(6081:東証マザーズ) アライドアーキテクツ 2016年12月期第2四半期業績レポート

2016/10/05

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今回のポイント
 
・16年12月期第2四半期の売上高は前年同期比158.5%増加の26億46百万円。国内事業が堅調だったことに加え、海外子会社のSNS広告売上が大幅に増加した。営業利益は1億8百万円の黒字に転換。増収効果に加え販管費が同23.8%減少と継続的にコストコントロール(広告費及び人件費減少)を実施した。前期にあった為替差益が為替差損(65百万円)に転じたため経常利益は40百万円にとどまった。堅調な足下の業績推移を背景に通期予想を上方修正した。モニプラの登録ユーザー数は400万人を突破した。

・通期業績予想を修正した。海外子会社におけるFacebook等のSNS広告売上高が当初の見込よりも大幅に増加したことや、国内事業が堅調に推移したことにより、売上高を大幅に上方修正した。広告原価の伴うSNS広告の売上高構成が上昇するため営業利益率は低下するが、顧客企業からの預かり金額は順調に増加を見込んでいる。自社サービスとのクロスセルを進めることで利益率の改善を図る考え。経常利益は円高による為替差損等を見込みわずかな増加にとどまる見通し。

・業績底入れ・トップラインの大幅な拡大に加え、巨大な中国EC市場への越境プロモーション支援を開始したことを市場は高く評価しているようだ。短期的には、上方修正後の売上、利益目標をクリアできるかが注目される。進捗率はやや低いが第3四半期(7-9月)の決算発表に期待したい。ただ、一方で、現時点ではクロスセルの効果で顧客単価は上昇しているものの、導入企業数は横這いの状況である。本格的な成長軌道への回帰に向けて、企業数の動向にも注目したい。

 
会社概要
 
企業向けマーケティングプラットフォーム「モニプラ」の運営等を通じて、顧客企業に対し、ソーシャルメディア(※)やウェブソリューションを活用した「SNSマーケティング」を総合的に支援する国内オンリーワン企業。
「モニプラ」は、2015年12月期、登録ユーザー数約330万人と巨大なデータベースを構築。プロモーション活動で蓄積された膨大なビッグデータを活用し、最新の広告出稿技術を活用したより効率的なマーケティング活動を顧客企業に提供。強固な顧客基盤、高いシステム開発力なども強み。子会社を通じたグローバル展開にも積極的。
 
(※)ソーシャルメディア:インターネット上でユーザーが情報を発信し形成していくメディア。電子掲示板、ブログ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)、クチコミサイト等、利用者の発信した情報や利用者間のつながりによってコンテンツを作りだす要素を持ったウェブサイトやネットサービスの総称。
 
【沿革】
自ら事業を手掛けることに強い関心を持って入社した住友商事(株)で様々なビジネス経験を積んだ中村社長は、大学生時代から親しんでいたインターネットを用いた事業の立上げを志し、2000年6月、(株)ゴルフダイジェスト・オンラインの創業に参画し、eコマースの責任者を務めた。そうした中、ブログの普及に代表される個人メディアの台頭にビジネスの可能性を感じ、ソーシャルメディアを用いたマーケティングが次の時代の主軸になると確信。2005年8月、同社を設立した。
創業後の模索の中、2008年に人と企業を結び付けるコミュニティ作りが必要と考え、企業向けSNSマーケティングプラットフォーム「モニプラ」を構築した。当初はブロガー(ブログを通じて自己の考えなどを頻繁に発信する人)を対象に、製品やサービスのモニターを集めていたが、2011年頃からFacebook利用者が急速に広まるのに合わせて、「モニプラファンアプリ for Facebook」サービスをリリースした。利用人数に限りのあるブログに比べFacebookユーザー数は格段に大きいこと、Facebookは実名制のためいわゆる炎上(ネット上での誹謗中傷)が起きにくいため企業側も安心感を得られること等から、同社サービスを使ったマーケティングに対する企業の関心が急速に強まり、顧客数、売上高も急速に拡大。2013年11月、東証マザーズに上場した。
 
【経営理念など】
 
ビジョン、ミッションに加え、3つのバリューを掲げ、社員の行動指針としている。
「Comfort Zoneから飛び出せ」、「目を見開いて、常に何かを見つけろ」、「Go Fast」
 
【市場環境】
株式会社電通が2016年2月に発表した「2015年 日本の広告費」によると、2015年の総広告費は6兆1,710億円で前年比0.3%の微増。四媒体広告費(新聞、雑誌、ラジオ、テレビ)は全媒体前年比割れの同1.7%減であったのに対し、インターネット広告費(媒体費+制作費)は1兆1,594億円で同10.2%増と全体及び四媒体の伸び率を大きく上回った。

SNS広告市場の詳細にまでは触れられていないが、インターネット広告媒体費のうち、膨大なデータを処理するプラットフォームにより、広告の最適化を自動的もしくは即時的に支援する広告手法である運用型広告費は46,226億円で同21.9%増と引き続き高い成長を見せている。
「DSP(広告主側からみた広告効果の最大化を支援するシステム)などのプラットフォームを活用した運用型ディスプレイ広告は順調に拡大している。また、ソーシャルメディアや動画ポータルメディアにおいて運用型動画広告のシェアが拡大したことも成長を後押ししている。インターネットユーザーの約6割がSNSを利用すると言われている中、ネット広告の中でも広告効果の高いSNS関連広告は今後も高成長が続くものと考えられる。
 
【事業内容】
事業内容は主として、顧客企業と会員登録したユーザーがインターネット上で交流する企業向けSNSマーケティングプラットフォーム「モニプラ ファンブログ」、「モニプラ SNS」等を運営し、顧客企業のソーシャルメディアマーケティング支援を行う「SNSプロモーション事業」、数多くのキャンペーン、プロモーションを通じて収集したユーザーのSNSデータを蓄積・活用し、アドテクノロジーを用いてより効果的なSNS広告を提供する「SNS広告関連事業」が中心事業で、顧客企業の最適なSNSマーケティングをワンストップで実現している。
また、海外子会社「ReFUEL4」では、グローバル市場を対象としたSNS広告のクリエイティブ制作に特化したクラウドソーシングサービスを提供している。
セグメントはソーシャルメディアマーケティング支援事業の単一セグメント。
 
 
(1)SNSプロモーション事業
①概要
顧客企業とモニプラに会員登録したユーザーがインターネット上で交流するSNSキャンペーン支援プラットフォーム「モニプラ」の運営を通じて、顧客企業のマーケティングや販売促進等の支援を行っている。
「モニプラ」には、ブログマーケティング支援プラットフォーム「モニプラ ファンブログ」と、キャンペーンプラットフォーム「モニプラ Manager(月額利用サービス)」、「モニプラ Promotion(単発利用サービス)」がある。
「モニプラ ファンブログ」は同社が開発したインターネット上で運営している企業向けマーケティングプラットフォームであり、複数の顧客企業がマーケティングや販売促進等を目的としてキャンペーンを開催している。
キャンペーンの例としては、顧客企業が自社商品を会員ユーザーに提供し、商品のレビューや感想を投稿する「商品モニター企画」、顧客企業が会員ユーザーにアンケートを実施し、会員ユーザーからの回答や情報を商品開発に利用する「アンケート企画」などがある。
他方、会員ユーザーは「モニプラ ファンブログ」上で開催されている顧客企業のキャンペーンから好みのキャンペーンを選択、参加し無料で商品やサービスを使用することができ、意見や感想を「モニプラ ファンブログ」に提出する。

顧客企業は、同社が開発・運営している「モニプラ」上のシステム管理画面に沿った入力操作のみで、アンケートや商品モニター、投票コンテスト等の様々なユーザー参加型キャンペーンを「モニプラ」上で実施することができる。
 
 
 
*「モニプラ Promotion」
スマホに最適化した最新型Webキャンペーンをスポット(単発)で手軽に開催することができる。
また、Facebook、Twitter、Instagram、LINEなど国内の主要SNSと連携した最新型の応募システムを搭載した。対象となるSNSはキャンペーンごとに自由に設定でき、幅広いユーザーをターゲットにすることが可能。

*「モニプラ Manager」
月額利用でWebキャンペーンを継続的に開催しデータを蓄積して様々なプロモーション施策に活用することができる。

既存サービス「モニプラ ファンブログ」を加えた3サービスにより、SNSデータを活用した効果的なプロモーションを実現する。
 
②顧客企業のメリット
「モニプラ」には、Facebook、Twitter、LINE、ブログ等を利用するソーシャルメディアユーザーが会員登録されている。
その為、顧客企業は、「モニプラ」を利用してキャンペーンを開催すれば、会員に対してキャンペーンが開催される旨を告知されるため、ゼロからキャンペーン参加者を集めることなく、キャンペーンを実施できる。
また、会員ユーザーはキャンペーンへの参加を通じて、ソーシャルメディア上で顧客企業の商品・サービス等についての感想やコメント等を発信が期待できるため、自然な形でインターネット上のクチコミが醸成される。
顧客企業はこれらのインターネット上のクチコミを通じて、商品・サービス等に関する情報を消費者に拡散させることができる。

「モニプラ ファンブログ」、「モニプラ」は、下記のような様々な機能を有しており、顧客企業はこれらの機能を活用してキャンペーンを開催し、マーケティング及び販売促進活動等を行うことができる。
また単にキャンペーンを開催するだけでなく、ファンの蓄積及び属性分析などが可能となる点も顧客企業にとっては大きな付加価値となる。

「モニプラ」では、「モニプラ ファンブログ」とは異なり、Facebook等のSNS上のクチコミや広告によりキャンペーン情報が拡散されることに加え、Facebookページ等の標準機能では把握できないキャンペーン参加ユーザーの特性、ニーズ等のマーケティング情報を入手することも可能となる。
 
<各種機能>
◎キャンペーン作成機能
顧客企業はアカウントを開設し、「モニプラ」及び「モニプラ ファンブログ」のシステム管理画面に沿った入力操作のみでキャンペーンを作成することができる。

キャンペーンとしては、
商品モニター企画
アンケート企画
写真やYoutube投稿企画
座談会・来店型企画
写真コンテスト企画等の開催機能
などがあり、顧客企業はこれらの機能を活用し、様々なキャンペーンを開催することができる。
「モニプラ」では、「モニプラ ファンブログ」の機能に加え、スピードくじ、チェックイン等、Facebook上での拡散を目的としたキャンペーンの開催機能を有している。

キャンペーンは複数の企業が出展している「モニプラ ファンブログ」キャンペーンページ、「モニプラ」キャンペーンページ上で開催され、同ページに訪れた会員ユーザーは興味のあるキャンペーンに参加する。

◎ファンサイト作成機能
顧客企業は、「モニプラ」及び「モニプラ ファンブログ」上に顧客企業専用ページである、ファンサイトを作成することができる。
ファンサイトには、キャンペーンに参加した会員ユーザーデータが顧客企業のファンとして蓄積される仕組みとなっている。
その為、顧客企業はファンサイト上でファンに対して、情報を発信したり、キャンペーンを通じてファンにコメントを求めたりといった、交流を図ることにより、マーケティング情報の入手や販売促進活動を行うことができる。

◎効果分析機能
「モニプラ ファンブログ」管理画面にはキャンペーンに参加した会員ユーザーの状況やページビュー数、コメント、参加時間等のデータを分析するツールが用意されており、キャンペーンの効果を顧客企業が分析することができる。
同様に、「モニプラ」も管理画面からキャンペーンに参加した会員ユーザーの状況やページビュー数、コメント、参加者の出身地分布、年齢分布等のデータを分析することができ、キャンペーンの効果分析や、マーケティング等で活用するための必要な情報を入手することができる。
 
◎クラウド型DMP
「モニプラ」では、ファンサイト上でのコミュニケーションを通じて得た顧客データをクラウド上に蓄積し管理することができる。アンケートの調査結果やキャンペーン参加履歴などのデータをもとに、ファンひとりひとりの企業・ブランドへの「好意度」を測り、分類化することが可能。
データベースは、CRM(※)の最適化やプロモーション施策、ターゲティング広告の配信といった多様なマーケティング活動に活用し、見込み顧客の獲得やコア顧客の育成などに繋げることができる。
また、キャンペーン等を通じて蓄積した顧客データと、企業が独自で保有するプライベートDMPを連携させることで、さらに充実したデータ基盤を構築することができる。

※CRM: Customer Relationship Management。顧客それぞれの属性や接触履歴を記録・管理しきめ細かい対応を行うことで、顧客満足度を向上させる取り組みのこと
 
③会員ユーザーのメリット
「モニプラ ファンブログ」や「モニプラ」に会員登録することにより、複数の企業のキャンペーンにアクセスすることができ、その中から好みのキャンペーンに無料で参加し、商品等を入手するだけでなく、企業に対して商品等の感想や要望を発信するといった交流を図ることができる。
「モニプラ」の場合はさらに、会員ユーザーはSNS上で、参加したキャンペーンや気に入ったキャンペーン及びそれに対するコメント等を友人に拡散し、友人と交流することが可能。
 
④収益構造
「モニプラ ファンブログ」、「モニプラ」ともに、ASP(※)形態で顧客企業に提供しており、サービス利用料やキャンペーン運用支援料が主な売上となる。顧客企業への販売は、直販及び代理店経由で行われている。
 
(※)ASP:Application Service Provider。アプリケーションソフトの機能をネットワーク経由で顧客にサービスとして提供するサービス及びそれを提供する事業者を指す。
 
(2)SNS広告関連事業
2014年下期より実験的に手掛けた後、2015年2月より開始した新サービス。
SNSデータとアドテクノロジーを掛け合わせて広告効率の一段の向上を実現する。

サービス第一弾として、商品・サービスに対して「好意・愛着」を持っているユーザーのデータを活用してターゲティング広告の精度を向上させる「SNS対話データ・ターゲティング」の提供を開始した。
「SNS対話データ」とは同社独自のデータ概念で、「同社サービス上で広告主企業が行うユーザーアンケートなどによりSNSユーザーから直接的に収集できるリアルな意思・嗜好データ」をあらわす。
このデータをもとに、ユーザーひとりひとりの企業やブランドへの「好意・愛着」の度合いを可視化し分類することができるのが「SNS対話データ・ターゲティング」である。

「企業保有の広告ターゲットリスト」を母集団としてSNS上から類似ユーザーを抽出し、広告ターゲットを大幅に拡張できる「類似ターゲティング」システムは、広告運用の効率化を飛躍的に高める仕組みとして注目を集めている。
「SNS対話データ・ターゲティング」は、「類似ターゲティング」と「SNS対話データ」を掛け合わせることで、「商品に興味を持つかもしれない人」の推測データを母集団とする従来の類似ターゲティングから、「商品・サービスへの『好意・愛着』が高い人」の分類データを母集団に加えて類似ターゲティングを行うことが可能となり、広告配信の精度向上が期待できる。

今回の事業開始に伴い、アドテクノロジーに特化した専門部署を立ち上げた。
また、アドテクノロジーを、SNSプロモーション事業、SNSデータマネジメント事業と連携させることで、「SNS対話データ」の収集・蓄積・活用をワンストップで支援し、広告主企業の事業成果に直結したSNSマーケティングを実現させることを目指し、この3事業を横断したサービス開発を行うプロダクト開発チームを設立した。
3事業にかかわる人員の組織化を強化することで、サービス間の連携をさらに深めるとともに、システム開発の効率向上を目指す。

今後は、海外のSNS広告取扱高トップシェア企業とのサービス共同開発も視野に入れ、さらなる機能拡充および販売マーケットの拡大に取り組む。 
 
(3)SNS広告制作プラットフォーム「ReFUEL4」
SNS広告のクリエイティブ制作に特化したプラットフォームサービス。子会社「ReFUEL4(旧 Allied Asia Pacific Pte.LTD. 。2015年6月にグローバル市場におけるサービスのブランド力を高めるとともに、さらなる効果的な事業展開を目指すため商号を変更)」が2014年7月にサービス提供を開始した。

FacebookやInstagram等のSNS広告を出稿したい企業と、SNS広告の制作を請け負いたいクリエイターをマッチングし、オンライン上でバナー画像や動画などの広告クリエイティブの発注・納品を可能にすることで、SNS広告運用の最適化を実現する。
ReFUEL4はFacebook及びInstagramの公式APIパートナーに認定されたことでFacebook社が保有する広告データへのアクセス権限を獲得しており、「ReFUEL4」のサービス開発ではこの広告APIを活用している。
 
(※) API:Application Program Interface。プログラミングの際に使用できる命令や規約、関数等の集合のこと。
 
広告コンテンツの品質などによって出稿費用が変動するSNS広告では、その効果を最大化する上で広告クリエイティブの最適化が重要視されており、広告の画像やテキストに細かな修正を加えて比較検証テストを繰り返し、調整を重ねながら最適なクリエイティブを追求していくことが効果的であると考えられている。

企業が「ReFUEL4」のサイト上でFacebook広告等の予算やサイズ、広告プラン、希望する色合いやテイストなどを入力し「オファー」を出すと、世界中のクリエイターが条件に沿った広告バナーや動画を制作し「納品」する。
クリエイターを自社で用意しなくても、管理画面上で「どの広告クリエイティブが、どんな効果を生み出しているのか」を可視化し効果検証を重ねることができるほか、実際にクリックされた割合に応じてコストが発生する従量課金制の料金体系により、広告クリエイティブの最適化にかかる時間やコストを大幅に軽減することができる。
一方、クリエイターは、「ReFUEL4」に登録すれば、時間に拘束されることなくオンライン上で世界中の企業から制作業務を請け負うことが可能となり、新たな事業機会の創出に繋がる。
 
 
2014年7月のサービス提供開始以降、着実に実績が積み上がっており、中国の大手ゲーム会社や世界展開する大手音楽配信サービスなど、各国の企業が同サービスを利用している。
また、登録クリエイター数は2015年12月末で世界中93カ国、10,000人にのぼる。
国別ではフィリピン、インドネシア、インド、タイなど東南アジアを中心としたアジア諸国が上位を占めるほか、アメリカ、メキシコ、オランダ、イギリス、ブラジル、スウェーデンなど世界各国のクリエイターが登録している。

Facebook、Instagramの広告制作プラットフォームの公式パートナーとしての知名度の高さや営業活動の強化により利用企業数が増加すると見込まれる。
また、拡大するSNSマーケットにおいて1社あたりの広告予算も増加する見込みであること、対応可能なSNSプラットフォームが拡大していることなどから、ReFUEL4は極めて大きな成長ポテンシャルを有している。

クリエイティブ制作コストは広告費全体の10~15%と言われており、全世界でのSNS広告費実績からすると、約1兆円の潜在市場が期待できる。
今後もクオリティの高いWebクリエイターの獲得のみならず、動画広告への対応などさらなる機能拡充に努め、サービスの成長を目指していく。
 
(4)ウェブソリューションサービス
顧客企業のホームページ制作の受託を行っている。
ウェブ活用のための企画設計からデザイン制作、システム開発までを自社のリソースによりトータルで提供することが可能であるため、ウェブサイトのコンテンツを管理するシステムであるCMSを利用したホームページ制作など、顧客企業のホームページ作成のニーズに対応できる体制を構築している。
また、ホームページの制作に加え、インターネットなどを活用して消費者が内容を生成していくメディアであるCGM(※)やクチコミを活用し、ソーシャルメディアマーケティングを意識した総合的なウェブ戦略の支援を行っている。
 
(※)CGM:Consumer Generated Media。個人の情報発信をデータベース化、メディア化したWebサイトのこと。クチコミサイト、Q&Aコミュニティ、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)、ブログなどがこれにあたる。
 
【特長と強み】
①豊富なSNSデータと高い信頼感
2008年にサービスを開始した「モニプラ」のSNSユーザー会員数は400万人を超え、登録ユーザーの属性や趣味嗜好等に関わる質の高いSNSユーザーデータを蓄積している。
また、利用企業数は累計で4,000社以上となっている。多くの顧客企業は同社サービスを繰り返し利用してキャンペーンを行っているリピーターで、安定した顧客基盤を形成している。
 
②提供サービスの高い相乗効果
キャンペーンを中心としたプロモーション支援とSNS広告関連サービスを一気通貫で提供しており、データを軸に相乗効果の高い多様なサービスが提供可能である。
 
③SNSプラットフォームとの強固な連携関係
Facebook、twitter等、進化の早い各SNSプラットフォームの認定パートナーとして、最新の開発情報やAPIの利用が可能である。

以上の①から③の強みを活かして顧客企業に対し、より効果的なSNSマーケティングサービスを提供できる点が同社の大きな強みとなっている。

また、会社設立時より、システム開発力を磨き上げることに注力しており、SNSに精通したエンジニア集団による高いシステム開発力は他社を大きく上回っていると会社側は考えている。
一方、優れたシステムと共に、サイト運営、収集した「対話データ」の分析、活用に関するノウハウに関しても事業優位性を確立している。こうした「高いシステム開発力と運営ノウハウ」も大きな差別化要因となっている。
 
 
2016年12月期第2四半期決算概要
 
 
大幅な増収・増益
売上高は前年同期比158.5%増加の26億46百万円。国内事業が堅調だったことに加え、海外子会社のSNS広告売上が大幅に増加した。
営業利益は1億8百万円の黒字に転換。増収効果に加え販管費が同23.8%減少と継続的にコストコントロール(広告費及び人件費減少)を実施した。前期にあった為替差益が為替差損(65百万円)に転じたため経常利益は40百万円にとどまった。
堅調な足下の業績推移を背景に通期予想を上方修正した。(詳細は後述)
モニプラの登録ユーザー数は400万人を突破した。
 
(2)各サービス動向
◎SNSプロモーションサービス
売上は前年同期比で38%増加した。
SNSデータを活用したキャンペーンなどのプロモーション需要は引き続き安定的に増加している。
 
◎SNS広告関連サービス
売上高は前年同期比39%の増加。
SNSプロモーションサービスとのクロスセルが進んだ。今後もSNS広告市場の拡大や動画広告に需要拡大に伴い受注額の増加を見込んでいる。
 
◎海外子会社ReFUEL4
売上高は前年同期比1,250%増加した。またはじめて四半期ベースで営業黒字化した。
SNS広告市場の拡大に伴いFacebook等の広告売上高が大幅に増加した。主力サービスであるSNS広告クリエイティブ制作プラットフォーム「ReFUEL4」についても堅調に推移した。
 
(3)四半期動向
四半期毎の推移を見ると、売上高は順調に拡大しており、4半期連続で過去最高を更新した。営業利益は季節変動もあり前期よりは減少したが、前年同期に比べて172百万円増加した。
 
 
 
現預金の増加等で流動資産は前期末に比べ6億53百万円増加。固定資産は無形固定資産の増加により同28百万円の増加。資産合計は同6億82百万円増加の22億16百万円となった。
仕入債務の増加、借入の実施で負債合計は同6億48百万円増加の10億83百万円。
自己株式の増加、利益剰余金のマイナス幅縮小により純資産は同34百万円増加の11億33百万円。
自己資本比率は前期末から20.5%低下の51.1%となった。
 
 
税金等調整前当期純利益が前年同期の損失から利益に転じ、営業CFはプラスとなった。関係会社株式の取得はあったが有形固定資産の取得による支出が減少し、投資CFのマイナス幅は縮小。フリーCFはプラスに転じた。
長期借入による収入が増加し財務CFのプラス幅は拡大。キャッシュポジションは上昇した。
 
 
(※)インフルエンサー
特定分野に詳しい専門家やインターネット上で強い影響力を持つ個人など人々の消費行動に影響を与える人物。具体的な例としては、好感度の高い芸能人やファッションモデル、スポーツ選手、知識人、専門家、著名なブロガーなどがあげられる。
 
 
2016年12月期業績予想
 
 
業績予想を上方修正。SNS関連市場の拡大とサービスのクロスセルで大幅増収、黒字転換
通期業績予想を修正した。海外子会社におけるFacebook等のSNS広告売上高が当初の見込よりも大幅に増加したことや、国内事業が堅調に推移したことにより、売上高を大幅に上方修正した。
広告原価の伴うSNS広告の売上高構成が上昇するため営業利益率は低下するが、顧客企業からの預かり金額は順調に増加を見込んでいる。自社サービスとのクロスセルを進めることで利益率の改善を図る考え。
経常利益は円高による為替差損等を見込みわずかな増加にとどまる見通し。
海外子会社へのUSD建て貸付が為替差損の要因だが、為替変動が営業利益や事業活動に与える影響は軽微と考えている。今後損益に与える影響が重要な場合は戦略的なリスクヘッジを検討する。
 
(2)今後の事業展開
SNSに特化した事業展開を行ってきた結果、SNSに関する膨大な支援実績に基づいた、様々なソリューションを一気通貫で提供可能な体制が出来上がっている。
SNS運用、CRM、SNS広告、制作、キャンペーンなど、SNSに関連した各サービスを、一気通貫で提供することで相乗効果が生まれ、SNSマーケティング全体の効果が高まり、顧客企業に対する付加価値の向上に繋がっている。
SNSプロモーションサービスとSNS広告関連サービスのクロスセルにより、導入企業1社あたりの単価は増加基調にある。
日本国内のSNSマーケティングで多くの顧客支援に携わってきたスキル・ノウハウを活かし、①越境プロモーション支援、②国内においてSNSと親和性の高い事業の展開と、事業領域の拡大を図る。
 
①越境プロモーション支援
中国等のEC市場は極めて大きく、海外のEC市場でのプロモーションを希望する日本企業は増加している。
 
 
そうした中、中国向けSNS広告配信プラットフォーム「WEIQ(ウェイキュー)」の新たなサービスとして、中国独自の動画共有サイトを活用し動画プロモーションの企画・制作・拡散を一括で支援するパッケージ「WEIQ for Video」の提供を開始した。(2016年8月24日)
 
(サービスの背景と概要)
同社は、中国最大のSNS「Weibo」の運営会社である新浪公司(Sina Corporation)が出資するWeibo公式のマーケティング会社・IMS社(本社:北京市)と独占契約を結び、中国で高い影響力を持つ「KOL(Key Opinion Leader)」と呼ばれるインフルエンサーを活用した広告配信サービス「WEIQ」を日本で唯一提供している。

中国では国内独自の動画共有サイトが多数生まれ、プロモーション活用も活発化しているが、SNSやECサイト、動画サイトなどのサービスが運営企業ごとに個別に展開されていることから、特にグループ関係がないサイト間においては効果的な連携が難しい。
こうした中同社は、中国に向けた動画制作やキャスティングの専門企業などと連携し、顧客企業ごとに最適な動画プロモーションの企画立案や制作、さらにはインフルエンサーである「KOL」を活用した拡散までを一気通貫で支援するサービスの販売を開始した。
 
(実例)
「WEIQ for Video」の開始に先駆け、中国市場に向けた動画制作で豊富な実績を持つブレイカー株式会社と連携し、株式会社エンジェリーベの動画プロモーションを支援した。
Weiboで80万人超のフォロワーを抱える人気クリエイター・IGisele(愛吉賽兒)さんを起用し、中国のユーザーに向けてマタニティウェア商品の特性や感想を丁寧に伝える約5分間のプロモーション動画を制作。この動画をIGiseleさんのWeiboアカウントに投稿したほか、WEIQに登録するKOL4名がWeibo上で投稿をシェアし拡散したところ、約2週間でリーチ数(閲覧者数)が1,000万に達し、再生回数は150万回を突破した。
さらに、Weiboから流入を促した天猫(Tmall)上のエンジェリーベ公式ECサイトでは、動画投稿翌日の売上が通常の約2倍に増加する結果となり、動画プロモーションによる効果的な集客と販売促進を実現した。
 
(Weibo/WeChat広告配信サービス「WEIQ」(ウェイキュー)とは)
「WEIQ」は、中国で月間2億人以上が利用するSNS「微博(Weibo)」や、月間6億人以上が利用するコミュニケーションアプリ「微信(WeChat)」上の「KOL(=Key Opinion Leader)」と呼ばれるインフルエンサー約60万人超を活用し、企業の広告文やURL、動画などを発信することができる世界唯一のプラットフォームサービス。フォロワー数やインプレッション数などWeibo上のビッグデータに基づいてKOLひとりひとりの影響力を独自に数値化しており、商品/サービスのターゲットや予算に合わせて、最短5日間で広告コンテンツを配信することができる。
 
②SNSと親和性の高い事業の展開
国内においては、SNSと親和性の高い事業を展開する。
その具体例の一つとして、ケーキの総合宅配サイト「Birthday Press」を運営する株式会社FLASHPARKの株式21.1%を取得し、持分法適用関連会社とした。
 
(フラッシュパーク社概要)
「感動が集まる場所をもっとハッピーに!」をコンセプトに2012年より「Birthday Press」を運営。500社以上の洋菓子店と連携する同サイトでは、3,000種類以上のラインナップから誕生日・記念日・イベント用などのケーキやスイーツを手軽に注文・購入することができ、月間アクティブユーザー数は50万人にのぼる。
2015年からは「法人向けケーキ販売サービス」を展開し、これまでに宿泊施設やレストランなど760社(系列店舗含め約3,200店舗)と提携している。
 
(株式取得の狙い)
「Birthday Press」のサイトコンセプトである「生活者のアニバーサリー(記念日)」が、アライドアーキテクツが事業展開しているSNS領域と非常に親和性が高いことから、両社が連携し「SNS×アニバーサリー」という市場ニーズの拡大を図ることが「Birthday Press」のさらなる成長に寄与すると判断した。
今後も、SNSマーケティング事業で培った豊富な知見や技術を、SNSと親和性の高い多様な領域のWebプロダクトと掛け合わせることで更なる成長を目指していく。
 
 
今後の注目点
業績底入れ・トップラインの大幅な拡大に加え、巨大な中国EC市場でのSNSプロモーション支援を開始したことを市場は高く評価しているようだ。
短期的には、上方修正後の売上、利益目標をクリアできるかが注目される。進捗率はやや低いが第3四半期(7-9月)の決算発表に期待したい。ただ、一方で、現時点ではクロスセルの効果で顧客単価は上昇しているものの、導入企業数は横這いの状況である。本格的な成長軌道への回帰に向けて、企業数の動向にも注目したい。
 
 
 
<参考:コーポレートガバナンスについて>
 
 
◎コーポレートガバナンス報告書
同社は最新のコーポレートガバナンス報告書を2016年3月31日に提出している。
また、東証マザーズ上場企業としてコーポレートガバナンス・コードの基本原則をいずれも遵守している。
 
 

株式会社インベストメントブリッジ
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