(2157:JASDAQ) コシダカホールディングス 2016年8月期第2四半期業績レポート

2016/04/27

koshidaka

今回のポイント
・16/8期上期は前年同期比14.3%の増収ながら、カラオケ事業での先行投資が負担となり同9.7%の経常減益。もっとも、利益が期初予想を上回る等、内容は良好。首都圏への集中出店を進めているカラオケ事業は、既存店が堅調に推移する中、9月にスタートした「ZEROカラ」(後述)も順調に立ち上がり、同17.6%の増収。シンガポールでは「K BOX」ブランドから「カラオケまねきねこ」へのブランド変更と店舗リニューアルを実施した3店舗で客数が2.5倍程度に拡大し売上が倍増した。カーブス事業は新規出店と既存店の会員増で同11.3%の増収。温浴事業は店舗減少の影響を吸収して売上が同1.3%増加し黒字転換した。・通期予想に変更はなく、前期比12.1%の増収、同11.7%の経常増益。主要3セグメントの売上が順調に増加する見込み。上期は減益だったカラオケ事業が下期は増益に転じ、通期でも増益基調を維持。温浴事業も通期で黒字を確保できる見込み。期末配当は1株当たり15円を予定(上期末15円と合わせて年30円)。

・カラオケ事業は首都圏への集中出店が成果をあげている。首都圏店舗は、当初、集客で苦戦するが、1年程度を経ると、同社店舗の特徴である「安心・安全、リーズナブル、フレンドリー」が浸透して客数が増加すると言う。カーブス事業は、会員の紹介で既存店舗の会員増が続いており、既存エリアの深掘り余地が大きそうだ(1,800程度と考えていた国内店の上限を、2,100~2,200に引き上げた模様)。通期での黒字確保が視野に入った温浴事業の今後は、利益体質の定着、そして営業利益率10%を目指す展開となる。

会社概要

“総合余暇サービス提供企業”を標榜し、「アミューズメント」、「スポーツ・フィットネス」、「観光・行楽」、「趣味・教養」の4分野で「既存業種新業態」戦略を推進。安定成長を続けるカラオケ事業と高い成長を続けるフィットネス(カーブス)事業を二本柱に、上場以来、増収・増益を続けており、新規事業として温浴事業を育成中である。
尚、「既存業種新業態」戦略とは、既に社会に存在し誰もが知っている業種において、視点や取り組み方を変え、従来と異なる新たな顧客層をターゲットとする事で全く新しいサービスや運営手法を生み出し、独自のビジネスモデルを確立していく事業手法。

【企業理念 -豊かな余暇生活の実現と希望に溢れた平和な世界の構築に貢献-

企業理念は、「進化させた有意なサービス・商品を常に考案し、そして全世界の人々に提供し続けることによって、豊かな余暇生活の実現と希望に溢れた平和な世界の構築に貢献すること」。この企業理念の下、①安近短の身近な余暇の分野において既存業種新業態を追求する、②各国地域並びに各業種の実情に即した最適な業態、仕組みを開発する、③顧客のニーズを探求し、驚きと感動を与える質の高いサービス・商品を常に提供する、④強い志と企業家精神を持って活躍する人材を育成する、及び⑤業態間のシナジーを図り、グループ力を最大限に発揮する、の5つをビジョンとして掲げている。

【沿革】

1954年に都内で飲食店として創業し、64年に現在本社のある群馬県前橋市に移転。67年に(有)新盛軒として法人組織に改組した。会社が大きく変わり始めたのは、現在、社長を務める腰髙博氏に実質的な経営権が委ねられてから。博氏のリーダーシップの下、90年にカラオケボックス事業に参入。レーザーディスクを使ったスナックやバー等でのカラオケから通信システムを活用したカラオケボックスへ需要がシフトする流れをつかみ事業を軌道に乗せた。95年8月の腰髙博氏の社長就任以降は、不況等で廃業するカラオケボックスを利用する出店モデル(居抜き出店)を開発し業容を拡大。2000年3月に(株)コシダカに組織及び名称を変更した。

06年3月には(株)カーブスジャパンのフランチャイジーとしてフィットネス事業に進出。07年6月のJASDAQ上場を経た08年10月には(株)カーブスジャパンを子会社化(実質持株比率90%)し、現在、グループでFC(フランチャイズチェーン)本部の運営とフィットネスクラブの直営店展開を行っている。

10年9月には純粋持ち株会社へ移行し、(株)コシダカホールディングスに組織及び名称を変更。海外展開も進め、11年6月に韓国ソウルにカラオケまねきねこ海外1号店を開設。13年11月に中間持株会社(東南アジアにおけるカラオケ事業の統括会社)KOSHIDAKA INTERNATIONAL Pte.Ltd.を設立。その傘下でシンガポールでのカラオケ事業を統括するKOSHIDAKA MANAGEMENT SINGAPORE PTE.LTD.が、14年2月にシンガポール国内でカラオケ店舗11店舗を直営展開しているK BOX ENTERTAINMENT GROUP PTE.LTD. を子会社化した。14年7月に本社機能を東京に移転。15年4月には、カラオケやネットカフェ21店舗を、神奈川県を中心に展開する(株)ムーンを子会社化した。

【事業セグメントとグループ】

事業は、「カラオケまねきねこ」やひとりカラオケ専門店「ワンカラ」を運営するカラオケ事業、“女性専用30分健康体操教室”として中高年齢層をターゲットに女性専用フィットネスクラブ「Curves(カーブス)」を展開するカーブス事業、新規事業として育成中の温浴事業(各種温浴設備を備えた施設の運営。「居抜き出店方式」のノウハウを活用し店舗展開)、及び不動産管理事業に分かれる。

15/8期の売上構成比は、カラオケ事業53.8%、カーブス事業42.1%、温浴事業3.4%、不動産管理事業0.7%。連結調整利益構成比は、カラオケ事業23.6%、カーブス事業75.6%、温浴事業 △1.8%、不動産管理事業2.5%。

グループは、持株会社である(株)コシダカホールディングス、及びその傘下で各事業を展開する連結子会社11社と非連結子会社3社。連結子会社の概要は次の通り。

非連結子会社は、TV電話ソフト「スカイプ」を使って海外のネイティブ講師とパソコンで英会話学習をするオンライン英会話事業「e英会話」関連の(株)イングリッシュアイランドとEEIKAIWA INC.、及びKOSHIDAKA R&C Co., Ltd.。

【成長戦略】

約73兆円の国内余暇市場(公益財団法人 日本生産性本部「レジャー白書2015」)は同社にとって無限とも言える広さだ。特にシニア市場は、団塊の世代(1947年~49年までの間に出生した世代)が75歳を迎えるまでの間、高い成長が見込まれている。こうした中、同社は「総合余暇サービス提供企業」をコンセプトに、「アクティブシニア層」をターゲットとし、“アミューズメント(カラオケ)”、“スポーツ・フィットネス(カーブス)”、“観光・行楽(温浴)”、“趣味・教養”の4分野において、事業間シナジーを追求すると共に「既存業種新業態」戦略を進め業容の拡大を図っていく考え。グループ売上高1,000億円を中長期の目標としている。

尚、「カラオケ白書2015」によると、2014年度(14年4月1日~15年3月31日)の国内カラオケボックス市場は3,979億円。カラオケボックスの出店増と依然旺盛なエルダー市場がけん引役となり前年度の実績を上回った(13年度3,957億円、12年度3,912億円)。09年以降、概ね3,800億円~3,900億円で推移している。また、新聞報道等によると、フィットネスクラブの市場規模は4,100億円程度で、ここ数年は横ばいの状態が続いているという。

カラオケ事業における取り組み

国内のカラオケ産業は大手チェーンへの集約が進み、大手チェーン間での顧客獲得競争が激化している。同社は店舗網の拡充を図ると共に、同社店舗のコンセプトである「安心・安全、リーズナブル、フレンドリー」の浸透とカラオケの新しい楽しみ方や新しいサービスを開発に取り組む事で差別化を図っていく。

具体的には、1,000店舗体制の構築を視野に、従来の「地方・郊外・ロードサイド・居抜き出店」から「都市型・駅前・繁華街・建築出店」へ出店戦略を転換して、首都圏(一都三県の国道16号線内)で「カラオケまねきねこ」の出店攻勢をかけている他、多様なニーズを取り込むべく、ひとりカラオケ専門店「ワンカラ」や高校生をターゲットにした「ZEROカラ」の育成にも取り組んでいる。また、差別化の一環として、自社開発のカラオケ用新システム(カラオケコマンダー)「すきっと」を全店に導入して新しいカラオケの楽しみ方を提案している他、「すきっと会員」やワンカラの「シンガーズクラブ会員」の組織化で顧客の固定客化にも力を入れている。「すきっと」は、コンテンツホルダーとのコラボレーション企画等でカラオケルームでの楽しみ方の幅を広げており、その機能が関係各方面から注目されている。

また、長期的な視点で成長の芽を育てるべく、韓国とシンガポールでカラオケ事業の海外展開も進めている。韓国では、13店舗を展開(16/8期上期末現在)する子会社 韓国コシダカがビジネスモデルの確立に成功し、FC化も念頭に「5年以内に100店舗体制」を目指している。一方、シンガポールでは、K BOX ENTERTAINMENT GROUP PTE.LTD.(以下、K BOX)が10店舗を展開しており、「カラオケ本舗まねきねこ」への転換を進めている(設備と店舗運営方式両面からの日本方式の導入)。

カーブス事業における取り組み

当事業のコンセプトは、高齢化社会が急速に進展する中で、一人一人が正しい運動方法を身につけ習慣づけていく事を支援し、既存の会員と共に、こうした仲間を増やしていく活動を通して未病率の改善や健康寿命の延伸に貢献すると共に事業の拡大を図っていく事。この事業コンセプトの下、顧客視点に立った通いやすい店舗(加盟店)網の構築と、各店舗を会員が成果を実感し、それを喜び合えるようなコミュニティに創り上げていく事を目指して本部と加盟店が一体となって取り組みを進めている。

14年10月には、店舗数と会員数がマイルストーンとしていた1,500店舗、650千人を突破した(15/8期末現在、1,602店舗、711千人)。既存加盟店の追加出店を中心に引き続き積極出店を続けると共に、既存加盟店の1店舗当たり会員数の増加に取り組んでいる。当面の店舗数の目標は既存加盟店の追加出店を中心に1,800店舗としているが、未病や健康づくりに関する意識の高まりを背景に潜在需要は想定以上に多く、カーブス事業に関心を示す自治体も増えているため、目標店舗数が引き上げられる可能性は高い。また、会員募集では、退会率が低い口コミ紹介による入会を重視しており、口コミ紹介につなげるべく、更なる会員満足度の向上にも力を入れている。この他、トレーニングとの相乗効果が高いプロテイン等、会員向けの物販にも力を入れており、この一環として(商品購入につなげるべく)、簡易食事診断とこれを基にした食生活改善提案等も実施している。

温浴事業における取り組み

現在、東京健康ランドまねきの湯(東京都)、郡山湯処まねきの湯(福島県)、箕郷温泉まねきの湯(群馬県)、大分森温泉まねきの湯、らんぷの湯花園店(共に大分県)の5店舗を運営している。人材育成システムを活用した固定費削減や店舗営業(接客サービス)等、カラオケ事業で培ってきた様々なノウハウの活用と省エネに向けた取り組みで16/8期はセグメント損益の黒字転換が見込まれる。

省エネ化では、全店舗で、節水シャワーやガスを燃料に発電と給湯を同時に行うコージェネレーションの導入、貯湯タンクの増設による天然温泉の活用促進、更には最新型濾過装置の導入による循環回収水の効率化等の施策を講じている。主力の「東京健康ランドまねきの湯」では14年11月に天然温泉による運営が始まった(光熱水道費の削減効果や集客効果が期待できる)。この他、お笑いライブイベントや健康歌体操教室の開催等による集客の強化に取り組んでいる。

2016年8月期上期決算
カラオケ事業の先行投資が負担になったものの、期初予想を上回る着地

売上高は前年同期比14.3%増の243億88百万円。首都圏への集中出店を進めているカラオケ事業は、既存店が堅調に推移する中、9月にスタートした「ZEROカラ」(※)が順調に立ち上がり、売上が同17.6%増加した。また、海外では、シンガポールで「K BOX」ブランドから「カラオケまねきねこ」へのブランド変更と店舗リニューアルを進めており、この上期にブランド変更と店舗リニューアルを実施した3店舗は、リーズナブルな価格への改定と店員のサービスマインドの向上で客数が約2.5倍に拡大し、売上が倍増した。
一方、カーブス事業は順調な新規出店と既存店の会員増で同11.3%の増収。温浴事業も、各種の集客施策が成果をあげ、店舗減少の影響を吸収して売上が同1.3%増加した。

利益面では、カラオケ事業における新規出店の増加やカーブス事業における物販(プロテイン)の増加で売上総利益率が低下する中、カラオケ事業における開店諸費用の増加等で販管費が同22.5%増加したため、営業利益が25億77百万円と同4.7%減少。営業外費用として、子会社貸付金にかかる為替差損99百万円を計上したため(前年同期は13百万円の差益)、経常利益は24億81百万円と同9.7%減少した。最終利益が増加したのは、特別損失の減少による(前年同期は固定資産除却損、減損損失、店舗閉鎖損で特別損失2億56百万円を計上した)。

(※)「ZEROカラ」は、2人以上の高校生グループを対象に、1オーダー制で室料を時間無制限(混雑時には制限がある他、22時以降は利用不可)の「0円」にするサービス。高校生の来店数の減少が続いていた事とシニア層の取り込みによる一段の収益拡大が難しくなっていた事等から導入した。「ZEROカラ」は家族等の取り込みにもつながっており、導入店では客数が5~7%増加している模様。

売上高137億74百万円(前年同期比17.6%増)、セグメント利益7億63百万円(同22.5%減)。増収要因として、新規出店効果(12億59百万円)や2015年4月に子会社化した(株)ムーンの寄与(7億50百万円)に加え、韓国(64百万円増)やまねきねこ及びワンカラ既存店の売上増(それぞれ20百万円増、25百万円増)を挙げる事ができる。既存店は、2015年9月にサービスを開始した「ZEROカラ」の寄与や午前のシニア層の取り込みに加え、語学学習サービスの導入や楽器演奏での利用で「ワンカラ」の稼働率も向上する等で、客数が同2.6%増加。客単価は同1.3%低下したものの、既存店売上高が同1.2%増加した。
利益面では、新規出店の増加等による売上総利益率の低下と販管費の増加でセグメント利益が減少したものの、既存店が堅調に推移した事で期初に想定していた5億60百万円を上回った。また、「ワンカラ」も運営が軌道に乗り、黒字化した。

上期末の国内店舗数は、前年同期末(375店舗)に比べて58店舗増の433店舗(前期末412店舗)。新規出店は、前年同期の15店舗を上回る22店舗(建築17店舗、居抜き5店舗)。新規出店のうち、16店舗は首都圏である(東京10、神奈川1、千葉2、埼玉3)。この他、13店舗でリニューアルを実施した。社員独立制度による店舗数は19店舗で、いずれも運営は順調。地方の中・小規模店舗のため、店長の力量が反映されやすいと言う。
海外店舗は、シンガポール10店舗、韓国13店舗の計23店舗(前年同期末:シンガポール11店舗、韓国5店舗)。シンガポールでは「K BOX」ブランドから「カラオケまねきねこ」へのブランドチェンジを進めた3店舗において、客数が約2.5倍に拡大し、売上が倍増した。

売上高96億82百万円(前年同期比11.3%増)、セグメント利益は21億06百万円(同2.7%増)。既存加盟店の旺盛な出店意欲を受けて店舗ネットワークの拡充が進む中、退会率は2%台にとどまり、会員数が前年同期末に比べて10.9%増加。会員向け物販も伸びた(34億60百万円→41億67百万円)。増収要因は、物販7億07百万円、ロイヤリティ収入等の継続的な収入であるベース売上3億01百万円、直営店売上49百万円、広告分担金等のその他5百万円、一方、加盟金収入等の店舗出店に係る一時的な収入であるスポット売上が76百万円減少した(利益の伸びが低かったのは、物販の売上構成比が上昇する一方、スポット売上の構成比が低下したため)。
上期末の国内カーブス店舗数は、前年同期(1,534店舗)に比べて113店舗増の1,647店舗(前期末1,602店舗)。会員数は前年同期末(650千人)に比べて71千人増の721千人(同711千人)。会員の年齢構成は、30代以下4.8%、40代10.0%、50代25.1%、60代38.4%、70代以上21.7%(40台以上が95.2%)。

売上高7億76百万円(前年同期比1.3%増)、セグメント利益31百万円(前年同期は63百万円の損失)。東京健康ランドまねきの湯を中心に売上が同1.3%増加したが、前年同期は期中に閉店した2店舗の売上が含まれているため、実質的に4.0%(30百万円)の増収。曜日イベント等の各種キャンペーンによる集客に加え、コミック誌等の充実による新たな顧客層の開拓にも取り組んだ。

損益の改善要因は、売上の増加(10百万円)と、これまで取り組んできたコスト削減の成果によるもの。具体的には、水道光熱費40百万円、地代家賃13百万円、人件費13百万円、備品消耗品費6百万円、その他6百万円(一方、仕入高が2%増加)。最新型濾過装置による電気や水道使用量の削減に加え、デマンド監視システムの導入により適正使用量を可視化した。

業容拡大と積極的な新規出店で上期末の総資産は321億57百万円と前期末に比べて14億94百万円増加した。貸方では、50万株の自己株式の取得に伴い純資産が減少する一方、長期借入金を中心に有利子負債が増加した。自己資本比率は41.7%と前期末(43.7%)に比べて2ポイント低下した。

業容の拡大やカラオケ事業での出店等で運転資金が増加したものの、20億31百万円の営業CFを確保した。ただ、新規出店の増加等で投資CFは営業CFの黒字を上回る28億84百万円のマイナス。長期借入金の積み増し等で資金需要に対応した。

2016年8月期業績予想
通期業績予想に変更はなく、前期比12.1%の増収、同11.7%の経常増益予想

売上高は前期比12.1%増の496億07百万円。国内での店舗増と海外事業の軌道化でカラオケ事業の売上が同15.1%増と伸びる他、会員数と物販の増加でカーブス事業も同8.7%の増収。温浴事業も、立地の良さに加え、天然温泉も強みの東京健康ランドまねきの湯をけん引役に同8.2%の増収を見込んでいる。

営業利益は同12.4%増の49億39百万円。カーブス事業の利益が増加する他、カラオケ事業も下期は増益に転じ通期では増益基調を維持。温浴事業は売上増とコスト削減で下期も黒字が見込まれる。

期末配当は前期と同額の1株当たり年15円を予定している(上期末配当15円と合わせて年30円)。

(2)下期の取り組み
カラオケ事業

通期の出店計画(建築30店舗、居抜き10店舗、計40店舗)に変更はなく、下期も従来の「地方・郊外・ロードサイド・居抜き出店」から「都市型・駅前・繁華街・建築出店」へ出店戦略を転換して積極出店を継続する。首都圏は競争が激しいが、同社は未だシェアが低く出店余地が大きい。同社店舗の特徴である「安心、安全、リーズナブル、フレンドリー」が首都圏でも評価されつつある事が強気の背景にあり、一都三県で200店舗以上の出店余地があると考えている。首都圏での実績を踏まえて、中京圏、関西圏へも展開していく考えで、上期に全店が黒字化したひとりカラオケ専門店「ワンカラ」の出店再開も念頭に、1,000店舗体制の構築に取り組んでいく。

営業面では、「ZEROカラ」を進化させたサービス「ZEROカラ+(ゼロカラ プラス)」を開始した他、オリジナルのカラオケコマンダー「すきっと」を通して提供する各種コンテンツの充実も図る。「ZEROカラ+」は、高校在学時に会員登録する事で、高校卒業から20歳までの間、カラオケルーム料金を半額にするサービスである。首都圏集中出店に伴い建築出店が増加するため、従来の「居抜き・地方」で培った“現場力”に「すきっと」を含めたハード面を加える事で集客力を高め、コスト増を吸収すると共に資産効率の低下を防いでいく。

海外展開では、韓国事業で単月黒字を目指し、シンガポール事業では「K BOX」から「カラオケ本舗まねきねこ」へのブランド変更と店舗リニューアルを進めていく。また、1,000店舗体制の構築を念頭に、東南アジアでのトータル戦略の立案に着手する。

カーブス事業

足元、ほとんどの店舗で会員が増えており、会員数100万人に向けた店舗ネットワークの構築を目指して年間100~120店ペースでの出店を継続する。営業面では、インストラクタースキルを強化する事で会員満足度の更なる向上につなげていく。また、新商品や新規分野の開発で事業の深掘りを進める他、インフォマーシャル(30テレビCM)を強化してカーブスの認知度向上にも取り組む。この他、カーブス大山町健康センター(鳥取県)の成功を踏まえ、自治体との連携強化による新たなビジネスモデルの構築につなげていく。

温浴事業

通期での黒字化に向け、店舗運営と省エネルギーを強化する。店舗運営の強化では、小学生の入館料無料やビンゴ大会の開催等、各種キャンペーンの継続・強化に加え、東京健康ランドまねきの湯で好評な炭酸泉を他店へ展開していく。また、新たな顧客ニーズに対応した施設(東京健康ランドまねきの湯は宿泊施設を有するためインバウンド需要の取り込みも図る)やコンテンツの拡充にも取り組む。一方、省エネルギーの強化では、空調、濾過機、ボイラー等、基盤設備を更新してエネルギー消費の効率化を図る。黒字化後の目標として営業利益率10%を挙げている。

(3)株主優待

8月31日現在の株主名簿に記載または記録された同社株式1単元(100株)以上を保有している株主に、株主優待券とカタログギフトを贈呈する。

今後の注目点
カラオケ事業は首都圏への集中出店が成果をあげている。首都圏では、「カラオケまねきねこ」の知名度が高くないため、出店当初は集客で苦戦するが、1年程度を経ると、同社店舗の特徴である「安心・安全、リーズナブル、フレンドリー」が浸透して、客数が増加すると言う。この他、ひとりカラオケ専門店「ワンカラ」の軌道化や「ZEROカラ」の成功等、カラオケ事業は成長要因に事欠かない。
カーブス事業は、既存店舗で会員の増加が続いており、約450を数える加盟店の新規出店意欲が旺盛だ。新規の入会は会員の紹介が中心のため、既存エリアも深掘りの余地が大きく、1,800程度と考えていた国内店舗数の上限を、2,100~2,200に引き上げた模様。国内の50歳以上の女性人口は約2,500万人。これに対して、同社の会員は未だ72万人(2.9%)強にとどまるため、店舗の飽和を論じるのは時期尚早なのかもしれない。
一方、温浴事業については通期での黒字確保が視野に入るまでに収益力が向上しており、今後は利益体質の定着、そして営業利益率10%を目指す展開となる。新規出店よりも既存店の一段の強化がポイントである。尚、4月14日に熊本で最大震度7を観測した地震が発生し、その後も震度6強の地震が相次いでいる。同社はカーブス事業で熊本にFC展開しているため、その影響が懸念されたが、一部の店舗が被災したものの、人的被害はなく、大事には至らなかったようだ。説明会の冒頭で、腰髙社長より、「被災者の皆様には心よりお見舞いを申し上げると共に、早期の復旧をお祈りします」とのコメントを頂いた。
株式会社インベストメントブリッジ
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