(2317:東証1部) システナ 2016年3月期業績レポート

2016/06/15

systena

今回のポイント
・16/3期は前期比15.5%の増収、同38.2%の経常増益。高い成長が見込まれる、自動運転、スマートシティ、ロボットに関連する分野に経営資源をシフトしつつ、スマホアプリ、ネットアプリ、ネットビジネス、社会インフラ、及びIoT関連等の開発・検証需要を取り込む戦略が奏功し、ソリューションデザイン事業の売上が収益性の改善を伴って増加。金融機関向けシステム開発、ITサポート、システムソリューション等の売上・利益も増加した。期末配当は1株当たり1円増配の16円を予定(年間で2円増配の32円)。・17/3期予想は前期比7.3%の増収、8.3%の経常増益。大型案件の一巡等で金融機関向けが落ち込むものの、引き続き車載システム、社会インフラ、及びIoT関連が伸びる他、ヘルプデスクの再構築やグローバル企業向けユーザサポート等も増加する見込み。子会社3社を立ち上げ、米国発のテクノロジーを国内に持ち込んだ投資育成事業等の先行投資を吸収して営業利益が同9.5%増加する見込み。配当は1株当たり4円増配の年36円を予定(上期末18円、期末18円)。

・16/3期決算において、ソリューションデザイン事業における取り組みが成果を上げている事が確認できた。17/3期の注目点は、米国発の3つのサービスの立ち上げと共に、フレームワークデザイン事業、ITサービス事業及びソリューション営業の構造改革の成果である。フレームワークデザイン事業では、金融機関依存度の引き下げと流通小売やFinTech・電子マネー等へのシフトを進めており、ITサービス事業では高付加価値分野への経営資源のシフトを進めている(単なる人材派遣的なビジネスモデルからの脱却)。また、ソリューション営業では、物販からシステムインテグレーターへの脱皮と収益性の向上に取り組んでいる。

会社概要

2010年4月1日に(株)システムプロが、持分法適用会社だったカテナ(株)を吸収合併して誕生。旧(株)システムプロのモバイル端末の設計・開発・検証に係る技術・ノウハウとオープン系技術、旧カテナ(株)の金融分野の業務知識及び基盤系技術を融合した事業展開により新たな領域の開拓を進めている。連結子会社11社及び持分法適用会社2社と共にグループを形成している。

【会社の経営の基本方針 -安定と成長のバランスを重視した経営-】

経営目標は、「日本を代表するIT企業となり、日本経済を底辺から支える」。その実現のために、「破壊と創造」、「安定と成長」、「保守と革新」と言う相反する課題をバランス良くコントロールし、常に振り子の中心点に経営の軸足を置いた、バランス経営を基本方針としている。

【目標とする経営指標】
・安定した高配当
・高い株主資本利益率
・高い売上高営業利益率
目標とする経営指標として、安定した高配当、高い株主資本利益率、高い売上高営業利益率を掲げており、その実現に向け、安定と成長のバランスを重視した経営の基本方針に則り、高収益体質を目指して行く考え。当面の目標(中期経営目標)は、19/3期に連結売上高560億円、営業利益55億円、ROE20%の達成と年間配当1株当たり52円の実施(配当性向40%以上)。
【事業内容】

事業は、ソリューションデザイン事業、フレームワークデザイン事業、ITサービス事業、ソリューション営業、クラウド事業、コンシューマサービス事業、及び海外事業に分かれる。16/3期の売上構成比は、ソリューションデザイン事業32.9%、フレームワークデザイン事業12.2%、ITサービス事業13.5%、ソリューション営業39.4%、クラウド事業1.4%、コンシューマサービス事業0.9%及び海外事業0.5%。
17/3期から新規事業の育成を目的に投資育成事業を立ち上げ、(株)インターネットオブシングス、(株)eペット、(株)キャリアリンケージの連結子会社3社を設立した。

ソリューションデザイン事業   (株)システナ、(株)ProVision、(株)IDY、HISホールディングス(株)

17/3期から開発主体の「サービスソリューション事業」、検証主体の「クオリティデザイン事業」といった組織体制を見直し、事業ごとに専門性を高めるために、車載などのプロダクト製品、通信事業者サービス開発・検証を行う「プロダクトソリューション事業」、社会インフラ、ネットビジネス、ロボット関連サービス開発・検証を行う「サービスソリューション事業」に事業セグメントを変更した。スマートデバイスの開発やネットビジネス関連に加え、情報家電、社会インフラ、ホームセキュリティ、自動車業界等の非携帯端末分野、更には、エンドユーザーの業務システム開発等、幅広くユーザーニーズを取り込んでいく考え。

フレームワークデザイン事業   (株)システナ、(株)ProVision

国内外の生・損保や銀行を顧客として、金融系システム開発や基盤系システムの開発を行っている。生損保業務では、情報系、契約管理業務、保険料計算、代理店業務から営業管理業務に至るまで幅広い業務ソリューションの開発実績を有し、銀行業務では、メインフレームへの対応はもちろん、オープンシステムの分野においても、営業店系システム及び対外系チャネルシステム等で豊富な開発実績を有する。現状では、業務の大半を金融系システムの開発・運用が占めているが、ITサービス事業やソリューション営業事業との連携による両事業が有する顧客へのクロスセル、或いはスマホアプリやWebアプリ等のソリューションでのソリューションデザイン事業との連携により、金融系の深耕と他業種への横展開を進めている。

ITサービス事業   (株)システナ、東京都ビジネスサービス(株)

システムやネットワークの運用・保守・監視、ヘルプデスク・ユーザーサポート、データ入力、大量出力等のITアウトソーシングサービスを手掛ける。顧客は電機メーカー、金融機関、外資系企業、官公庁等。

ソリューション営業事業   (株)システナ

ITプロダクト(サーバ、PC、周辺機器、ソフトウェア)の企業向け販売やシステムインテグレーションを手掛ける。ハード販売型のビジネスからサービス提供型のビジネスへシフトを進めており、ITサービス事業等とも連携して所有から利用(クラウド等)へと変化するニーズを取り込む事で事業拡大、高付加価値化を図っている。顧客は電機メーカー、外資系企業等。

クラウド事業   (株)システナ

クラウド型サービスの導入支援からアプリケーションの提供までを手掛けており、「Google Apps for Business(以下、Google Apps)」と同社開発の「Cloudstep」を組み合わせたシステナ版グループウェアのクラウドサービスを提供している。現在、パブリック・クラウドに特化しているが、プライベート・クラウドへの対応も進めている。尚、「Cloudstep」とは、「Google Apps」等のクラウド型サービスの使い勝手を向上させるための業務アプリケーションや運用者向け管理ツール等の総称。

コンシューマサービス事業   (株)GaYa

連結子会社(株)GaYaを中心とする事業である。自社タイトルやエンジンの複数プラットフオームへの展開、PC/スマホの垣根を越えたマルチ対応ゲーム制作等を手掛けている。

海外事業   Systena (THAILAND) Co.,Ltd.、Systena America Inc.、Systena Vietnam Co.,Ltd、iSYS Information Technology Co.,Ltd.

タイの現地法人Systena (THAILAND) Co.,Ltd.、米国の現地法人Systena America Inc.、ベトナムの現地法人Systena Vietnam Co.,Ltd.、及び中国の合弁会社iSYS Information Technology Co.,Ltd.(北京)の4社が事業を進めている。タイの現地法人は、バンコク版レストラン検索アプリ「バングル」の収益化に取り組んでおり、16/3期上期にサービス課金を開始した。米国の現地法人はモバイルや通信関連の開発・検証支援と米国の最新技術・サービスの動向調査及びインキュベーションが二本柱。
一方、ベトナムの現地法人はソフトウェア開発・検証評価・保守運用、ITサービス全般等を手掛けるオフショア拠点。中国の合弁会社(持分法適用会社)もオフショアとの位置付けで、モバイル向け・金融機関向けシステムが中心。

2016年3月期決算
前期比15.5%の増収、同38.2%の経常増益

高い成長が見込まれる、自動運転、スマートシティ、ロボットに関連する分野に経営資源をシフトしつつ、スマホアプリ、ネットアプリ、ネットビジネス、社会インフラ及びIoT関連等の開発・検証需要を取り込む戦略が奏功し、ソリューションデザイン事業の売上が収益性の改善を伴って増加。事業部間連携の強化やサービスの高付加価値化で、フレームワークデザイン事業、ITサービス事業、ソリューション事業の売上・利益も増加した。また、昨年5月に発足した新企隊本部と米国現法の連携による、IoT、FinTech、AdTechをキーワードとする米国ベンチャー企業の発掘活動も順調に進み、3件の国内独占販売契約を締結した。

この結果、連結ベースでは、売上高が426億95百万円と同15.5%増加し、先行投資負担を吸収して営業利益が31億72百万円と同42.5%増加。営業外で為替差損益が悪化(81百万円→△26百万円)したものの、税効果会計の影響で最終利益は22億49百万円と同2.4倍に拡大した。

期末配当は1株当たり1円増配の16円を予定(上期末16円と合わせて年32円)。

ソリューションデザイン事業

売上高140億49百万円(前期比19.5%増)、営業利益15億48百万円(同49.6%増)。車載関連(名古屋のニアショア拠点が寄与)、電力・航空・交通といった社会インフラ関連、及びロボット関連の開発・検証案件を中心に売上・利益が増加した。

フレームワークデザイン事業

売上高51億91百万円(前期比22.3%増)、営業利益6億96百万円(同80.5%増)。金融機関の大型案件(期中に収束)、金融機関のマイナンバー関連、流通小売のポイントシステム等の案件が増収・増益をけん引した。

ITサービス事業

売上高57億78百万円(前期比12.6%増)、営業利益4億44百万円(同46.5%増)。社内システムサポート(ヘルプデスク)の再構築案件やITトレーニング・動画サービス(マニュアルや会社案内の動画化)等の高付加価値スポット案件の取り込みで売上が増加し、収益性も大きく改善した。

ソリューション営業

売上高168億32百万円(前期比10.8%増)、営業利益4億97百万円(同3.8%増)。Server・Storageソリューションが増収をけん引する中、開発部門との連携による機器販売からインフラ構築、システム開発、保守運用に至る付加価値の高いワンストップサービスの案件獲得が進んだ。
尚、各本部との連携を強化して、物販以外のサービスメニューの拡充を行った結果、第4四半期において、2014年4月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要期を超える売上・利益を計上した。単なる物販ビジネスからシステムインテグレーターへと体質改善が進んでいる。

クラウド事業

売上高5億72百万円(前期比24.6%増)、営業利益64百万円(同69.2%増)。複数の大型案件の獲得に成功した事に加え、サービスの強化拡充で客単価も上昇した。

コンシューマサービス事業

売上高3億88百万円(前期比47.1%増)、営業利益13百万円(同61.6%減)。既存タイトルの運営に加え、国内3本、海外2本のタイトルがリリース(ライセンス供給)された事で売上が増加したが、来期に向けた投資が利益を圧迫した。

海外事業

売上高2億09百万円(前期比89.8%増)、営業損失1億15百万円(前期は営業損失64百万円)。このうちタイ現法は売上高7百万円(前期は4百万円)、営業損失42百万円(前年同期は営業損失39百万円)。デザイン変更・機能拡充効果でバンコク版レストラン検索アプリ「バングル」が37,000超のダウンロードを獲得。サービス課金を開始したが、その後も順調に顧客が増加している。
米国現法は売上高1億75百万円(前期は1億03百万円)、営業損失71百万円(前期は営業損失28百万円)。CES(世界最大の家電ショー)に出展し、セキュリティソリューション、IoTルータ等を利用したIoTソリューションを展示し、多くの引き合いを得た。また、マカテ社、ストロングオース社、プラズマ社(いずれも米国)との協業が具体化した(日本での独占販売権を取得。現在、日本への展開に向けて準備中)。

業容拡大に伴い期末総資産は229億32百万円と前期末に比べて15億07百万円増加した。財政状態は、流動性、長期安定性共に優れ、流動比率207.5%(前期末213.4%)、固定比率27.5%(同30.1%)、自己資本比率57.9%(同60.0%)。投下資本利益率は前期の5.5%から15.2%に上昇した。

27億19百万円と高水準の営業CFを確保した。設備投資と余資運用に伴う有価証券投資等で投資CFがマイナスとなったものの、フリーCFも20億96百万円と高水準。財務CFがマイナスになったのは、自社株買いと配当金の支払による。

*ROE(自己資本利益率)は「売上高当期純利益率(当期純利益÷売上高)」、「総資産回転率(売上高÷総資産)」、「レバレッジ(総資産÷自己資本、自己資本比率の逆数)」の3要素を掛け合わせたものとなる。ROE = 売上高当期純利益率 × 総資産回転率 × レバレッジ
*上記は決算短信及び有価証券報告書のデータを基に算出しているが、算出に際して必要となる総資産及び自己資本は期中平残(前期末残高と当期末残高の平均)を用いている(決算短信及び有価証券報告書に記載されている自己資本比率は期末残高で算出されているため、その逆数と上記のレバレッジは必ずしも一致しない)。

ROEは17.22%と高水準だ。前15/3期は税効果会計の影響で税金費用が重かったが、16/3期は正常化。各事業の収益性向上と相まって、売上高当期純利益率が大きく改善した。各事業で売上が順調に伸びたため総資産回転率も向上。業容拡大でレバレッジも拡大も健全な拡大。

2017年3月期業績予想
前期比7.3%の増収、8.3%の経常増益予想

売上高は前期比7.3%増の458億円。大型案件一巡による金融機関向けの落ち込みでフレームワークデザイン事業の売上が同18.1%減少するものの、引き続き車載システム、社会インフラ及びIoT関連をけん引役にソリューションデザイン事業の売上が同20.7%増と伸びる他、企業統合・事業再編に伴う社内システムサポート(ヘルプデスク)の再構築やグローバル企業向けユーザサポート業務等でITサービスの売上も同9.8%増加する見込み。また、未だ事業規模は小さいものの、前期の顧客獲得と値上げ効果でクラウド事業の売上も同49.0%増加する。
利益面では、先行投資的な営業費用の増加を吸収して営業利益が34億74百万円と同9.5%増加する見込み。新企隊本部が子会社3社を設立して取り組む事業の立ち上げや米国でのインキュベーション事業等の投資育成事業で6億円の投資を計画しており、このうち4億円が今期に費用計上される予定。また、広告宣伝費はテレビCM費用2億円程度を予定している。
配当は1株当たり4円増配の年36円を予定(上期末18円、期末18円)。

ソリューションデザイン事業

売上高169億50百万円(前期比20.7%増)、営業利益20億32百万円(同31.3%増)。車載システム、社会インフラ、及びIoT関連が増収をけん引する。車載システムでは、モバイル端末開発で培ったノウハウの活用と車載開発に必要なISO262621の取得、自動車関連の団体であるAUTOSAR(欧州標準化団体)及びJasPar(トヨタ等が主導する車載電子制御のソフトウェアやネットワークの標準化団体)への加入を通じて、案件の取り込みを図る。社会インフラでは、企画・検証分野のマーケットの開拓にも取り組む。IoT関連では、ネットビジネス分野、通信事業者向けサービス及びIoT向けプロダクト開発におけるIoT関連の開発・検証の開拓に取り組む。

フレームワークデザイン事業

売上高42億48百万円(前期比18.1%減)、営業利益5億45百万円(同21.7%減)。マイナス金利の影響を受け、銀行を中心に新たな大型案件や企業の設備投資予算の執行遅れ等、期初から不透明な状況が続いている。このため、営業力の強化を図りながら、成長性・収益性の高い案件獲得に力を入れると共に、本部間連携によるプロダクト(システム監視の自動化サービスやクラウド関連サービス)導入のサービス展開を推進する。

ITサービス事業

売上高63億43百万円(前期比9.8%増)、営業利益5億62百万円(同26.7%増)。パイの拡大とシェアアップによる売上拡大に加え、より高収益なビジネスへ展開する。具体的には、従来のヘルプデスク、システムオペレーターといった業務に加え、顧客のグローバル競争力の強化支援、ITアセスメント、ITプロジェクトマネジメント等のハイレベルなサービスを展開し、利益率の向上を図る。

ソリューション営業

売上高170億円(前期比1.0%増)、営業利益5億27百万円(同6.0%増)。オンプレミスからハイブリッドクラウドへシフトするユーザーニーズへの対応を強化する他、サービス部門の増強やクラウド商材とサービスの組み合わせによるストックビジネスの拡大に取り組む。また、サービス案件の評価・検証事業を立ち上げると共に、大阪及び名古屋営業所の強化・拡大を図る。

クラウド事業

売上高8億53百万円(前期比49.0%増)、営業利益60百万円(同5.6%減)。新しい顧客層をターゲットにした自社商材を投入する他、より付加価値の高いサービスの提供で「Cloudstep」を強化する。また、グループウェアを導入済みだが、クラウド化が遅れている企業への販売に注力すると共に、グループウェアのクラウド化が定着してきた企業のニーズの発掘にも取り組む。

コンシューマサービス事業

売上高4億58百万円(前期比18.1%増)、営業利益41百万円(同210.5%増)。PCクラウドゲームのエンジン展開と海外市場の拡大に取り組むと共に、スマートフォンのネイティブアプリ開発に挑戦する。PCクラウドゲームのエンジン展開では、他社ライセンスの取得による低コストのタイトルを第2四半期に、海外市場向けでは、国内タイトルを北米向けにローカライズして第3四半期に、それぞれリリースする予定(共にライセンス提供)。スマートフォンのネイティブアプリでは企画・販売で実績のあるパートナー企業との協業によるタイトルのリリースを第3四半期に予定している。

海外事業

売上高2億20百万円(前期比5.5%増)、営業損失2億43百万円(前期は営業損失1億15百万円)。このうちタイ現法は売上高40百万円(前期は7百万円)、営業損失44百万円(前期は営業損失42百万円)。通期で課金効果が現れるが、「バングル」のブラッシュアップや既存顧客に対するサービスメニュー拡充で営業費用が増加する。ブラッシュアップでは、ブランド認知及びダウンロードを促進するべくプロモーションを強化する他、既存登録店の有償化やWebサイトでの広告収入獲得を推進する。また、サードベンダーとの連携による機能拡充(予約、スタンプ等)にも取り組む。サービスメニューの拡充では、既存顧客の飲食店を中心に、「メニュー製作」や「Web製作」等のサービスの導入で顧客単価の引き上げを図る。尚、今上期は先行投資が続くため赤字が避けられないが、下期には月次ベースでの黒字化を実現したい考え。
米国現法は売上高1億50百万円(前期は1億75百万円)、営業損失2億円(前期は営業損失71百万円)。モバイル及び通信関連の開発・検証支援の減少が見込まれる中、前期に日本での独占販売契約を締結した、マカテ社、ストロングオース社、プラズマ社(いずれも米国)との、今期中の日本でのサービス開始に向けた投資や営業活動で営業費用が増加する。

中期4ヵ年計画(16/3期~19/3期)
【ストラテジー  -自動運転、スマートシティ、ロボット-】

今後10年間で最も伸びる分野に経営資源を集中させていく考えで、具体的なターゲットとして、自動運転、スマートシティ、ロボット及びIoTソリューションの4分野を挙げている。4分野は、いずれも無線通信技術が不可欠な事から同社の強みを活かす事ができる。また、ロボットはAIの領域でもあり、今後、幅広い用途や需要が期待でき、この分野でいち早く技術とノウハウの蓄積を図る事の意義は大きい。

【中期4ヵ年計画(16/3期~19/3期)  -成長工ンジンの再構築により、4年後の営業利益を2.5倍に-】
(1)重視する経営指標(KPI)と2019年3月期の目標
(2)主要セグメントの目標と取り組み
ソリューションデザイン事業

19/3期の目標は売上高185億円、営業利益22億円(15/3期 売上高117.6億円、営業利益10.3億円)。セグメント全体で売上高を1.6倍、営業利益を2.1倍に拡大させる考えで、特に車載・ロボットと社会インフラについては、合計で売上高3.7倍、営業利益4.8倍を見込んでいる(売上高19億円、営業利益1.8億円 → 売上高71億円、営業利益8.7億円)。
中核となるのは、車載・ロボット、社会インフラ、ネットビジネスである。具体的には、スマートフオンを中心とした製品の開発・検証のノウ八ウを活かした車載・ロボット、Webシステム開発・検証の実績をベースにした交通・電力といった社会インフラへのシフトを進めると共に、ネットビジネスネットビジネスへの展開を進める顧客向けのビジネスの支援にも取り組む(新たなサービスの創造を支援する)。
16/3期の実績は売上高140.5億円、営業利益15.5億円。17/3期は売上高169.5億円、営業利益20.3億円を計画している。

フレームワークデザイン事業

19/3期の目標は売上高65億円、営業利益8億円(15/3期 売上高42.4億円、営業利益3.9億円)。売上を1.5倍、営業利益を2.1倍に拡大させたい考えで、本部間協業・新規サービスについては売上20倍、営業利益40倍を見込んでいる。
金融(保険・銀行)での開発実績やノウ八ウを活かして他業種の基幹システム関連等で水平展開(ワークフロー開発や長期保守)していく。また、本部間協業を拡大しストツク型ビジネスへの転換にも取り組む。売上を1.5倍、営業利益を2.1倍に拡大させる考えで、特に本部間協業・新規サービスについては売上20倍、営業利益40倍を見込んでいる(売上高0.4億円、営業利益0.03億円 → 売上高8億円、営業利益1.2億円)。
16/3期の実績は売上高51.9億円、営業利益7.0億円。17/3期は売上高42.5億円、営業利益5.5億円を計画している。

数値目標

非金融向けビジネス    売上高7.1億円、営業利益0.7憶円 ⇒ 売上高20億円、
営業利益2.8億円
既存顧客基盤拡充     売上高34.5億円、営業利益3.1憶円 ⇒ 売上高37億円、
営業利益4.0億円
本部間協業・新規サービス 売上高0.4億円、営業利益0.03憶円 ⇒ 売上高 8億円、
営業利益1.2億円

ITサービス事業

19/3期の目標は売上高70億円、営業利益7億円(15/3期 売上高51億34百万円、営業利益3億3百万円)。ヘルブデスクやシステム運用保守で培ったノウ八ウの活用と本部間協業により、従来と異なる側面からアプローチする事で、上流工程やサービス構築等のより付加価値の高いサービスへ転換するスキームを確立し、継続的な売上・利益の向上につなげていく。付加価値の高いサービスとして、海外拠点進出サービス、ITサポート環境構築サービス、社内システム環境整備サービス、インフラ最適化サービス、プロジエクト推進サービス、スマートデ八イス運用支援サービス、及びITトレーニングサービス等を挙げており、これら高付加価値サービス(売上総利益率32%)の売上構成比を30%から70%超に引き上げる(セグメント全体の売上総利益率が23%から28%に上昇する見込み)。
16/3期の実績は売上高57.8億円、営業利益4.4億円。17/3期は売上高63.4億円、営業利益5.6億円を計画している。

ソリューション営業

19/3期の目標は売上高200億円、営業利益8億円(15/3期 売上高151億93百万円、営業利益4億79百万円)。サービス売上高を40億円に引き上げ、売上構成比を20%とする事で、15/3期に3.2%だった営業利益率を4.0%に高める。当事業が総合営業としてシステナの全ての商材・サービスを販売していく事を基本方針とし、ハイブリッド環境への対応強化、ストックビジネスの拡大及び本部間連携によるシナジー拡大に取り組んでいく。
16/3期の実績は売上高168.3億円、営業利益5.0億円。17/3期は売上高170億円、営業利益5.3億円を計画している。

数値目標

既存ビジネス    売上高133億円、営業利益3.3億円 ⇒ 売上高160億円、
営業利益4.8億円(利益率3%)
クラウドを利用したインフラサービス(八イブリツド/ストツク)
売上高17億円、営業利益1.3億円 ⇒ 売上高 28億円、
営業利益2.4億円(利益率9%)
クラウドを利用したSaasビジネス(八イブリツド/ストツク)
売上高0.5億円、営業利益0.0億円 ⇒ 売上高 12億円、
営業利益0.8億円((利益率7%)

クラウドサービスへの展開は、フレームワークデザイン事業(フレームワークデザイン本部)との連携がキーとなる。

新企隊本部を発足させた目的は二つあり、一つは、IoT、セキュリティ、Fintech、ロボティクス、コンテンツをキーワードとする高付加価値な事業創造を通じて、ストックビジネスの拡大を図る事。この一環として、関係事業を集約し投資効率の向上と営業連携の強化に取り組む。もう一つは、海外事業を早期に軌道に乗せる事。早期の黒字化に向け、海外子会社独自で事業活動を行うビジネスモデルから、システナ本体との連携強化によるALLシステナの経営資源を有効活用するビジネスモデルへの転換を図る。19/3期に売上高40億円、営業利益10億円の収益寄与を目指している(15/3期 売上高9.2億円、営業利益0.4億円)。

16/3期の実績は売上高11.7億円、営業損失0.6億円。17/3期は売上高14.9億円、営業損失1.7億円を計画しており、以下3つのサービスの販売を開始する予定。ロイヤリティ・ビジネスを来期以降の収益の柱にしたい考え。

IoTプラットフォーム「C2M」(プラズマ社)

全米屈指のIoTプラットフォーム「C2M」の日本独占販売契約を締結した。オールインワンのIoTプラットフオームであり、導入すれば直ぐにIoTを始める事ができる。米国の代表的な大都市のスマートシティ計画におけるIoTプラットフオームに選定され(今夏にプレス発表の予定)。この他、AT&T、HP、米国大手石油会社、大手物流、大学、医療関係、建設会社等で、IoTプラットフオームとして豊富な採用実績を有する。

ストロングオース社「FIDO」

世界の中央銀行、大手金融機関、軍事機関が認めた認証&暗号化ソリューションの日本独占販売契約を締結した。某西欧の中央銀行、某中東の中央銀行、イベント切符業界で世界最大級のマーケット・メーカー、US最大級テレコム会社、APAC最大級テレコム会社等、全世界の大手企業での採用実績を有する。暗号化ソリューションだけでなく、ヨーロッパや米国で話題の次世代認証システム(FIDO)の日本企業への提案活動にも力を入れていく考え。

マカテ社「リールコードメディア」

シリコンバレー・ベンチャーによる、斬新なアドバタイズ・テクノロジー(広告技術)の日本独占販売契約を締結した。リールコードメディア(特許出願中)はQRコードの進化版と言い換える事ができ、最大4つのあらゆるデジタルコンテンツを直感的につなげる新世代アドテク。広告、販促、名刺、パンフレット、マニュアル、ユーザーサポートをユーザーに直感的に繋げる新ソリューションとして期待されている。

いずれも、5月11日から13日にかけて開催されたスマートフオン&モバイルEXPOに各社と共同出展した。現在、今期中のサービスインに向けて日本語化に取り組むと共に、販売戦略立案中である。同社は、IoT、セキュリティ、Fintech、ロボティクスをキーワードに、新サービスについて、今後も随時アナウンスしていく考え。

今後の注目点
16/3期決算において、旧システムプロを源流とするソリューションデザイン事業における取り組みが成果を上げている事が確認できた。17/3期の注目点は、米国発の3つのサービスの立ち上げと、旧カテナを源流とするフレームワークデザイン事業、ITサービス事業及びソリューション営業における構造改革の成果である。フレームワークデザイン事業では、本部間連携の強化による金融機関依存度の引き下げと流通小売分野やFinTech・電子マネー等の成長分野へのシフトを進めており、ITサービス事業では、「社内ITサポート」(客の情報システム部門へのサービス提供)中心の事業構造から、「プロフィットIT」(顧客のビジネス部門・主業務へのサービス提供)や「ビジネスIT」(SIerとの協業による互いの強みを活かしたサービス提供)分野への経営資源のシフトを進めている(単なる人材派遣的なビジネスモデルからの脱却)。また、ソリューション営業では、従来の事業とクラウドを連携させたソリューションメニューの拡充及び同社グループの持つ全てのサービスを提供する総合営業の推進による、物販からシステムインテグレーターへの脱皮と収益性の向上に取り組んでいる。
<参考:コーポレートガバナンスについて>
◎コーポレートガバナンス報告書

同社はコーポレートガバナンス・コード適用以降のコーポレートガバナンス報告書を2015年11月26日に提出しており、コーポレートガバナンス・コードの基本原則を全て実施している。

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