(6914:東証1部) オプテックス 2015年12月期業績レポート

2016/03/23

optex

今回のポイント
・15/12期の売上高は前期比8.2%増の277億93百万円。為替の影響を除くと4.1%増。国内は同1.7%増、海外同11.6%増と国内外ともに堅調だった。防犯、自動ドア、FAの主要3セグメント共に増収だった。営業利益は同23.6%増の31億61百万円。研究開発費が増加し、為替の影響は差引きではマイナス要因だったが、増収やプロダクトミックスによる粗利増、人件費および経費減等で吸収した。ただ、計画比では防犯関連における中南米及び国内向け販売、自動ドアの国内向け販売が年度末に向けて低調となり、売上、利益共に未達となった。

・16/12期の売上高は前期比11.5%増の310億円の予想。4期連続して過去最高更新へ。各セグメントとも堅調な伸張を見込んでいる。営業利益、経常利益はそれぞれ同26.5%増、同27.2%増を見込み、経常利益は2007年12月期の40.7億円更新を目指す。
配当は5円/株増配の45円/株を予定。予想配当性向は27.6%。

・増収増益ではあったものの、計画には未達であった。その反省を踏まえ会社側は、様々な対策を挙げている。短期的に効果が示現するものとそうでないものもあろうが、経営としては同社を特徴づける「のびのびと自由な発想」を重視しつつも、数字に対して徹底的にこだわりたいと考えている。そうした中で短期的には今期2桁増収増益の計画、中期的には新たなビジネスモデルの代表の一つである期待のサービス「WATER it」、それぞれの進捗状況に注目したい。

会社概要

赤外線を応用した防犯・自動ドア等のセンサ大手。世界シェア40%を誇る屋外用防犯センサや世界シェア30%・国内シェア60%の自動ドアセンサを中心に、環境関連製品等の製造・販売も手掛ける。産業機器用センサ事業を手掛けるオプテックス・エフエー(株)、光ファイバー侵入検知システムを手掛けるファイバーセンシス社(米国)、カメラ補助照明で50%の世界トップシェアを有するレイテック社(英国)等の有力子会社を有する。
ファイバーセンシス社及びレイテック社とは、それぞれの強みを融合した大型重要施設向けソリューション(施設への侵入警戒システム)を展開している。また、国内及びEUに強みを持つオプテックス(株)、北米を中心とした米州や中近東等に強みを持つファイバーセンシス社、更には英国及びEUでの売上が大半を占めるレイテック社と、事業エリアの面でも補完関係にあり、更にオプテックス(株)による両社製品の国内、アジア、アフリカ、南米への展開等、グループ企業の製品を活かした事業展開でも実績を上げつつある。

【事業内容】

事業は、防犯関連や自動ドア関連等のセンシング事業、産業機器用センサを手掛けるFA事業、中国工場で展開する電子機器受託生産サービス(EMS)の生産受託事業、及び客数情報システム・画像処理関連の開発・販売、スポーツクラブ運営その他に分かれる。

【センシングに関する多様な技術・ノウハウと独自のセンシングアルゴリズムが強み】

確実で安定したセンシングの実現には、複数の要素技術とノウハウ、そして物理的変化を制御する「アルゴリズム」が不可欠。同社は用途に適した技術・ノウハウと独自のセンシングアルゴリズムを強みに世界トップクラスのシェアを有している。

【沿革】

1979年に設立され、その翌年には世界初の遠赤外線利用の自動ドア用センサを開発した。当時の自動ドアはゴムマットの足踏み式が主流であり、遠赤外線利用の自動ドア用センサは極めて画期的な製品。メンテナンスや施工対応力でも他社の追従を許さず、創業3年目には自動ドアセンサでトップシェアを有するに至った(現在、国内シェア約60%)。業容の拡大を背景に91年に店頭登録(JASDAQ上場に相当)。2001年の東証2部上場を経て、03年には東証1部に指定替えとなった。

近年では、画像処理技術をコアとしたソリューションやハイエンド防犯システムの強化に取り組んでおり、08年に画像処理関連のIC・LSIの受託開発等を手掛ける(株)ジーニックを子会社化。10年には欧米各国の重要施設向けハイエンド防犯システム(光ファイバー侵入検知システム)で豊富な実績を持つファイバーセンシス社(米国)を、12年には大型重要施設に設置されるハイエンド防犯システム向けのカメラ補助照明を手がけるレイテック社(英国)を、それぞれ子会社化した。

同社の15/12期のROEは8.7%で前期とほぼ同水準だった。決算短信では、目標とする経営指標の1つにROEを掲げ、「10%以上」を目標として掲げている。更なるROEの改善には、株主還元の拡充を含めて潤沢なキャッシュを有効活用すると同時に、固定費削減を中心とした利益体質強化が必要となる。

【グループの主要企業】
オプテックス(株) センシング技術を利用した製品及びシステムの開発・販売
国内
オプテックス・エフエー(株) 光電センサ、産業用画像検査、計測装置の開発、製造、販売
ジックオプテックス(株) 汎用型光電センサの開発。独SICK AG社とオプテックス・エフエー(株)の合弁会社
技研トラステム(株) 客数情報システム、来場者計数装置等の開発、製造、販売
(株)ジーニック 画像処理関連のIC、LSIの受託開発ならびにFAシステムの設計、販売
オーパルオプテックス(株) 社員の福利厚生施設も兼ねた会員制アウトドアスポーツクラブ
海外
FIBER SENSYS INC.(米国) 光ファイバー侵入検知システム等の開発、製造、販売
FARSIGHT SECURITY SERVICES LTD.(英国) 遠隔画像監視による警備会社
RAYTEC LIMITED.(英国) 監視カメラ用補助照明の開発、製造、販売
2015年12月期決算概要
国内外とも堅調で増収増益

売上高は前期比8.2%増の277億93百万円。為替の影響を除くと4.1%増。国内は同1.7%増、海外同11.6%増と国内外ともに堅調だった。防犯、自動ドア、FAの主要3セグメント共に前期比増収だった。
営業利益は同23.6%増の31億61百万円。研究開発費が110百万円増加し、為替の影響は差引き136百万円のマイナス要因だったが、増収やプロダクトミックスによる粗利増、人件費および経費減等で吸収した。
ただ、計画比では防犯関連における中南米及び国内向け販売、自動ドアの国内向け販売などが年末にかけて低調となり、売上、利益共に未達となった。

四半期業績

四半期でも同増収・増益となったが、経常利益は第1四半期をピークに軟調な展開だった。

センシング事業

(防犯関連)
国内は同3.7%の増収。原発など大型重要施設向けは一巡したが、防災関連向けに屋外センサ付LED照明の採用が拡大した。
海外は、北米が同28.0%増、ヨーロッパが同7.3%増と好調だった。北米では空港、軍施設など大型重要施設向けに子会社FIBER SENSYS社の外周警戒システムが好調で大幅に収益性が回復した。南欧では、経済格差の拡大により富裕層の不安心理が増大していることから、引き続き住宅用屋外警戒センサが好調だった。アジアは同1%の増収。

(自動ドア関連)
国内は同3.2%の減収。建築資材の高騰や人手不足による工期遅れなどが影響し建築需要の伸び悩みが影響した。
海外は、北米が同16.5%増と好調だった。ヨーロッパは第2四半期累計では同9.1%増と堅調だったが、通期では同1.9%増と下期に向け伸び悩んだ。米国・欧州共に大手自動ドアメーカーへのOEM販売が順調だった。

FA事業

国内は同10.6%の増収。自動車、電子部品や半導体の生産ラインで製品の外観検査に使用されるLED照明の販売が順調だった。
海外は、ドイツSICK社向け販売が低調でヨーロッパが同3.4%の減収だったが、中国販社の本格稼働に伴い現地での販売が引き続き順調に推移し、スマートフォンラインを獲得したアジアが同47.7%増と大きく伸びた。

生産受託事業

受託製品数量の増加で増収となったが、原価率の変動等で減益となった。

15年12月末の総資産は前期末に比べて4億11百万円増加の308億61百万円。借方では、現預金、売上債権が増加したほか、投資有価証券の増加で固定資産も同4億11百万円増加した。
貸方では仕入債務、役員退職慰労引当金の減少で負債合計は同5億27百万円減少の52億57百万円となった。利益剰余金の増加等により純資産は同11億91百万円増加した。この結果、自己資本比率は前期末より2.1%上昇し78.0%となった。

利益の増加、たな卸資産の減少等で営業CFはプラス幅が拡大した。
投資有価証券の取得額が増加し、投資CFはマイナスに転じた結果、フリーCFのプラス幅化縮小した。
財務CFはほぼ変わらず。キャッシュポジションは上昇した。

(4)トピックス
◎ベトナムに生産拠点を構築

グローバルな供給体制の確立を目指し、ベトナム・ハノイに日系メーカーへの生産委託による生産拠点を構築した。
2016年2月末に稼働を開始した。
2019年売上高500億円時の生産比率は、日本 40%、中国 40%、ベトナム 20%と見込んでいる。

◎中国工場における生産改善活動

売上高の60%以上を輸出が占めている同社では、海外市場に向けた生産および販売力の強化が重要テーマとなっている。
一方で中国における人件費は大幅に上昇している。価格及び品質面での競争力強化のため更なる生産の効率が必要と考えており、中国工場における生産改善活動に取組んでいる。
2011年実績に対し、2018年までに生産性を80%向上させるという目標に対し、2015年には44%を達成、着実に成果を上げている。

2016年12月期通期業績予想
今期も2ケタの増収増益を見込む。

売上高は前期比11.5%増の310億円の予想。4期連続して過去最高更新へ。各セグメントとも堅調な伸張を見込んでいる。
営業利益、経常利益はそれぞれ同26.5%増、同27.2%増を見込み、経常利益は2007年12月期の40.7億円の更新を目指す。
配当は5円/株増配の45円/株を予定。予想配当性向は27.6%。

なお、今期より世界4極体制の推進に伴い、地域セグメントを以下の様に見直している。

従来アジアに含めていた中近東をEMEAに、その他に含めていた南アフリカをEMEAに、同じくその他に含んでいた中南米とオセアニアをそれぞれAMERACAs、アジア・オセアニアに配置した。

(2)各事業の動向
①防犯関連

売上153億円、前期比7.7%増を目指す。

注力市場としては「重要施設向けハイエンド」および「ライトコマーシャル」を上げている。
新興国の社会インフラ整備加速に加え、テロによる破壊行為の増加を受け、大型重要施設向け警備需要が増大している。
一方で、移民の増加による不安心理の拡大により屋外事前防犯による事前抑止需要も増加している。
世界トップクラスの高い信頼性を有する「アウトドアセンサ」をフルラインアップしている同社の強みを活かしてこの2市場を攻略する。

②自動ドア関連

売上48億円、前期比11.6%増を目指す。

自動ドアセンサにカメラを組み合わせることで、新たな付加価値を提供する。
自動ドア周辺の画像を録画することで、「自動ドアの事故記録」、「防犯対応」、「人の方向判別、状態認識」、「人などの特定形状カウント」を行い、自動ドアの新たな機能を訴求する。
また、食品・機械・物流の工場や倉庫、店舗の空調管理や防虫・防煙、住宅用など様々な用途に向けたシャッターセンサのラインアップを強化する。
そのために、新製品の開発・投入、商品企画における国内メーカーとの連携、商品調達における外部との連携を進める。

③FA関連

売上61億円、前期比8.0%増を目指す。

主として以下の3点に注力する。

◎カメラを使った印字検査
異物混入や品質不良など、食品メーカーで発生する事故のうち全体の約1/5を占めているのが「賞味期限や消費期限の印字不良」。
製品ラインアップを強化し、企業のリコールの削減に貢献する印字検査に注力する。

◎LED照明
画像検査用の光源として、検査工程の精度・安定性を向上させる。具体的には、LEDの新製品開発に注力し、製品ソリューション力を高めるほか、協業などによりラインアップの強化や拠点や人など営業力の強化を図る。

◎中国市場の強化
中国に工場を構える日系企業の工場ラインへの攻略など、中国子会社による新規開拓を進めるほか、ローコスト汎用製品の投入で顧客獲得を目指す。
3か年で最大5拠点と、新たな販売拠点の展開を進める。

中期方針と成長戦略

中期経営方針として『「新しい」を生み出す ~大胆に未来を描き、スピード感を持って行動する~』を掲げている。
数値目標である2019年 売上高500億円を実現するための最も重要な成長戦略について、①Visual Verification(画像確認)と②IoSビジネスの事業化とその体制強化の2点を注力分野としている。

これらの事業展開により、これまでのモノ売り/売り切り型のビジネスから、安定的に継続収益を獲得する高付加価値型のビジネスモデルへの転換を進め、2019年売上高500億円の実現を目指している。

①Visual Verification(画像確認)

Visual Verificationとは、「画像で侵入者を確認後、現場で対応する」というもので、その重要なデバイスである監視カメラ需要は年率15%という高成長を続けている。
しかし監視カメラは遠隔地で確認できる、犯人かそうでないかを判断できる、証拠画像を撮ることが出来るといったメリットがある一方、常時監視が必要であること、事後対応のみとなるといったデメリットもある。
これに対し、センサ機能を付加すると事後対応ではなく事前抑止が可能となることから、警察に効率的な出動が求められる英国や誤報による駆け付けは罰金が科せられる州もある米国などで大きな需要が期待できる。
また、必要な時だけ作動するため省エネとなる点も高く評価されている。

同社は大手ネットワークカメラメーカーやセキュリティIT統合システムメーカーで大手のVMS(Video Management Software)メーカーと連携し、同ビジネスの拡大を進めていく。

②IoSビジネスの事業化と体制強化

「IoS(Internet of Sensing Solution)」とは、同社が目指すビジネスモデル。
同社センシング技術の強みである、「検出エリア構成」、「センシングアルゴリズム」、「低消費電力」、「耐環境性能」などを活かし、センサをネットワークに接続する事で、「防犯・警備・防災」、「環境モニタリング」、「運転マネジメント」、「ファシリティ/アセットマネジメント」といった顧客企業に、新たな付加価値・ソリューションを提供するというものだ。

こうした様々なソリューションの開発を進めているが、その中で以前のレポートでも紹介した「簡易水質測定システム」の育成に注力している。
「WATER it」という名称の同サービスは、センサメーカーが水質測定からクラウドデータ管理までの一連のサービスを提供するという業界初のビジネスソリューション。

ユーザーは、現場で簡単に水質を測定でき、測定データをクラウド上で保管することにより継続的にトレンドの管理が可能となる。
従来は、目視した後分析室で分析し、紙やPCに改めて入力していたが、「WATER it」では、測定現場で分析を行い、測定器からBluetoothでデータセンターに送信する。多くの拠点を一括管理する事も可能で、大幅な効率化を図ることが出来る。
(富士通との提携により同社のクラウドサービスを使用する。)

また、サービス提供に加え、水質測定のための試薬を消耗品として販売することも同ビジネスの特長の一つとなる。
特定物質の濃度によって発色量が変化し、自然環境でよく測定される項目を中心に30項目を測定することができる。

まず中国において事業展開を進める。
現在1省1代理店の販売網を構築中で、今春から販売を開始する。
各種業界団体、学校、企業とのタイアップにより、廃水処理プラント、下水処理プラントのほか、災害時の水質検査や学校教育といった現場にサービスを提供し、環境問題の解決を図る。

今後は中国での実績を積み上げつつ、他の新興国への展開を図る。
また水質検査にとどまらず、大気や土壌測定へ事業領域を拡大し、2019年の売上規模10億円を目指している。

今後の注目点
増収増益ではあったものの、計画には未達であった。その反省と対応として会社側は、「計画制度と達成にこだわる意識向上のためのマネジメント人材の育成」、「新たなアプリケーション開拓のための、現地ニーズに即した提案の推進と若手を交えたアイデア提案議論の活性化」、「新規事業チャレンジ活性化のために各事業部内に新規分野開拓選任者を設置」などを挙げている。
短期的に効果が示現するものとそうでないものもあろうが、経営としては同社を特徴づける「のびのびと自由な発想」を重視しつつも、数字に対して徹底的にこだわりたいと考えている。
そうした中で短期的には今期2桁増収増益の計画、中期的には新たなビジネスモデルの代表の一つであり期待のサービス「WATER it」、それぞれの進捗状況を注目したい。
<参考:今後の事業戦略(前回レポートより)>

『「新しい」を生み出す』を経営方針とする同社は、2019年連結売上高500億円を実現するために、「コア事業の拡大推進」はもとより、「新規事業の創出」に注力している。

◎ビジネスモデルの変革 ~継続収益獲得へ~

従来の、センサ単品を販売し、売り切るビジネスに加え、システムソリューション、消耗品販売など、継続的に収益が得られるビジネスのウェイトを高めていく。

◎新規事業の創出 :「IoS」サービス

この継続収益を獲得するビジネスモデルの中心と位置付けているのが、「IoS(Internet of Sensing Solution)」サービス。
同社のセンシング技術の強みである、「検出エリア構成」、「センシングアルゴリズム」、「低消費電力」、「耐環境性能」などを活かし、センサをネットワークに接続する事で、「防犯・警備・防災」、「環境モニタリング」、「運転マネジメント」、「ファシリティ/アセットマネジメント」といった顧客企業に、新たな付加価値・ソリューションを提供する。

特に同社の有するセンシングアルゴリズムは、防犯センサ、運転挙動センサ、自動ドアセンサなど各種センサにおいて、必要な情報のみに的確に反応する高い検知能力が大きな強みである。
この強みを活かし、顧客となるシステム運用主体とともに、それぞれの課題に応じたアプリケーション・センサを開発できる点が大きな特徴となっている。

一般的な「IoT」サービスが大量のビッグデータを処理する事を目的としているのに対し、「IoS(Internet of Sensing Solution)」サービスではアプリセンサにより選別された確実な情報源であるスマートデータを抽出してサービスを提供する点が特徴となる。

◎IoSの3つのカテゴリー

同社では、サービス提供形態として以下の3つのカテゴリーを設定している。
「センサ、運用のためのサーバー、運用・サービスの提供」の全てを同社が手掛ける「①完結型ソリューション」運用・サービスの提供を行っている企業と連携する「②アライアンス型ソリューション」
センサ等を販売する「③端末機器販売型」

①完結型ソリューション
代表例として、「リモートモニタリングサービス(クラウド・ビジュアル・ベリフィケーション)」が挙げられる。
これは同社のセンサと、大手ネットワークカメラメーカーのIPカメラによりカーディーラー、建設現場などの各種施設を常時監視し、ネット回線でモニタリングセンターとつないで監視を行うもので、センサ、カメラ、サービス、運用まで全てを同社グループが行う。遠隔監視で実績のある英国子会社Farsight社を用いたこの世界初のパッケージサービスは、2015年9月に英国でリリースされ、今期若しくは来期から実績が出てくるものと期待している。

②アライアンス型ソリューション
代表例として、前回のレポートで紹介した、ソニー損害保険株式会社が2015年2月より販売を開始した日本初の新しいタイプの自動車保険「やさしい運転キャッシュバックサービス」がある。

ユーザー(保険契約者)は、オプテックスの運転挙動センシング技術が採用された運転特性を計測する専用器「ドライブカウンタ」を自分の自動車内に設置し、一定期間運転する。ドライブカウンタは、オプテックス独自の運転挙動測定技術を用いて危ない運転のみを記録する加速度センサが組み込まれている。
ユーザーは期間終了後、ドライブカウンタをソニー損保に郵送。成績が60点以上であれば点数に応じて保険料がユーザーにキャッシュバックされる。

ソニー損保では、こうした保険を普及させるには、「計測器の設置および取扱いが簡単であること」、「機器費用を含めた運用コストが低いこと」、「機器の信頼性が高いこと」が不可欠と考えていたが、オプテックスのドライブカウンタは、高精度のセンシング技術に加え、通信機能を利用するテレマティクス方式ではないためランニングコストもかからないなど、これらの条件をすべて満たしていると、ソニー損保から高く評価され、約4年にわたる実証実験の後、事業化に結び付いた。

また、アライアンス型による水質簡易計測ソリューションの展開も進めている。
現場で採取した水質測定データや利用者や利用状況データなどを、IoSプラットフォーム上で運用・サービス会社がIT管理するもの。またシステムに加えて簡単、迅速に水質計測を行うための試薬の開発も行い2015年4月より販売を開始した。システムの販売に加え、試薬販売による継続的収益の獲得も目指している。環境関連事業として以前から水質計測センサを手掛けていた同社としては、同事業拡大の大きな一歩となると考えている。

③IoS端末機器販売型
様々なセンサーニーズを持つオープンシステムに対応し、近赤外線センサ、遠赤外線センサ、超音波センサ、距離画像センサ、ファイバーセンサ、加速度センサ、レーザーセンサなどを提供する。
端末機器以外はパートナーサイドがシステムを構築する。ただし、センサはサービス・運用までを把握した上でその仕様を最適化して提供する。
従来とは違う相手先が顧客となるため、その後のビジネスの広がりにも期待している。

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