(8912:東証2部) エリアクエスト 2017年6月期第2四半期業績レポート

2017/03/01

AreaQuest

今回のポイント
・1都3県の駅前商業地において、店舗不動産に特化した、ビル管理、サブリース(店舗を借り上げて転貸)、テナント誘致、及び自社ビルの賃貸を行っている。サブリースを原動力に業績拡大が続いており、16/6期は5期連続の増収・増益を達成。過去5年間で売上高が2.1倍に拡大し、43百万円の損失だった経常損益が2億54百万円の利益に転じている。・17/6期上期は前年同期比13.7%の増収、同9.9%の経常増益。サブリース収入が伸びる中、自社ビルの賃貸収入も増加し、売上が伸長。サブリースにかかる先行投資、賃貸用不動産の減価償却、及び積極的な販促活動等による営業費用の増加を吸収して営業利益が同11.0%増加した。

・通期業績予想に変更はなく、前期比12.8%の増収、同17.8%の経常増益予想。先行投資が増える中、稼働が遅れている物件があり、目先の業績には若干の下振れ懸念があるが、サブリース物件の開拓と賃貸用不動産の拡充が進んでおり中期的な見通しは引き続き良好。配当は1株当たり2円の期末配当を予定している。

会社概要

東京、神奈川、千葉、埼玉の1都3県の駅前商業地において、サブリースやビル管理・メンテナンス(清掃、設備保守、警備管理等)を中心に売買仲介や契約更新・契約管理等も手掛ける「ストック収入型ビジネス」と、テナント誘致等の「成功報酬型ビジネス」を展開。グループは、グループマネジメントが中心の同社の他、テナント誘致等を手掛ける(株)エリアクエスト店舗&オフィス、ビル管理等の(株)エリアクエスト不動産コンサルティングの連結子会社2社。「エリアクエスト」と言う社名には、「地域に根差して(エリア)、不動産の価値を追求する(クエスト)」と言う思いが込められている。

清原社長は予備校までを熊本で過ごし、その後、明治大学に入学。卒業後は、野村證券に入社し、大阪で4年、名古屋で3年、営業の腕を磨いた。
【特徴・強み 1都3県の駅前商業地においてテナント誘致に強いビル管理サービスを提供】
特徴1 ビル管理事業
(サブリースを含む)
清掃業務は「顧客満足度No.1」を自負
特徴2 更新及び契約管理事業
(売買仲介を含む)
トラブルの未然防止と、トラブルが起きてしまった場合の迅速対応
特徴3 テナント誘致事業 ビル管理事業とのシナジー

ビル管理事業や更新及び契約管理事業は2003年3月に100%子会社化した(株)日本総合ビルメンテナンスがベースになっているが、ビル管理事業では、清掃を中心にした日常対応にととまらず、水回り、電気、空調、ガス、エレベーターといった設備面での臨時対応をこなし(問題が発生すれば、いち早く駆けつけて対応)、更新及び契約管理事業では、更新及び契約管理に加え、消防法上問題となる共用部分の不正使用といったビルオーナー等の貸主共通の悩み事にも対応する等、同社ならではのサービスが加えられている。
一方、テナント誘致は同社にとって祖業であり、会社設立から3年1カ月でマザーズ上場を果たす原動力となった。独自に分類した63業種・約3,000社の店舗テナントをデータベース化し、このデータベースに基づき営業活動が行われている。また、物件毎に、ビル管理事業、更新及び契約管理事業、及びテナント誘致事業の各事業部門から担当者が選出され、各担当者は担当業務をこなすと共に、チームを組んでテナント誘致に取り組んでいる。

【成長をけん引するサブリース事業】

12/6期以降、サブリースに力を入れている。サブリースは空室で賃料収入がなくても、賃料をビルオーナー等に払わなければならないが、テナント誘致での強みを活かす事ができ、もとより、人の流れの多い1都3県の駅前商業地に物件を絞り込む事でリスク低減を図っている。
また、サブリース物件の開拓に当たっては、地域特性や立地に応じて物件の用途や機能を変更して性能を向上させたり価値を高めたりするリノベーションの提案も行っている。もともと同社がサブリースする物件は築年数が古い物件が多いため、リフォームはもとより、水回り、電気、空調、ガス等、躯体以外の設備の修繕が必要な物件が少なくない(物件によっては鉄骨を入れ床の補強を行った事もあった)。こうした費用は同社が負担するため、ビルオーナーは自ら負担する事なく、資産価値を高めると共に安定収益を享受できる。一方、同社は先行投資負担を織り込んだ収益性を試算した上で提案を行っているため、テナントが埋まれば先行投資を吸収して確実に利益を上げる事ができる。

広告宣伝にもサブリース物件を活用

オーナーの同意を得てサブリース物件を含めた同社の管理物件への広告看板設置を進めている。前期決算を絞めた後の2016年7月12日現在の設置数は34箇所だったが、2017年2月1日現在、62箇所。今期中に100箇所を超える見込み。看板設置料は無料のため、コストは看板の製作費用と設置費用のみである。

大阪進出

2016年7月に、物件(大阪府吹田市 吹田駅)を購入して大阪に進出した。その後、高槻駅前(大阪府高槻市)でサブリース第1号を稼働させており、現在、3物件目の商談を進めている。

2017年6月期上期決算
前年同期比13.7%の増収、同9.9%の経常増益

サブリース物件の積み上げ効果で売上高が10億19百万円と前年同期比13.7%増加した。利益面では、サブリース物件の稼働に先立って実施される修繕やリノベーション費用の増加や期初から収益に寄与している賃貸用不動産の減価償却費等で売上総利益率が1.9ポイント低下する中、人件費、減価償却費、広告宣伝費、交際費等を中心に販管費が同5.87%増加したものの、売上の増加で吸収して営業利益が1億40百万円と同11.0%増加した。最終利益が減少したのは、投資有価証券評価損等の特別損失を計上した事と税務上の累損がなくなり税負担が増加した事による。

業容の拡大で上期末の総資産は29億46百万円と前期末に比べて1億43百万円増加した。借方では、現預金の他、土地建物の購入(上期末現在、9棟の自社ビルを保有)等で有形固定資産が、敷金保証金の増加等で投資その他が増加。借方では、長期預かり保証金、有利子負債、及び純資産が増加した。自己資本比率は42.5%(前期末42.7%)。

業容拡大に伴い運転資金の増加したものの、1億11百万円の営業CFを確保した。一方、取得した土地建物代金の支払いが完了し、投資CFのマイナス幅が縮小。財務CFの減少は新規借り入れの減少による。

2017年6月期業績予想
通期業績予想に変更はなく、前期比12.8%の増収、同17.8%の経常増益予想

売上高は前期比12.8%増の21億円。サブリース物件の増加と賃貸用不動産の通期寄与でストック収入型ビジネスの売上が増加する。

利益面では、リノベーションサブリースに伴う先行投資や減価償却費の増加等で売上原価が増加する他、広告宣伝費や人件費・人材採用費の増加に加え、顧客管理システムの更新(3~5年をかけて更新する)等もあり、販管費も増加するが、売上の増加で吸収。営業利益は3億10百万円と同18.2%増加する見込み。最終利益が同40.6%減の1億75百万円にとどまるのは、税務上の繰越損失が一掃された事による税負担の増加等による。

配当は1株当たり2円の期末配当を予定している。

今後の注目点
通期予想に対する進捗率は、売上高48.6%、営業利益45.5%、経常利益45.5%、純利益53.4%。業績が下期偏重の同社としては順調な進捗。サブリース物件の新規開拓が順調に進んでおり、期末170物件を計画しているが、商談が最終段階にある3物件を含めて、2月半ばで165件と97.1%の進捗。上期だけで物件の積み上げによる売上総利益の押し上げ効果が70百万円程度あったと言う。
ただ、下期は先行投資が多い一方で、稼働が計画よりも遅れる物件が発生しそうだ。このため、利益が予想に届かない可能性があるが、サブリース物件の開拓と賃貸用不動産の拡充が進んでおり中期的な見通しは引き続き良好なようだ。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎コーポレート・ガバナンス報告書        更新日:2017年1月16日
基本的な考え方

当社のコーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方は、その重点を株主利益向上に置き、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることが重要な課題と認識しております。その一環といたしまして、意思決定の迅速化、経営の透明化等を意識しコンプライアンスの徹底等が機能する体制の構築に取り組んでまいります。

<開示している主な原則>
【原則1-4】(いわゆる政策保有株式)

当社は、いわゆる政策保有株式については、その保有の意義が認められる場合を除き、保有しないことを基本方針としており、現時点では、政策保有株式を保有しておりません。しかしながら、今後、事業戦略上の重要性等を目的として保有する場合があります。その場合は、毎年、取締役会で中長期的な経済合理性や将来の見通しを検討し、企業価値向上の効果等が乏しいと判断される銘柄については、売却を行ってまいります。議決権行使にあたっては、投資先企業の中長期的な企業価値、株主価値の向上につながる観点等から検討し、総合的に判断した上で適切に行使します。

【原則1-7】(関連当事者間取引)

当社は、当社及び関連当事者間の取引について、当該取引が当社や株主共同の利益を害することが無いよう、取引内容及び条件の妥当性について、取締役において審議することとしております。

【原則5-1】(株主との建設的な対話に関する方針)

当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上のためには、株主・投資家との積極的且つ建設的な対話が重要であると考え以下の体制の整備及び取り組みを行っております。

・定時株主総会において、総会終了後に「株主懇親会」を開催し、株主から株主総会議案以外の質問も受け付け、代表取締役社長が適宜、回答するように努めている。
・管理部を株主と対話する事務局とし、管轄する取締役を開示責任者とし、各部署連携に努め、迅速且つ的確な対応に尽力する。
・代表取締役社長が説明を行うIR説明会を年2回以上開催し、中期事業計画も含め説明を行い、当社ホームページにおいて開示する。
・重要な株主の意見等については毎月開催される取締役会へ報告を行い、取締役及び監査役との情報共有を図る。
・株主及び投資家との対話にあたってはインサイダー情報を伝達しないことを方針とし、IR担当部署が適宜確認し、直接対話する者に対して指導を行う。
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