(6890:JASDAQ) フェローテック 2016年3月期第3四半期業績レポート

2016/03/02

ferrotec

今回のポイント
・16/3期3Q(累計)は前年同期比17.3%の増収、同71.9%の営業増益。太陽電池関連事業の売上が同3.8%減少したものの、サーモモジュールの需要が幅広く増加した電子デバイス事業の売上が同47.1%増と伸びた他、真空シールや半導体の製造工程で使用されるマテリアル製品を中心に装置関連事業の売上も同20.4%増加。稼働率の改善と円安効果で装置関連事業及び電子デバイス事業の収益性が大きく改善。評価損の発生や貸倒引当金の追加計上等による太陽電池関連事業の損失拡大を吸収して営業利益が大きく伸びた。

・通期予想に変更はなく、前期比11.7%の増収、同103.5%の営業増益。評価損の発生や貸倒引当金の追加計上は織り込み済み。一方、為替差益を織り込んでいないため(3Q累計で4億24百万円を計上)、経常利益は同47.7%の増加。通期の為替レートの想定(期中平均レート)は、1USドル=120.00(前年同期106.46円)、1人民元=19.50円(同17.26円)。配当は1株当たり期末8円を予定している。

・通期業績予想に対する進捗率は、売上高77.7%、営業利益81.0%、経常利益91.5%。下期に入り、装置関連事業で一部製品に減速感が出てきたが、上期決算時点で想定しており下期業績には織り込み済み。また、直近の円急騰も、子会社は12月決算であり、営業外でも為替差益を見込んでいないため、今期業績への影響は軽微と思われる。中国や新興国の景気、為替や株式市場の変動、原油など商品市況の低迷等、マクロ経済には先行き不透明感があるものの、同社においては各事業での取り組みが着実に進捗している事から、来期以降についても総じて楽観的に考えたい。

会社概要

消耗品を含めた半導体・FPD製造装置部品、冷熱素子「サーモモジュール」を核とする電子デバイス、太陽電池関連製品等の製造・販売、及び関連する各種技術サービスを手掛けている。グループは、連結子会社24社、非連結子会社2社、持分法適用会社5社。
1980年、NASAのスペースプログラムから生まれた磁性流体を応用した真空技術製品や冷熱素子として用途が広がっているサーモモジュール等、独自技術を核にした企業として誕生。創業から30年余りにわたって培われてきた多様な技術は、エレクトロニクス、自動車、次世代エネルギー等、様々な産業分野で応用されている。また、トランスナショナルカンパニーとして、日本、欧米、中国、アジアに展開し、マーケティング、開発、製造、販売、そしてマネジメントと、それぞれの国・地域の強みを活かした経営も同社の特徴だ。

【経営理念と行動規範】
 経営理念

顧客に満足を
地球にやさしさを
社会に夢と活力を

行動規範

私たちは、グローバルな視点のもと、常に国際社会と調和を図り、地域社会その他私たちに関係する世界の人々の生活に貢献できる製品とサービスを提供する企業として、各国の法令を遵守することはもちろん、確固とした企業倫理と社会的良識を持って、誠実に行動します。

フェローテックグループは、新エネルギー産業およびエレクトロニクス産業を中心に高品質な製品やサービスを提案し、コスト競争力のある製品やサービスを提供することにより、お客様から信頼されて、満足を頂くことを掲げます。

フェローテックグループは、地球環境に配慮した活動を積極的に推進することを経営上の重要課題の一つとしており、最新の環境規制要求への適応を順次進めます。また、新エネルギー産業で活用できる素材・製品などを開発し、地球環境問題の解決に貢献することを掲げます。

フェローテックグループは、コア技術を活用したものづくりを通して社会に貢献し、顧客、株主、社員、取引先、地球社会などステークホルダーの方々が成長する楽しみを持てる企業であり続けます。また、企業活動に当たり法令遵守、社会秩序、国際ルールなど社会的良識をもって行動することを掲げます。

【事業セグメント】

事業は、半導体・FPD・LED等の製造装置に使われる真空シール、石英製品、セラミックス製品等の装置関連事業、サーモモジュールが中心の電子デバイス事業、及びシリコン結晶やPVウエーハ、結晶製造装置に使われる坩堝等の太陽電池関連事業に分かれ、15/3期の売上構成比は、それぞれ45.0%、16.4%、30.4%、及びソーブレード、装置部品洗浄、工作機械等の報告セグメントに含まれないその他8.3%。

装置関連事業

エンジニアリング・サービスをトータルに提供しており、半導体、FPD、LED、太陽電池等の製造装置部品、製造の際に使われる消耗品、スペアパーツ等の生産に加え、製造装置の洗浄(中国でシェア50%)も手掛ける。主力製品で世界シェアNo.1の真空シールは、製造装置内部へのガスやチリ等の侵入を防ぎつつ回転運動を装置内部に伝える機能部品で、上記の製造装置に不可欠。真空シールの内部には創業からのコア技術である磁性流体(磁石に反応する液体)シールが使われている。ただ、いずれの分野も設備投資の波が大きいため、比較的需要が安定した搬送用機器や精密ロボット等、一般産業分野での営業を強化しており、真空シールを組み込んだ真空チャンバーやゲートバルブ等(共に真空関連の装置で使われる)の受託製造にも力を入れている。
一方、石英製品とセラミックス製品は共に半導体の製造工程に欠かせない消耗品。石英製品は半導体製造の際の高温作業に耐え、半導体を活性ガスとの化学変化から守る高純度のシリカガラス製品。太陽電池の製造プロセスで使われる石英製品である石英坩堝(太陽電池関連事業に区分)でも高いシェアを有し、この技術を活かして半導体向け高純度坩堝を育成中である。また、材料や加工技術を核とするセラミックス製品は国内外の半導体製造装置メーカーを主な顧客とし、半導体検査治具用マシナブルセラッミックスと半導体製造装置等の部品として使われるファインセラミックスが二本柱。
この他、6インチのディスクリート半導体向けが中心の小口径ウエーハ加工(インゴットのスライス)も月産30万枚規模に達しており、小口径ウエーハの加工分野で一定の存在感を有する。

電子デバイス事業

事業の核となっているのは対象物を瞬時に高い精度で温めたり、冷やしたりできる冷熱素子「サーモモジュール」である。サーモモジュールは自動車用温調シートを中心に、遺伝子検査装置、光通信、家電製品等、利用範囲は広い。高性能材料を使用した新製品の開発や自動化ラインの導入によるコスト削減と品質向上により新規の需要開拓や更なる用途拡大に取り組んでいる。また、釣り具のリール(リール内部の防水用途)や4Kテレビのスピーカー向け等で新たな用途開発が進んでいる磁性流体の販売も当セグメントに含まれる。

太陽電池関連事業

2005年に太陽電池関連事業に参入し、シリコン結晶製造装置、石英坩堝等の消耗品、及び太陽電池用シリコン製品等の製造販売を手掛けてきた。現在は市場ニーズを踏まえて、太陽電池用シリコン製品(シリコンインゴットとウエーハ)の受託生産や、インゴットの製造時に使用される単結晶シリコン用坩堝や多結晶シリコン用角層坩堝(共に石英の加工技術がベースになっている)の製造・販売が中心。消耗品である坩堝については、多様なラインナップを揃えると共にカスタマイズにも対応し、高い市場シェアを有する。

【セグメント別取り組み】

太陽電池関連事業が回復から拡大へ向かいつつあり、電子デバイス事業及び装置関連事業においては、同社の強みと新たな潮流を見据えた取り組みが進展している。

太陽電池関連事業
中国における太陽電池関連の投資の回復

2015年5月にコスト競争力の強い銀川工場への生産移管が完了したが、タイミングよく中国での太陽電池関連の投資も回復傾向にあり、全世界の太陽電池パネル設置導入量も、2015年の約56ギガワットから2016年には約65ギガワットまで拡大する見通し。

石英坩堝の半導体用途での展開

また、米国大手への供給が始まる太陽電池用シリコンは、これまで150万枚だった事業が2016年の年後半には1,000万枚規模に拡大する計画。また、石英坩堝は半導体向けの開拓に取り組んでおり、小口径・中口径で坩堝の評価が進んでいる。また、28インチ、32インチと言った大口径へも進出する考えで今期中に溶融炉を立ち上げる計画。半導体向けでは、シリコン結晶製造装置の技術を活かして、8インチインゴッドの引上炉やシリコンパーツ用の引上炉への展開も進めている。

電子デバイス事業
発電用サーモモジュール

通信、自動車、家電等、様々な用途で使われる汎用サーモモジュールが100億円規模の事業に育ってきたため、今後は、2本目の柱として、発電用サーモモジュールを育成していく。発電用サーモモジュールは、低温、中温、高温の3用途に分かれるが、同社は低温域(概ね200℃以下)に的を絞って展開していく。戦略的パートナーシップ契約を結んだ中国科学技術研究院と連携して研究開発を進めており、向こう3年間で30~40億円の事業規模を目指している(低温市場は約100億円の市場規模と推計される)。

サーモモジュールのユニット製品とハイパワーデバイス基板

また、サーモモジュールと、ファンやヒートシンクが一体となったユニットにコントローラーを組み合わせたユニット製品を開発して提案営業で需要を掘り起こしていく考えで、100億円規模の事業に育成できると考えている。この他、ハイパワーデバイス基板も拡大させる。この3年間で日本メーカー6社の(工場)監査に合格しており、足元、出荷も増えてきた。韓国でも、6社の監査がほぼ終了しており、欧州では5社のうち大手1社にサンプルを出荷した(1月に監査を受け、2016年5月に出荷が始まる見込み)。また、既に50%のシェアを有する中国では、同社が基板を供給している現地の中国のチップメーカーと提携して販売していく考え。ハイパワーデバイス基板は、少なくとも、50億円規模のビジネスになるとみている(100億円超を目指している)。尚、ハイパワーデバイス基板は電力制御に使われるIGPT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)チップ等で使われている。上記の売上を合計すると、280~290億円になり(16/3期の電子デバイス事業の予想売上高は125億円)、いずれの事業も利益率が高い。

装置関連事業
子会社(株)アドマップが手掛けるCVD-SiC(シリコンカーバイト)

CVD-SiCを手掛ける(株)アドマップが成長のけん引役となる。同社が手掛けるCVD-SiCのポテンシャルは100億円と推計している(16/3期の装置関連事業の予想売上高300億円)。半導体から、原子力発電、航空・宇宙関連等へ展開して行く考えで、日本政府が進めるCVD-SiCの国家プロジェクトにも参画している。また、半導体の微細化が進むにつれ、CVD-SiCと共にシリコンパーツの需要も増えてくるため、シリコンインゴッドの引上炉のビジネスチャンスも広がる。同社は太陽電池関連事業で小口径から大口径まで引上炉を製造しており、この技術を半導体に転用する考え。

セラミック製品及びディスクリート用ウエーハ

セラミック製品は非半導体分野を開拓していく他、ディスクリート用ウエーハで8インチの事業化にも取り組む(現在、5インチ・6インチウエーハを手掛けている)。中国では、半導体分野で「2025年 Maide in China計画」が進められており、2020年までに半導体及び半導体材料の国内産シェア50%を目指している。5インチ・6インチウエーハは需要が安定しているものの、「2025年Maide in China計画」(現在、中国では必要なウエーハを100%輸入している)の下で大きな伸びが見込めるのは、8インチと12インチで、特にコストの安い8インチは通信分野を中心に高い伸びが見込めると言う。8インチウエーハを手掛ける事で、ディスクリート用ウエーハ事業を150億円規模に拡大させたい考え(16/3期のディスクリート用ウエーハ事業の予想売上高は47億円強)。

装置洗浄事業

また、「2025年Maide in China計画」の下でウエーハ工場が増えれば装置洗浄の需要も増えるため、装置洗浄も拡大させる。現在、上海、天津、及び1月に竣工した四川省内江の3工場で洗浄事業を手掛けているが、更に3工場を新設して中国全土をカバーする計画。現在、中国国内の半導体製造装置洗浄で60%程度のシェアを有するが、微細化に対応した装置の洗浄技術を有するのは同社のみ。装置洗浄は、半導体メーカーの動向をいち早くキャッチできると言うメリットもある。

以上の施策により、3年後目指すは、「売上高1,000億円」。利益面では、営業利益率10%を目指しつつ、先ずは8%の達成を目標としている。

(株)アドマップのSiCについて

(株)アドマップは、独自のCVD-SiC技術を強みに、高品質なCVD-SiCの構造部品を提供している。15/3期決算は、売上高39億92百万円(14/3期25億67百万円)、営業利益5億83百万円(同24百万円)、経常利益6億31百万円(同25百万円)、最終利益4億34百万円(同66百万円)。

一方、SiC(Silicon Carbide:炭化ケイ素)とは、シリコンと炭素が1体1で結合した化合物で、その存在は隕石の中にわずかに確認されているだけで、自然界では存在しないに等しい(天然のものはほとんど無い)。製造法方法はいくつかあるが、CVD-SiCとは、「CVD法(Chemical Vapor Deposition法:化学気相蒸着法)」によって製造されたSiCの事。特長は優れた対酸化特性(化学的な安定性)と耐熱性(高温での安定性)。表面を二酸化ケイ素(SiO2)の被膜で覆われているため、塩酸、硫酸、硝酸、弗酸、沸硝酸等の強い酸にもほとんど腐食されない。耐熱性の面では、融点や軟化点等を持たず、約2000度を超える温度で昇華するまで安定している。更に、ダイヤモンド(新モース硬度15)、炭化ホウ素(同14)に次ぐ、地球上で3番目(同13)に硬い化合物である(このため難加工材ではあるが)。尚、モース硬度は硬度を示す際の代表的な指標である。

SiCの製造方法には、粉末原料を焼き固める「焼結法」やシリコンと炭素を含むガスから作る「CVD法(Chemical Vapor Deposition法:化学気相蒸着法)」等があり、(株)アドマップは、緻密で高純度のSiCを製造できるCVD法を採用している。(株)アドマップの強みは、緻密で高純度のSiC製品をCVD-SiC(炭化ケイ素の薄膜)だけで製造できる事。CVD-SiC製品は、複雑な形状が可能、厚みを薄くかつ軽くできる、不純物汚染が少ない、パーティクルの発生が少ない、急速可能に適している、クリーニング処理で繰り返し使う事ができる等の特徴を有する。

同社は、航空・宇宙(タービン、ミラー)、自動車(パワー半導体)、エネルギー(原子力関連)、IT(半導体製造装置用部品)等の分野で研究開発を強化していく考え。

2016年3月期第3四半期決算
前年同期比17.3%の増収、同71.9%の営業増益

売上高は前年同期比17.3%増の513億12百万円。全般に価格が軟調に推移する中、シリコン製品の出荷が減少した太陽電池関連事業の売上が同3.8%減少したものの、サーモモジュールの需要が幅広く増加した電子デバイス事業の売上が同47.1%増と伸びた他、真空シールや半導体の製造工程で使用されるマテリアル製品を中心に装置関連事業の売上も同20.4%増加した。

営業利益は同71.9%増の27億54百万円。稼働率の改善による装置関連事業及び電子デバイス事業の収益性改善に加え、売上総利益率が25.1%と2.3ポイント改善。太陽電池関連事業での材料の価格下落等に伴う在庫評価損の発生や結晶装置販売先の経営破綻に伴う貸倒引当金の追加計上に加え、円安に伴い海外子会社の円建て経費も増加したが、売上総利益の増加で吸収した。
為替差益の減少等で営業外損益が悪化少したものの経常利益も続伸、特別損益が改善(固定資産売却益が増加する一方、減損損失が減少)した事で、最終利益は15億13百万円と同70.8%増加した。

装置関連事業  増収をけん引したマテリアル製品に減速感

売上高は234億56百万円(前年同期比20.4%増)、営業利益23億92百万円(同62.8%増)。石英製品やセラミックス製品とCVD-SiC製品等、半導体製造プロセスに使用されるマテリアル製品が増収をけん引。この他、スマートフォン等の通信チップ向けに米国市場で真空蒸着装置の販売が増加した他、中国での設備投資の増加で液晶・有機ELパネルの製造装置や搬送ロボットの回転機構に使用する真空シールも堅調に推移した。一方、小口径ウエーハの価格競争激化でシリコンウエーハ加工もやや弱含みとなった。また、売上が増加したマテリアル製品についても、スマートフォンやタブレットPCに使用される半導体及びフラッシュメモリー等の微細化投資の一巡で下期に入り、減速感が出てきた。

太陽電池関連事業  在庫評価損の発生や貸倒引当金の追加計上で損失が拡大

売上高134億49百万円(前年同期比3.8%減)、営業損失15億71百万円(前年同期は8億51百万円の損失)。シリコン結晶製造装置の消耗品である石英坩堝が底堅く推移したものの、製品全般に価格が軟調に推移する中、シリコン製品も、買取価格引き下げの影響による太陽電池パネル需要の減少で国内向けが減速した。
損益面では、シリコン結晶製造装置の過熱部位であるホットゾーンの原材料(カーボン材等)の在庫に評価損が発生した他、シリコン結晶製造装置の販売先である中国企業の破産(裁判所が破産申請を受理)に伴い貸倒引当金を追加計上した(従前から経営破綻の懸念があったため貸倒引当金を計上していたが、破産申請を裁判所が受理したため追加計上した)。

電子デバイス事業  サーモモジュールが自動車温調シート向け中心に拡大

売上高100億48百万円(前年同期比47.1%増)、営業利益18億49百万円(同86.7%増)。米国市場での高水準な自動車販売に加え、中国市場でも高級車販売が概ね堅調に推移した事で主力の自動車温調シート向けサーモモジュールが伸びた他、医療検査装置やバイオ関連機器用途、家電分野や通信機器用途も、計画に沿った推移。この他、パワー半導体用基板が順調に売上を伸ばした他、車載スピーカー用途や4Kテレビスピーカー用途で磁性流体が堅調に推移した。尚、サーモモジュールについては、様々な用途で需要増に対応するべく、自動化ラインの増設を行っている。

第3四半期末の総資産は前期末に比べて29億63百万円増の823億73百万円。資産については、現預金に加え、業容拡大に伴い売上債権やたな卸資産が増加した他、(株)アドマップの子会社化で無形固定資産(のれん)も増加した。(株)アドマップの「のれん」については、上期15百万円の償却を実施し、下期は30百万円の償却を予定している。負債については、業容拡大と(株)アドマップの子会社化で仕入債務が増加した他、長期借入金の積み増しで有利子負債も増加した。
流動比率154.1%(前期末140.9%)、固定比率84.8%(同88.7%)、自己資本比率47.5%(同48.9%)。

2016年3月期業績予想
通期業績予想に変更はなく、前期比11.7%の増収、同103.5%の営業増益

通期業績予想に変更はなかった。営業利益が倍増する見込みで、評価損の発生や貸倒引当金の追加計上は織り込み済み。一方、経常利益が同47.7%の増加にとどまるのは、為替差益を織り込んでいないため(第3四半期累計で4億24百万円を計上)。
通期の為替レートの想定(期中平均レート)は、1USドル=120.00(前年同期106.46円)、1人民元=19.50円(同17.26円)。設備投資33億円(15/3期33億75百万円)を計画しており、減価償却費として42億円(同39億64百万円)を織り込んだ。

配当は1株当たり期末8円を予定している。

今後の注目点
通期業績予想に対する進捗率は、売上高77.7%、営業利益81.0%、経常利益91.5%。装置関連事業で一部の製品に減速感が出てきた事や、太陽電池関連事業での評価損の発生及び貸倒引当金の追加計上は業績予想に織り込み済みである。また、2月に入り、急速に円高が進んだが、子会社は12月決算であり、営業外でも為替差益を見込んでいないため、今期業績への影響は軽微と思われる。
中国や新興国の景気、為替や株式市場の変動、原油など商品市況の低迷等、マクロ経済には先行き不透明感があるものの、同社においては各事業での取り組みが着実に進捗している事から、来期以降についても総じて楽観的に考えたい。既に説明した通り、太陽電池関連事業は、中国でのソーラーパワー投資の回復とコスト競争力の強い銀川工場への生産移管で回復から拡大に向かいつつあり、シリコン結晶製造装置と消耗品の坩堝を共に半導体向けに転換する。電子デバイス事業においては、発電用サーモモジュールの育成と、サーモモジュールのユニット化によるソリューション事業及びパワーデバイス基板等の取り組みが進んでいる。また、装置関連事業も、CVD-SiC事業の育成、シリコンパーツの拡大、セラミック製品の非半導体分野開拓、ディスクリート用8インチウエーハ事業の展開、更には装置洗浄の強化等、事業拡大に向けた材料には事欠かない。
株式会社インベストメントブリッジ
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