し2012年4月1日は1,880名となったが、翌期以降、増加に転じ、2017年4月1日は3,043名。この間の1人当たり(平残)の売上高と営業利益を見てみると、11/3期が売上高15.8百万円、営業利益1.04百万円だったが、17/3期は売上高が同水準の15.8百万円ながら、営業利益は1.26百万円と21%強増加した。この間、旧(株)システムプロの事業は、モバイルから、車載、社会インフラ、インターネットサービス等のシステム開発やIoT事業関連の開発・検証にシフトさせる事で、収益性を改善させつつ売上を伸ばし、旧カテナ(株)の事業は、量から質へシフトさせ、売上を追わず高付加価値化を図ってきた。この成果が、1人当たりの売上高と営業利益に反映されている。ただ、旧カテナ(株)事業の収益構造改革は、ようやく成果が表れてきたところで、同社は満足していない。一方、旧(株)システムプロの事業であるソリューションデザイン事業は成長分野にしっかりと根付いている。例えば、コックピットのインフォテイメント化関連や自動運転関連が増加している車載では、従来型携帯電話や他の組込機器開発で培ってきたLinuxCでの開発力やAndroidスマートフォン開発の経験が生きるAndroidJavaでの開発力が強みになっている。IoT・ロボット・AI(人工知能)を活用したサービスにおいても、こうした通信関連やインターフェイス関連の技術が不可欠である事は言うまでもない。旧(株)システムプロの事業も、これからだ。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎コーポレート・ガバナンス報告書        2016年6月29日更新
1.基本的な考え方

当社は、激しい経営環境の変化に対応し、経営の効率性を高めるために迅速な意思決定によるスピード経営を推し進め、永続的な事業発展と株主価値の増大および株主への継続的な利益還元を行っていくと同時に、株主、顧客、取引先、従業員および地域社会などのステークホルダー(利害関係者)との利害を調和させ、全体としての利益を最大化することを目指し、かつ、経営の健全性確保およびコンプライアンス(法令遵守)の徹底に努めるためにコーポレート・ガバナンスを強化させていきたいと考えております。
このため、外部専門家(監査法人、主幹事証券会社、弁護士、社会保険労務士、司法書士等)やステークホルダーからの指摘や提言を真摯に受け止め、経営の公平性、透明性に関して更なる充実を図る所存であり、持ち前の当社の機動性を活かし、会社規模に応じた体制を構築し、株主などのステークホルダーを絶えず意識した上場企業として一層の自己改革を図り、コーポレート・ガバナンスの強化と適時適切な情報開示に努める所存であります。

<コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由>

【原則 1-2 株主総会における権利行使】
【補充原則 1-2-4】
現在、当社の株主における機関投資家や海外投資家の比率は相対的に低いため、現行の書面投票制度で支障はないと考えております。今後とも当該投資家の保有比率の動向を踏まえ、議決権の電子行使を可能とするための環境作り(議決権電子行使プラットフォームの利用等)や招集通知の英訳を検討してまいります。

<コーポレートガバナンス・コードの各原則に基づく開示>

【原則 1-4 いわゆる政策保有株式】
当社は、政策保有株式として上場株式を保有しない方針であります。なお、旧カテナ株式会社との合併により引き継いだ政策保有株式(3銘柄95百万円)については、市場動向を見ながら売却する予定であります。

【原則 1-7 関連当事者間の取引】
当社は、取締役の利益相反取引・競業取引を取締役会の付議・報告事項としており、取引毎に取締役会による事前承認・結果の報告を実施しております。

【原則 5-1 株主との建設的な対話に関する方針】
当社は、株主との建設的な対話を促進するために、ディスクロージャーポリシーを定め、開示しております。詳細は、当社ホームページに掲載しておりますので、ご参照ください。
http://www.systena.co.jp/ir/management_policy/disclosure.html
また、そのための体制整備・取組については、本報告書「III 株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況」の「2.IRに関する活動状況」をご参照ください。

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