(2462:東証1部) ライク 2017年5月期第2四半期業績レポート

2017/02/08

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今回のポイント
・2016年12月1日で商号をライク(株)に変更した(総合人材サービス事業を手掛ける連結子会社ジェイコム(株)も商号をライクスタッフィング(株)に変更)。“ライク”には「求職者、スタッフ、保育・介護施設の利用者、顧客企業、株主等全てのステークホルダーに愛される企業グループでありたい」という思いが込められている。今後のブランド統一を念頭に更なるグループシナジーを追求すると共に、人生のどの段階においても「なくてはならない」企業グループを目指して「ライク」ブランドを育成していく。

・17/5期上期は前年同期比42.7%の増収、同73.2%の経常増益。子育て支援サービス事業を手掛けるサクセスホールディングス(株)の期初からの寄与に加え(前期2Qに損益を連結)、総合人材サービス事業や介護関連サービス事業の売上も順調に増加。子育て支援サービス事業における新規開設コスト等による原価率の悪化はあったものの、介護関連サービス事業の黒字転換等で営業利益率が改善。子育て支援サービス事業にかかる設備補助金収入の計上で営業外収益も増加した。

・通期業績予想に変更はなく、前期比20.3%の増収、同31.6%の経常増益。実質満床状態の介護関連サービス事業が同0.9%の増収にとどまるものの、サクセスホールディングス(株)が通期で寄与する子育て支援サービス事業の売上が同30.9%増加する他、旺盛な人材需要を背景に総合人材サービスの売上も同21.0%増加する見込み。利益面では、増収効果に加え、介護関連サービス事業の損益改善等で営業利益が同39.4%増加する見込み。1株当たり18円の期末配当を予定(年36円)。

会社概要

「…planning the Future ~人を活かし、未来を創造する~」をグループの経営理念として掲げ、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指して、保育・人材・介護サービスを営んでいる。

【事業セグメントとライクグループ】

事業セグメントは、人材派遣、業務受託、紹介予定派遣・職業紹介、及び採用・教育支援等の総合人材サービス事業、公的保育施設運営と受託保育の子育て支援サービス事業(保育関連サービス事業から名称変更)、介護施設運営の介護関連サービス事業、及び携帯電話キャリアショップ運営のマルチメディアサービス事業に分かれる。

グループは、純粋持株会社である同社の他、連結子会社6社及び持分法非適用関連会社1社。連結子会社は、派遣や業務請負等の総合人材サービスと携帯電話キャリアショップの運営を手掛けるライクスタッフィング(株)、事務職を中心とした人材派遣・人材紹介やビジネススクール事業を手掛ける(株)エースタッフ、2015年7月から連結したサクセスホールディングス(株)とその傘下で受託保育事業と公的保育事業(認可保育園の運営)を手掛ける(株)サクセスアカデミー、及び介護施設運営の(株)サンライズ・ヴィラ。
この他、ライクスタッフィング(株)が20%、携帯電話販売代理店最大手の(株)ティーガイア(東証1部:3738)が80%、それぞれ出資する合弁会社(株)キャリアデザイン・アカデミーが、法人顧客向け研修サービスを提供している。

中期経営計画(17/5期~19/5期)

16/5期決算は、2015年7月のサクセスホールディングス(株)の連結子会社化に伴い期中に上方修正した計画値を大幅に上回った。2016年7月13日に発表された新中期経営計画では、2015年7月に示された17/5期計画(従前計画値:売上高360億円、経常利益16.5億円)が上方修正されると共に、19/5期までの売上高及び経常利益の計画が示された。
「…planning the Future ~人を活かし、未来を創造する~」をグループの経営理念として掲げ、人生のどの段階においてもなくてはならない企業グループを目指して、保育・人材・介護の3事業を軸に事業展開を進めていく考え。

(2)事業別戦略
総合人材サービス事業

全ての業界で人材確保が経営の課題になっている。こうした中、同社は、求職者への適性が高く、かつ、希望に適う仕事の提案と週3日や時短等の求職者の希望を反映したクライアントへの多様な提案によるマッチング、現場経験豊富な研修担当による座学と店舗でのOJTによる研修、そして、就業後の現場視点でのフォローによる定着率の向上、といった未経験者を戦力化するグループ独自のノウハウにより就業人口を増やしていく。スキルチェックや研修による戦力化は、今後の増加が期待される海外人材にも対応できる。

多様な働き方の実現に向けた取り組み

求人については、“ジョブトル”ブランドの求人サイトも運営している。同サイトは、「週2日」、「時間固定」等、求職者の希望する条件での検索が可能。サイト運営を通して蓄積した就業条件データを活用した提案営業により、新たな求人案件の創出も実現している。また、ライフスタイルやスキルを問わず活躍できる研修も同社の特徴である。研修は受講者が自分のペースで受講する事が可能で、職種毎に現場に精通した講師が顧客企業の必要とするスキル等を伝授している。

子育て支援サービス事業(受託保育事業182施設、公的保育事業125施設)

待機児童問題(保育施設の不足と保育人材の不足)が深刻化しており、安倍政権にとって喫緊の課題となっている。保育施設の増設と保育人材の確保に取り組むと共に、質の高い保育サービスの提供に努める事で、売上・利益共に成長し続ける日本一の保育事業者を目指している。

保育施設の増設

受託保育事業においては、グループの豊富な取引先を活かして案件を選別し、適正利益での受託数の増加に注力する。一方、公的保育事業においては、待機児童問題解消後も利用者に選ばれ続ける保育施設を目指して、優れた施設の増設(ハードの拡充・充実)と保育サービスのコンテンツ(ソフト)の拡充・充実に力を入れていく。

保育人材の確保

ライクスタッフィング(株)の採用・就業後フォローのノウハウを活かす事で、採用力の強化と定着率の向上を図る。具体的には、グループ内人事交流によるノウハウ共有やマッチング力強化、更には研修コンテンツのグループ共有に取り組む。
尚、保育士が働きやすい環境整備の一環として、2016年2月に「イクボス企業同盟」に加盟した。「イクボス」とは、職場で共に働く部下・スタッフのワークライフバランス(仕事と生活の両立)を考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)の事(NPO法人ファザーリング・ジャパン)。

介護関連サービス事業(21施設・1,123室)

(株)サンライズ・ヴィラは、人事交流や採用代行等、ライクスタッフィング(株)との連携が成果をあげ、15/10期に介護士が充足した。介護士の充足でサービス品質が向上し、サービス品質の向上が入居率の向上につながり(2013年10月に68.0%だった入居率が2016年10月に95.6%に改善)、16/10期は通期で黒字転換した。

17/10期は、定着率の向上で採用費等のコスト削減が見込まれ、一段の収益力強化が見込まれる。引き続きサービスの差別化と介護人材の確保に取り組んでいく考えで、サービスの差別化では、特徴である24時間看護師常駐の看取り体制に加え、他社との差別化を明確にした高品質の介護サービスの提供に取り組んでいく。一方、介護人材の確保では、未経験者を戦力化するライクスタッフィング(株)との連携で介護人材を創出していく他、海外人材の受入れに備え、研修コンテンツの拡充にも力を入れる。

尚、週刊ポスト1月20日号(2017年1月5日発売)の企画である“プロたちが「本気で親を入れたい」と厳選 最高の老人ホーム150”に同社の6施設がランクインした(フェリエ ドゥ 横浜鴨居1位、サンライズ・ヴィラ 藤沢湘南台4位、フェリエ ドゥ 稲田堤15位、サンライズ・ヴィラ 綾瀬31位、フェリエ ドゥ 三鷹70位、サンライズ・ヴィラ 伊勢原73位)。

2017年5月期上期決算
【ライク(株)の決算期と子会社の決算期】

16/5期はサクセスホールディングス(株)を子会社化し、第2四半期から損益を連結し、サクセスホールディングス(株)の15/12期第3四半期(7-9月)、第4四半期(10-12月)、及び16/4期(決算期変更に伴い4カ月決算)の10カ月間を取り込んだ。
17/5期はサクセスホールディングス(株)の17/4期(12カ月)を連結する。

前年同期比42.7%の増収、同73.2%の経常増益

売上高は前年同期比42.7%増の190億27百万円。子育て支援サービス事業を手掛けるサクセスホールディングス株式会社(以下、サクセスHD)の期初からの寄与に加え(前期は第2四半期より連結)、人材需要が旺盛な総合人材サービス事業(同19.3%増)や入居率が実質満床となった介護関連サービス事業(同8.4%増)の売上が順調に増加した。

利益面では、子育て支援サービス事業における認可保育園の新規開設費用(2016年6月に2カ所の新規開設)や保育士の昇給(処遇改善の一環として受託契約の価格更新前に実施)等で原価率が83.1%から83.3%に上昇したものの、主要3事業での売上の増加に加え(介護関連サービスは黒字転換)、子育て支援サービス事業における本部体制の見直し効果等もあり、販管費率が低下し、営業利益率が4.9%と0.6ポイント改善。営業利益が同62.0%増の9億25百万円と大きく伸びた。

子育て支援サービス事業にかかる設備補助金収入1億56百万円(前年同期は計上がなかった)の計上等で経常利益も同73.2%増と伸びたが、特別利益の減少で最終利益は6億10百万円と同59.2%減少した(前年同期はサクセスホールディングス(株)の公開買い付けに伴う段階取得に係る差益12億30百万円を特別利益に計上)。

総合人材サービス事業

売上高89億99百万円(前年同期比19.3%増)、セグメント利益9億05百万円(同13.7%増)。全ての業界業種での人材不足が深刻化する中、業務経験や社会経験の浅いスタッフでも早期の就業が可能なマッチング・就業フォロー・研修体制と顧客企業に対する多様な働き方の提案が成果をあげ、派遣契約が同13.8%増、業務委託契約が同32.0%増、と共に伸長。一方、派遣法改正で抵触日を迎えた派遣社員の直雇用化に伴う手数料収入がなくなったモバイル業界向けを中心に紹介予定派遣・職業紹介が減少した。
業界別では、旺盛な人材需要に独自の研修・オペレーション体制で人材需要に応えたモバイル業界向けが同19.4%増加した他、長期契約の案件獲得に力を入れたアパレル業界向けも同41.3%増と伸長。インターネット販売の拡大を追い風にコールセンター業界(同34.2%増)や物流業界(同32.5%増)も大きく伸びた。保育業界及び介護業界向けも順調に伸びているが、グループ内取引が控除されているため(サクセスHD向け63百万円、サンライズ・ヴィラ向け55百万円)、表面的な売上の伸びが実態よりも低くなっている。

子育て支援サービス事業

女性活躍推進法の制定や待機児童問題の深刻化に対応した今後の事業展開を見据えて、セグメントの名称を「保育関連サービス事業」から「子育て支援サービス事業」に変更した。また、16/5期上期はサクセスHDの第3四半期(7-9月)の実績である。
売上高70億51百万円、セグメント利益1億90百万円。総合人材サービスを手掛けるライクスタッフィング(株)との連携及び保育士の処遇改善で保育士の採用数と定着率が向上。6月に開設した認可保育園の開設コストが発生したものの、前年同期(3カ月間)との比較で収益性も改善した。

介護関連サービス事業

売上高26億46百万円(前年同期比8.4%増)、セグメント利益96百万円(前年同期は営業損失46百万円)。実質満床となり、売上高が損益分岐点を超えた(実質満床とは、スタッフの休憩室として使用する必要がある一部の居室を除いたベース)。また、ライクスタッフィング(株)への採用業務の委託が果をあげ介護士の充足が進んだ事でサービス品質も向上した。

上期末の総資産は前期末に比べて8億円増の228億34百万円。借方では、フリーCFの改善で現預金が増加。貸方では、業容の拡大で未払金(スタッフの給与)や純資産が増加した。短期有利子負債の増加は1年内返済予定の長期借入金の増加によるもの。また、長期有利子負債は長期借入金とリース債務5億60百万円(前期末:5億75百万円)の合計額である。上期末の自己資本比率は31.2%(前期末30.5%)。

現金収入の増加と運転資金の減少で前年同期は24百万円にとどまった営業CFが15億03百万円に増加。一方、投資CFはサクセスHDの施設開設に伴う支出を中心に3億10百万円のマイナスにとどまった(前年同期はサクセスHDの株式取得にかかる支出6億49百万円が含まれている)。新規の借り入れが減少したため、財務CFは配当金の支払いを中心に80百万円のマイナスとなった。

2017年5月期業績予想
通期業績予想に変更はなく、通期で前期比20.3%増の383億円、同31.6%の経常増益予想

上期の業績が期初予想を上回ったものの、「通期業績予想については、子育て支援サービス事業における認可保育園の新規開設に伴う設備補助金が算定できない」として、通期の業績予想を据え置いた。

上記業績予想では、実質満床の介護関連サービス事業の売上が同0.9%増にとどまるものの、サクセスホールディングス(株)が通期で寄与する子育て支援サービス事業の売上が同30.9%増加する他、幅広い人材ニーズの取り込みで総合人材サービスの売上が同21.0%増加するとみている。利益面では、のれん償却費が増加するものの、増収効果に加え、介護関連サービス事業の損益改善(黒字転換)もあり、営業利益が16億円と同39.4%増加する見込み。

(2)配当及び株主優待

同社は連結配当性向35%以上を目標とし、中間配当及び期末配当の年2回配当を実施している。17/5期については、1株当たり記念配5円を落とす一方、普通配当を1円増配する考えで、年36円を予定している(上期末18円、期末18円、配当性向37.4%)。
また株主優待として、クオカードを、期末(5月末)時点で100株以上500株未満の株主に1,000円分、同500株以上の株主に2,000円分、それぞれ進呈している他、(株)サンライズ・ヴィラが運営する介護施設の入居金割引券300,000円分(有効期限:2018年8月末日/1枚につき1室分の利用)を同100株以上保有の株主に進呈している。

今後の注目点
介護関連サービス事業の事業主体の(株)サンライズ・ヴィラは、月間20~30百万円の営業利益を確保できる体制が整った。ただ、実質満床状態のため、来期以降、新規の施設開設(毎期2~3施設)を計画しており、先行投資が発生する。新施設は1年程度での満床が理想だが、その場合でも当初の7~8カ月は赤字となると言う。来期は神奈川県と東京都で各1施設の開設を予定しており(この他、既存の1施設で増床を予定)、このうち神奈川県の施設は既存施設の隣接地で、既存施設が多くの入居待ちの方を抱えているため早期の満床が期待できる。
また、子育て支援サービス事業では、17/5期に認可保育園20施設(公的保育事業)の開設を予定しており、16施設が既に決定しているが、残る4施設のうち一部の開設が来期にずれ込む可能性があると言う。また、4月オープン予定の施設の設備補助金も未定のため、現状では今期の収益が読み難い。来18/5期は15~20施設を予定しているようだ。一方、受託保育事業では毎期10~20施設を開設していきたい考え。受託保育事業では既存施設の価格改定も喫緊の課題である。現在、病院内保育が中心だが、病院側の経営悪化で人件費の上昇を受託フィーに転嫁できない施設が多く、受託施設の30%程度が赤字と言う。このため昨夏から、2018年3月の契約更新(通常3年契約)時の価格改定交渉を進めており、全体の70%程度で価格改定が受け入れられたと言う。引き続き価格改定交渉を続けていく考えだ。
この他、総合人材サービス事業では、現場経験豊富な研修担当による座学と店舗でのOJTによる研修、そして、就業後の現場視点でのフォローによる定着率の向上、といった未経験者を戦力化するグループ独自のノウハウにより就業人口を増やしていく考え。
良好な事業環境と上記の取り組みの成果で、当面、3事業によるバランスの良い収益拡大が期待できるのではないだろうか。
<参考:コーポレート・ガバナンスについて>
◎コーポレート・ガバナンス報告書       更新日:2016年12月01日
<開示している主な原則>

【原則1-4】
政策保有株式につきましては、企業価値向上におけるシナジーが認められると判断した場合に限り、当該株式の政策保有について検討いたしま す。また、政策保有している株式の議決権の行使については、当該会社の企業価値向上及び当社への影響を勘案し、議案に対する賛否の意思 表示を行うものといたします。

【原則1-7】
関連当事者間の取引につきましては、「関連当事者の開示に関する会計基準」及び「関連当事者の開示に関する会計基準の適用指針」に基づき、当該関連当事者との取引の有無や当該取引の重要性を確認し、開示対象となる取引がある場合は開示するとともに、第三者との取引条件と 乖離がないよう十分留意しております。また、取締役に対し、年度ごとに本人もしくは二親等以内の親族と当社間の一定金額以上の取引 について確認を行っております。

【原則5-1】
・当社は、当社グループのIR活動全般を行うIR担当役員とIR担当部署を設置し、株主との建設的な対話の促進を図っております。
・情報開示については、基本的な考え方をまとめた「ディスクロージャー・ポリシー」を定め、これに則り、公正かつ適時・適切な開示に取り組んでおります。
・ディスクロージャー・ポリシーについては、当社HP(https://www.like-gr.
co.jp/ir/policy.html
)において開示しております。
・IR活動の詳細につきましては、本報告書の「株主その他の利害関係者に関する施策の実施状況」の2.に記載のとおりであります。

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