(2178:東証マザーズ) トライステージ 2017年2月期第3四半期業績レポート

2017/02/08

Tristage

今回のポイント
・テレビ通信販売を中心としたダイレクトマーケティングを行う顧客企業に対し、表現企画、媒体選定、受注、顧客管理などのサービスを総合的に提供し顧客企業の売上拡大を支援。映像でモノを売る力に優れ、豊富なテレビ番組放送枠、受注管理ノウハウ、データ・情報の分析、蓄積なども強み。海外事業、WEB事業に積極投資。

・17年2月期第3四半期の売上高は前年同期比26.6%増の351億98百万円。クライアントの出稿意欲は引き続き高く、ダイレクトマーケティング支援事業が好調。子会社が2社増加したことも寄与した。仕入量適正化と子会社の収支改善で粗利率が上昇、売上総利益も同37.3%増加し38億76百万円となった。人件費中心に販管費も増加したが増収効果で吸収し、営業利益は同64.9%増の12億71百万円。経常利益、四半期純利益も大幅増益となった。

・第3四半期までの好調な業績を踏まえ、第2四半期時点では据え置いていた通期予想を上方修正。2桁の増収増益予想となった。第3四半期累計の経常利益、当期純利益は上方修正後も通期予想を超過しているが、第4四半期の海外子会社の動向を慎重に見ている。業績修正と共に配当金予想も従来の76円/株から90円/株に修正した。

・今第3四半期(9月~11月)の営業利益は例年と同じく第2四半期(6月~8月)からは減少したものの高水準をキープした。ただ、第4四半期(12月~2月)に関しては、トライステージ単体およびダイレクトメール発送代行事業は引き続き好調な一方、海外子会社は損失を予想し、M&Aを含めた投資の成約に伴う費用発生の可能性も見込んでおり、会社側は現時点では損失を予想している。その反面、株価は年初来高値を更新している。投資家は今期のみでなく、営業体制強化やTVエビスによる更なる売上、利益の拡大を期待しているのだろう。最終コーナーの進捗状況が注目される。

会社概要

テレビ通信販売を中心としたダイレクトマーケティングを行う顧客企業に対し、表現企画、媒体選定、受注、顧客管理などのサービスを総合的に提供し顧客企業の売上拡大を支援。映像でモノを売る力に優れ、豊富なテレビ番組放送枠、受注管理ノウハウ、データ・情報の分析、蓄積なども強み。海外事業、WEB事業に積極投資。

【沿革】

大手広告代理店に勤務していた妹尾社長は、クライアントであった通信販売企業の依頼で新聞に商品広告を出稿した。反響は良好で掲載商品の売上が好調だったため、クライアントは同じ内容の広告を別の新聞にも出稿することとしたが、残念ながら今度は前回ほどの売上が上がらなかったため、クライアントは妹尾社長に二度目の広告費の値下げを依頼した。広告業界では一旦出稿した広告料を事後的に値下げするということは商慣習上殆どあり得ないため、妹尾社長は当初当惑したが、通販企業にすれば広告は商品の認知を上げるための「宣伝広告費」ではなく、売上を増加させるための「販売費」であり、広告出稿によってどれだけ商品が売れたかが最も重要な判断基準であることを理解した。
長年広告業界に身を置き、各種広告媒体の特性などを熟知していた妹尾社長は、広告出稿にとどまらず、こうしたノウハウを通販実施企業に提供して売上増に貢献できれば、大きなビジネスになると考え、属していた広告会社との円滑な話し合いの下、2006年3月に同社を設立した。
広告会社時代のクライアント企業が設立当初から顧客となったため、極めてスムーズに立ち上がり、設立2年というスピードで2008年8月に東証マザーズ市場に上場した。

【企業理念など】

企業理念として、「顧客の商品・サービスが、消費者と正しく絆を結ぶために全身全霊で課題を解決する企業として社会に貢献いたします。」を掲げ、また社是を「消費者の喜びは、クライアントの喜びであり、私たちの喜び」としている。

「顧客企業の売上拡大に徹底して貢献して、顧客が感謝してくれることが最大のやりがい」という社風である。

【市場環境】
<ダイレクトマーケティングとは?>

テレビやインターネットなどのメディアに電話番号やURLなどの連絡先を明示し、電話やe-メール等で消費者と直接型・対話型のコミュニケーションをとり商品やサービスを販売する活動。通信販売とほぼ同義。

<市場規模>

物販に関するダイレクトマーケティング市場は2015年(推測)で約9.5兆円。過去10年間に年率10.0%で成長している。主な牽引役はインターネット通販(7.4兆円、13.8%)となっている。

テレビ通販の同伸び率は1.5%と市場全体の伸び率を下回っているが、市場規模は2015年(推測)で5,400億円と一定規模で堅調に増大している。
テレビ通販市場のうち、商品別では健康食品・医薬品が約1,490億円と最大で、28%を占めている。

テレビ通販に強い同社は、高齢層に強く安定した市場であるテレビ通販を基盤として更に強化しつつ、市場規模が大きく成長性も高いWEB分野を強化していく。

【事業内容】

事業セグメントは、ダイレクトマーケティング実施企業に対して、テレビ番組放送枠をはじめとする各種メディア枠の提供、商品開発、各種表現企画・制作、受注・物流等におけるノウハウの提供等の各種ソリューションを提供する「ダイレクトマーケティング支援事業」と、ダイレクトメールや商品の発送代行や封入発送代行を行う「ダイレクトメール発送代行事業」の2つ。

(1)ダイレクトマーケティング支援事業

「売上高 28,301百万円、営業利益902百万円(2016年2月期実績)」

顧客であるダイレクトマーケティング実施企業が通信販売を実施し、効果的に売上を拡大させるには、消費者が関心を持つ商品開発、商品に対し十分な魅力を感じてもらうための表現方法、情報を伝達するための適切な媒体の選定、消費者の購入申し込みを確実に受注する体制など、様々な機能が必要となる。

同社は、ダイレクトマーケティングに必要なこうした様々なサービスを、同社独自のノウハウをベースに、広告代理店、番組制作会社、コールセンター等から仕入・外注して顧客企業に提供。「ダイレクトマーケティングの総合支援企業」としてバリューチェーンの全ての局面をサポートしている。
仕入・外注費に、商品の売上に応じた報酬を加えたサービス代金が主たる売上となる。

前述の様に、ダイレクトマーケティングで売上を効果的に拡大させるためには様々な機能が必要だが、特に同社が独自のノウハウと強みを持って高い付加価値を提供しているのは以下の各分野である。

◎企画提案

ダイレクトマーケティングを実施する顧客企業の商品を、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネットなどで販売するうえで、どの媒体をどの程度利用して販売するのが最適かを、顧客の戦略や予算その他の条件を把握したうえで、これまでに培ったノウハウを活用して提案する。

◎表現企画支援

「長年の経験やノウハウの蓄積」、「独自の番組評価システム」といった強みを武器に、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、インターネット、モバイル等、それぞれの媒体特性に応じた形で、顧客企業の商品特性に最適なコンセプト設定から表現物制作まで、商品の魅力を最大限に伝える番組制作を支援している。
特に、「映像でモノを売る力」には大きな自信を持っている。

◎媒体選定支援

テレビ番組枠やテレビCM枠の調達や放送計画の策定など、媒体選定業務も、消費者と商品の接点を効率的に増加させ、商品の売れ行きに大きな影響を与える重要な要素である。
「効率的なテレビ番組枠の保有」、「蓄積データ・情報の活用」などが同社の強みで、商品や媒体の特性、事業計画、予算等に応じてレスポンスが見込まれる可能性の高い媒体展開計画をサポートしている。

同社が得意とするのはテレビにおける通販番組枠やCM枠などで、地上波、BS、CSなどあらゆるテレビ電波の通販番組・CM枠を取り扱っている。
同社が蓄積しているデータは、「曜日」、「時間帯」、「時間尺」、「メディア種別」毎に、「想定顧客獲得数」と「媒体費」が紐づけられたもので、顧客企業は適正な媒体価格で、ターゲットに合わせてあらゆる時間帯での放送が可能である。
媒体の種類としてはテレビが中心だが、ラジオやインターネットにも積極的に対応している。

◎受注支援

番組を見た消費者が注文をする際の受注手段が電話やインターネットなど多様化するなかで、顧客企業及び商品に最適な受注方式を提案し、実際の受注業務を請負っている。
「消費者の注文を効率的に受ける受注業務」、「消費者や商品の特性に応じた受注業務」等が同社の強みで、特にテレビにおいては、一時に大量のレスポンスが発生した際にも対応できるノウハウも有している。

◎顧客管理(CRM)支援

取得した顧客データをもとに、継続してデータ分析を実施し、ダイレクトメールの発送などにより最適な顧客にアプローチし、効率的に商品のアップセル(以前より高級なものの購入を促す)や、クロスセル(関連商品の購入を顧客に促す)を促進し、売上拡大をサポートしている。

(2)ダイレクトメール発送代行事業

「売上高 8,832百万円、営業損失4百万円(2016年2月期実績)」
子会社、メールカスタマーセンター株式会社において、顧客企業のダイレクトメール発送代行を手掛けている。また、収益性を引き上げるために、2015年2月には、川上分野であるネット印刷サービスも開始している。

中期経営計画「Tri’s next vision 2015」の中では、「2018年2月期 ROE(のれん控除前)10.0%」を掲げている。
のれん控除前のROEは15年2月期 7.3%、16年2月期 8.2%。

【特徴と強み】

同社は以下にあげる3つの強みにより、ダイレクトマーケティング支援事業における圧倒的な競争力を築いている。総合的に顧客企業を支援できる同業他社は存在しないと会社側は考えている。

①データ分析に基づく最適な媒体提供

豊富な通販支援実績から、商材に適した最適な通販媒体を選定し提供している。中でもテレビ通販番組枠はテレビ局・広告代理店との安定取引により、豊富かつ良質な放送枠を確保。通販番組を放送した際の実績データを蓄積・分析したデータベースを構築しており、費用対効果の高い媒体提供を可能としている。

②受注管理ノウハウ

消費者の注文を効率的に受注する受注管理ノウハウを保有している。
複数のコールセンターを組み合わせることで、消費者を待たせない受注体制を構築しているほか、商品ごとに独自のマニュアルを用意し、消費者の商品理解度を深める受注業務を実施している。
化粧品や健康食品の通信販売においては、試し買いで訪れた消費者に定期購入して貰う事が重要だが、同社では電話受付時に商品の理解を深めてもらうと同時に、定期購入のメリットを丁寧に説明している。この対応によりかなり高い確率で定期顧客を獲得できでおり、同社の受注体制は顧客企業から高く評価されている。

③映像制作力

テレビ通販には、60秒~120秒のCMと、3分~54分の番組がある。同社はそのいずれにも対応できるが、特に29分のテレビ通販番組を主力としている。番組構成や商品説明、注文のための要素など、商品がよく売れる通販番組のポイントを8角形のレーダーチャートで表し、その面積を広げるという独自の映像制作ノウハウを保有。
モニターによる波形調査を行い、番組内での購入意欲の変動をデータ化し、より「売れる」通販番組になるまでブラッシュアップすることもできる。

2017年2月期第3四半期決算概要
引き続き顧客の出稿意欲高く2桁の増収増益。

売上高は前年同期比26.6%増の351億98百万円。クライアントの出稿意欲は引き続き高く、ダイレクトマーケティング支援事業が好調。子会社が2社増加したことも寄与した。
仕入量適正化と子会社の収支改善で粗利率が上昇、売上総利益も同37.2%増加し38億76百万円となった。
人件費中心に販管費も増加したが増収効果で吸収し、営業利益は同64.7%増の12億71百万円。経常利益、四半期純利益も大幅増益となった。

◎ダイレクトマーケティング支援事業

2桁の増収増益となった。

<テレビ事業>

新規クライアント(同社の定義では取引開始2年以内のクライアント)の売上高および売上高構成比は着実に増加している。一方、売上上位5社の売上高自体は増加しているが、前々期には6割を超えていた売上高構成比は今期に入り5割前後で推移。リスク分散が進んでいる。

営業体制の強化にも取り組んでいる。
2016年3月1日より妹尾社長が営業部門を管掌し、加えてクライアントのフォロー体制を見直すなど営業部門の再編成を行った。
5~10名のグループに対し妹尾社長自らが同社の営業マンとして必要な心得をまとめた「メッセージ10」を伝達し、「セノオイズム」の浸透を図っているほか、社長自らもトップ営業に注力している。

こうしたトップダウンに加え、ボトムアップによる営業ノウハウの集約・標準化も進めている。営業バインダーを作成することで営業品質のバラつきを低減させるとともに、中途入社や経験の浅い社員に対する新規営業勉強会を実施している。
こうしたトップダウンとボトムアップの組み合わせにより、効果的な営業サイクルを実現している。

<WEB事業>

9月20日にリリースした「TVエビス」には多くの問い合わせが寄せられており、11月にはセミナーを実施。参加者へのアプローチを継続して行っている。12月には、「ダイレクトマーケティングフェア2016」において、同社前田取締役と共同開発先ロックオン社の岩田社長によるセッションを行った。

(TVエビス概要)
テレビで通販番組やCMを見た消費者は電話またはWEBサイトから注文する。
これまでは電話注文が主要ルートだったが、WEBサイトからの注文数も昨今は無視できないほど多くなっている。
ところが、電話注文はその関連性が定量的に把握できるものの、WEBサイトからの注文はテレビとの関連性が顕著に出てはいるものの、定量的、俯瞰的に把握する事は困難だった。
こうした課題に対し、テレビ通販番組とWEBサイトの両メディアの相関関係を放送枠ごとにリアルタイムで可視化することを可能にするのが、「TVエビス」。これまでも行ってきたオフラインアトリビューションをリアルタイム化した点が特徴となる。

クライアントにとってはマーケティング予算配分の最適化が可能となり、ROIが向上する。
この分析結果を活かし、テレビ通販番組の放送時間やエリアと連動させたWEB広告の提案を積極的に実施していく。

<海外事業>

ベトナム、マレーシア、タイ、シンガポール、インドネシアにて各国の状況に合わせたマルチチャネル型の販売支援強化を進めている。
2016年2月に持分法適用関連会社化したインドネシアのテレビショッピングチャンネル向け卸売事業者「PT. Merdis International」を拠点とし、ASEAN各国への商品供給に取り組んでいる。
7月には協業関係を築いてきたタイの大手テレビ通販事業者で「TV Direct Public Company Limited」に出資し、タイでの販売拠点を確保し、今後輸入卸売会社を設立することを決定した。
また、第4四半期からインドネシアのMERDIS社を子会社化することとしている。

◎ダイレクトメール発送代行事業

大幅増収で、第3四半期累計でも黒字化を達成した。既存顧客との取引が増加していることに加え、収益性の高い直接取引の顧客獲得に取り組むなど、既存顧客との取引の採算が改善している。また、コストの見直しも継続的に行っている。
拠点数の多さによるカバーエリアの広さ、業界トップのDM取扱い数、価格競争力、提案力といった強みを活かし新規顧客も増加している。グループ間での営業連携も開始した。

自己株式の処分などで現預金が増加し、流動資産は同47億69百万円増加。固定資産は積極的なM&Aにより投資有価証券が増加し同15億82百万円増加。資産合計は同63億91百万円増の162億52百万円となった。
買掛金の増加等で流動負債は同10億83百万円増加し、固定負債は長期借入金の増加で19億89百万円増加し、負債合計は同30億73百万円増加の75億22百万円となった。
自己株式が同29億03百万円減少したこと等により純資産は同33億17百万円増加し、87億30百万円。
この結果自己資本比率は前期末より1.2%低下し53.3%となった。

(4)トピックス
◎投資

同社は2018年2月期までにM&A中心に100億円規模の投融資枠を設定している。
2017年1月までの投融資実績は約33.3億円となっている。
今後も案件を精査しつつ積極的に投資を進めていく考えだ。

2017年2月期業績見通し
業績予想を上方修正。2桁の増収増益へ。

第3四半期までの好調な業績を踏まえ、第2四半期時点では据え置いていた通期予想を上方修正。2桁の増収増益予想となった。
第3四半期累計の経常利益、当期純利益は上方修正後も通期予想を超過しているが、第4四半期(12月-2月)の海外子会社の動向を慎重に見ている。

業績修正と共に配当金予想も従来の76円/株から90円/株に修正した。
同社は中期経営計画において配当性向100%を目標として掲げているが、今期は当初計画よりも必要運転資金が増加していること、コストの一部が来期に期ずれしていること、今後も引き続き成長に向けた投資を行っていく方針であることから、株主還元、成長性、財務の健全性のバランスを検討した結果、一定の内部留保を確保しながら成長を加速させることが株主の長期的な利益に寄与すると判断し、「配当性向100%」目標を緩和して、代わって配当額を増額することとした。
翌期以降については、引き続き株主への利益還元を重要な課題として認識し、安定的かつ継続的な配当を行えるよう配当水準について考慮していく考えだ。

今後の注目点
今第3四半期(9月~11月)の営業利益は例年と同じく第2四半期(6月~8月)からは減少したものの高水準をキープした。ただ、第4四半期(12月~2月)に関しては、トライステージ単体およびダイレクトメール発送代行事業は引き続き好調な一方、海外子会社は損失を予想し、M&Aを含めた投資の成約に伴う費用発生の可能性も見込んでおり、会社側は現時点では損失を予想している。
その反面、株価は年初来高値を更新している。投資家は今期のみでなく、営業体制強化やTVエビスによる更なる売上、利益の拡大を期待しているのだろう。
最終コーナーの進捗状況が注目される。
<参考1:中期経営計画「Tri’s next vision 2015」>
(1)中期経営計画「Tri’s next vision 2015」の全体像と成長戦略

2016年2月期から2018年2月期までの3年間を対象とした中期経営計画「Tri’s next vision 2015」において、3年後のビジョンおよび数値目標を以下の様に掲げている。

◎成長戦略

各事業の主要な成長戦略として以下を上げている。
特に、海外事業及びWEB広告事業を強化するために両事業部門で専門性の高い人材を積極的に採用する。

①TV事業

仕入においては、販売予測枠効果実績に基づく最適な仕入れを実施する。
また番組制作においては、TV広告形態の拡充のために、既存のインフォマーシャル型に加え、より販売効果の高い自社通販番組を制作する。
加えて、TV番組枠の販売においては、前中計に引き続き、既存クライアント業種のみでなく、新業種のクライアントの獲得を進める。また、顧客に最適な番組枠を選定し、コストに応じた売上増を支援し、顧客満足度の向上を図る。

②DM事業

収益性の向上に関しては、直接取引顧客を獲得すると共に、収益性の高い商品(制作、印刷、データ処理、作業等)のクロスセルを進める。
また新規事業との連携によるDMに強い印刷会社へのアプローチも推進する。

③海外事業

インドネシアを加えたASEAN5か国に台湾を加えた6か国において日本企業向けのマルチチャネル型通販支援事業を展開する。
同社自らがBtoC型の通販事業を本格的に開始する。ただこれは、現在の顧客である日本の通販企業の競合になるという意味ではなく、そうした顧客企業が海外進出にあたりまず同社が拠点を作り、委託または在庫を保有の形態で顧客企業の商品を販売するというもの。順調に販売が拡大すれば顧客企業自らが通販を実施する事を支援する。
アジアにおいても着実に通販は成長しているが、各国ごとに事情が異なるので、それぞれの国で適切なアライアンスを検討する。
日本の魅力ある商品をASEANに紹介することで、現在日本政府が力を入れている「地方創生」にも貢献できると考えている。

④WEB事業

前述の様に、TV通販番組がWEB申込みに与える影響は大きい事が確認されている。
そこで、TV事業で培った「映像でモノを売る力」を活かし、TVとWEBの連動広告等、新しい販売手法の開発を積極的に進める。

◎投資戦略

以上の戦略を実効力とスピードを持って推進するために、今後3年間でM&Aや資本提携に100億円規模の投資を実施する。
2015年2月末の貸借対照表上の現預金残高は52億円であり、資金調達が必要となるが、投資家の声を尊重しつつ、公募増資、借入など多様な手法を検討する。

◎財務戦略
①ROEの向上

今後M&Aを積極化する中、のれん控除前ROEを前期の7.2%から18年2月期には10.0%まで引き上げる。
ROEをデュポンフォーミュラで分解し、各要素に関し以下のような道筋で目標達成を目指す。

②配当について

配当性向100%を目標として掲げていたが、2017年2月期は当初計画よりも必要運転資金が増加していること、コストの一部が来期に期ずれしていること、今後も引き続き成長に向けた投資を行っていく方針であることから、株主還元、成長性、財務の健全性のバランスを検討した結果、一定の内部留保を確保しながら成長を加速させることが株主の長期的な利益に寄与すると判断し、「配当性向100%」目標を緩和して、代わって配当額を増額することとした。
2018年2月期以降については、引き続き株主への利益還元を重要な課題として認識し、安定的かつ継続的な配当を行えるよう配当水準について考慮していく考えだ。

◎組織戦略

意思決定の迅速化およびTV事業の強化のための組織変更を実施する。

ガバナンス強化及び新規事業拡大のための組織体制を構築する。

<参考2:コーポレートガバナンスについて>
◎コーポレートガバナンス報告書

同社は最新のコーポレートガバナンス報告書を2016年5月27日に提出している。

◎コーポレートガバナンス・コードの各原則を実施しない理由

同社はコーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施している。

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