(3237:東証マザーズ) イントランス 2015年3月期第2四半期業績レポート

2014/12/03

intrance

今回のポイント
・主に都内23区を中心に商業ビル、オフィスビル、レジデンス等幅広い中古物件を対象とした不動産再生事業を手掛ける。不良債権化した不動産や未利用または低稼働により有効活用されていない不動産を自己勘定により取得。エリアの特性やニーズに合わせた最適なプランを企画立案することにより、不動産を魅力的な金融商品として再生。高付加価値を生み出す企画力、開発力に加え、金融組成力も強み。

・15/3期2Qの売上高は、芝公園プロジェクトや那覇タワーといった大型物件を売却したことで、前年同期比大幅増の54億87百万円となった。なお、下期に予定していた販売用不動産のうち、一部の売却が第2四半期に完了したことから、2014年8月に第2四半期及び通期業績予想を上方修正したが、その後も販売用不動産の売却価格が想定を上回ったことから、2014年11月に第2四半期及び通期の業績予想を再度上方修正した。

・2017年3月期までの3年間の中期経営計画を策定し、更なる成長を目指している。活発な不動産市況を背景に大型物件を積極的に手掛けるほか、M&Aにも積極的に取組み、「2017年3月期 売上高110億円、営業利益20億円、当期純利益12億円、ROE15%以上維持」を目指す。また、海外での事業展開も進めて行く。

・麻生社長へのインタビューを通じ、大変興味深いアイデアを聞き、こうした発想が独創性の高い同社の企画・開発力の源泉となっていることが明確に理解できた。下期以降も、ブランド力向上を目指す同社ならではのバリューアップ方法に是非注目してみたい。一方、長期的な視点ではあるが、更なる企業価値向上のためには麻生社長のみに依存しない企画力の向上も不可欠だろう。その仕組みや体制作りについても期待したい。

会社概要

主に都内23区を中心に商業ビル、オフィスビル、レジデンス等幅広い中古物件を対象とした不動産再生事業を手掛ける。不良債権化した不動産や未利用または低稼働により有効活用されていない不動産を自己勘定により取得し、エリアの特性やニーズに合わせた最適なプランを企画立案することにより、不動産を魅力的な金融商品として再生。
高付加価値を生み出す企画力、開発力に加え、金融組成力も強み。

【沿革】

1998年に不動産仲介・コンサルティングを事業目的として設立されたイントランス社は、プリンシパルインベストメント事業で成長し、2006年には東証マザーズに上場した。
しかし、その後のリーマンショックや不動産市況の低迷で業績が悪化。2009年3月期および2010年3月期にはそれぞれ13億円、3億円の営業損失となり、2010年3月末の純資産は108百万円まで減少し、継続企業の前提に関する注記が記される状況となった。
そうした中、同社を再建すべく2010年6月、代表取締役社長に現在の麻生正紀氏が就任した。
2001年1月上毛撚糸株式会社(現:価値開発株式会社。東証2部)の社長に就任し、不動産事業の展開によって上毛撚糸の経営再建を果たした経歴を持つ同氏は、2010年5月には6億円の第三者割当増資を引き受け財務基盤の強化に努めると共に、社長就任後はビジネスモデルの見直しに着手。就任1期目の2011年3月期には営業利益53百万円の黒字化を達成し、その後も着実に業容を拡大している。

【会社理念など】

イントランスの社名の由来は、Intelligence「知恵」、Trust「信用」、Perseverance「忍耐」を組み合わせ造語。
「会社がどんな困難に直面しても知恵を出して乗りきり、逆風が吹いたらじっと忍耐強く耐え、最後には必ず信用を勝ち取る。」との考えから名づけられた。

またそうした理念の下、下記のミッションを掲げている。

徹底したコンプライアンス重視と、不動産の開発力・プロデュース力・金融スキームにより、都市価値の創造を図り、企業価値の拡大に取り組むことを目指している。

【市場環境】

不動産価格の底入れ、2020年東京オリンピックに向けた首都圏での不動産投資の活発化等を背景に、当面は良好な事業環境が続くと会社側は見ている。(詳細は、「中期経営計画」を参照)

【事業内容】

個々の不動産の持つ特性を最大限に引き出す企画・提案を行う「不動産再生事業」を中心とした「プリンシパルインベストメント事業」と「ソリューション事業」の2つ事業を展開している。

◎「プリンシパルインベストメント事業」

「売上高 2,544百万円 売上総利益670百万円(2014年3月期実績)」

主に都内23区を中心に商業ビル、オフィスビル、レジデンス等幅広い中古物件を対象とし、物件価格3~20億円の物件を対象とした不動産再生事業を展開。
不良債権処理、企業の資産リストラ、所有者の経済的理由などで市場に放出された物件や、同社が直接アプローチした不動産所有者が保有する物件を対象に、独自のノウハウによって不動産価値向上が可能と判断した物件を自己勘定で取得し、エリアの特性やニーズに合わせた最適なバリューアッププランを策定・実施。不動産価値最大化によって十分なキャッシュフローを生み出すアセットに再生した上で、購入希望の投資家に販売する。

バリューアップによる不動産価値の最大化とは、企画力により集客力を高めることで、テナントにとっては周辺相場を上回る賃料設定でも入居を希望し、オーナーにとっては高収益をもたらす不動産開発のこと。

バリューアップの内容としては、管理費の見直し、自動販売機の設置、携帯電話基地局の誘致といった比較的小規模なものから、リニューアル(老朽化した設備や共有部分の改修)、リノベーション(外壁工事など、新築を除く増築、改装・改修、設備の取り換え、新設などの改造工事)、コンバージョン(オフィスをマンションに、商業ビルをオフィスにといった建物の用途変更を伴うリニューアル)などがある。
このようなバリューアップを行うことで、周辺相場より高い利回りが可能になる。

また、キャッシュフローを改善し、不動産の価値を高めるにはテナント付けが重要であることから、物件に適したテナントを同社自ら誘致も行っている。

対象となった不動産は、築48年と老朽化が進んだ空室のオフィスビルで、東京タワーの前というロケーションから不動産関係者の間では有名な物件であったが、多くの同業者がトライするも、誰一人として実際に再生に成功した者はいなかった。
そうした「デベロッパーの企画・開発能力が問われる物件」を2011年5月に同社は10億円で購入。躯体はそのままに耐震化工事を施工し、旧容積率を活かして、レストランウエディング施設として再生した。

この施設の最大の売りは「東京タワーを天窓から見上げる豪華なチャペル」で、これが利用者に大きな人気となった。また、異なったデザインのバンケットルーム(宴会場)を3室設け、テナントとなる結婚式運営会社の収益性を拡大させる造りとしたことから、2012年8月に入札により周辺相場を上回る賃料で長期賃貸借契約を締結する事ができた。
そして2014年4月、一棟貸し物件の収益性の高さを評価したREIT(ユナイテッド・アーバン投資法人)に35億円で売却する事となった。

このように、企画価値(老朽化したオフィスビルを、東京タワーを見上げることができるウェディング施設へコンバージョン)、容積価値(躯体をそのままにして旧容積率を活用)、高テナント収益の3要素によって、約3年間で総投資額を大幅に上回る価格で売却することができ、同社の企画・開発力の高さを証明する事例となった。

◎ソリューション事業

「売上高 439百万円、売上総利益252百万円(2014年3月期実績)

①賃貸管理事業

販売用不動産として取得した物件に付加価値を付け、売却するまでの間、その物件の入居者から賃料を受領している。

②プロパティマネジメント事業

不動産の価値向上だけでなく、価値を維持する事がオーナーと利用者双方の満足度向上に繋がる重要なポイントと考えている。
建物管理、クレーム対応、清掃、巡回、検針、賃料改修など、物件ごとのニーズに合ったオーダーメイド型の入居者管理代行サービスを行っている。プリンシパルインベストメント事業で取得した物件については売却後も継続して代行サービスを受注できるように努めている。

③コンサル事業

不動産賃貸仲介、売買仲介に伴う手数料を得ている。

同社のROEは、売上高当期純利益率の上下に伴い変動幅が大きいが、芝プロジェクト売却完了後の第2四半期時点の自己資本及び今期の予想売上高、当期純利益を用いると今期の予想ROEは27%程度と試算できる。
今後は事業規模の拡大によってROE自体が低下する事は避けられないと思われるが、同社の強みである企画・開発力をベースに、高水準の売上高当期純利益率は継続し、それに伴いROEも市場平均を上回るレベルで推移する事が期待される。
後述のように、中期経営計画では「2017年3月期 15%以上維持」を目標として掲げている。

特徴と強み

以下、3つの競争優位性を有している。

①バリューアップ可能な物件か否かで仕入物件を選別する目利き力。

通常の不動産再生業者は、現保有者からディスカウントで仕入れることが多い。
これは、経済合理性からすれば自然な行為ではあるが、裏を返せば付加価値の低い単純なリニューアルを行う場合が多く、リニューアル後の不動産の価格、若しくは賃料が周辺相場同程度となってしまうため、利益を確保するには出来る限り仕入れ値を安くしなければビジネスが成り立ちにくいということである。また、安く仕入れようとすれば仕入の競争力は低いものとなる。

これに対しイントランス社の場合、もちろんディスカウントで仕入れることもあるが、バリューアップが可能であると見極めた物件であれば、中古時価よりも高く仕入れることもあり、仕入競争力が高い。
これは、同社が優れた企画・開発力、リーシング能力に加え、金融組成力などバリューアップのための様々な優れた能力により、バリューアップした物件を、周辺相場を上回る価格で売却する事が可能なためにできることである。

②不動産価値の最大化をもたらすプロデュース・開発力

前述の「芝公園プロジェクト」の様に、他社では実現できなかったバリューアップを可能にするのは同社独自の企画力、開発力である。
また、投資ファンド、REITなど投資家(金融)とのパイプの太さも大きな強みである。

③金融スキームプロデュースによる更なるバリューアップも可能

自らの資金のみで物件を取得し、バリューアップ後売却するのみでなく、投資家と共にSPCを組成し、同社はGP(General Partner)の立場として案件発掘・企画・開発・リーシング・売却に関する成功報酬を受け取るというスキームも可能である。このスキームでは、より大規模なバリューアップ物件を手掛ける事が可能であると同時に、自らの投資に対する利益率も高くなる。

いずれも、こうした競争優位性の源泉は「目利き力」と「企画力」ということになろう。
同社は入手可能な様々なデータを基に、バリューアップ可能な物件情報を入手し、保有者と直接交渉を行っている。その「情報力」、「行動力」、「交渉力」も同社の大きな強みと言えるだろう。

2015年3月期第2四半期決算概要
芝公園プロジェクト売却完了等で大幅に収益拡大

売上高は、芝公園プロジェクトや那覇タワーなどの大型物件を売却したことで、前年同期比大幅増の54億87百万円となった。
なお、下期に予定していた販売用不動産のうち、一部の売却が第2四半期に完了したことから、2014年8月に第2四半期及び通期業績予想を上方修正したが、その後も販売用不動産の売却価格が想定を上回ったことから、2014年11月に第2四半期及び通期の業績予想を再度上方修正した。

*プリンシパルインベストメント事業

芝公園プロジェクトは2014年4月、REITに35億円で売却した。
その他、2011年に購入した那覇タワー(高さ83m、地上19階、地下2階)を7月に売却したほか、千葉県船橋市滝台でのプロジェクトで、1,300坪を超える土地を2014年3月に購入し、4か月後の7月に分譲戸建て開発用地として売却した。また、2013年8月に購入した田園調布駅から徒歩12分に立地する8区画の宅地(約1,600m2)を、2014年9月に全区画の売却を完了した。

*ソリューション事業

芝公園プロジェクト物件の売却に伴い管理収入が減少したが、全体の管理棟数は前年同期の44棟から71棟へ増加した。

*その他事業

2014年2月に子会社化した株式会社大多喜ハーブガーデンは、117百万円の売上高、32百万円の営業損失となった。今後は希少種ハーブの生産に特化し、販路拡大に注力する。

流動資産は、営業出資金や短期貸付金が増加したが、販売用不動産の売却が進み、前期末に比べ16億9百万円減少し、資産合計も16億23百万円減少した。
一方、販売用不動産の売却に伴い、長期有利子負債を返済したこと等により、負債合計は前期末に比べ25億6百万円減少した。
純資産は四半期純利益計上による利益剰余金の増加で、前期末に比べ8億82百万円増加。この結果、自己資本比率は前期末より大幅に上昇し83.8%となった。

営業CFは四半期純利益の計上、営業出資金の増加、たな卸資産の減少等で大幅なプラスに転じた。投資CFは定期預金預入による増加、貸付の増加などでマイナス幅が拡大。フリーCFは大幅なプラスとなった。財務CFは長短期借入金の返済によりマイナスに転じた。
キャッシュポジションは前年同期とほぼ同水準。

2015年3月期業績見通し
業績予想を上方修正。下期も大型物件売買を予定。

売上高は前期比101.1%増の60億円。営業利益は同82.9%増の8億50百万円を想定。
下期は物件仕入に伴う資金調達費用を見込む一方、活況な不動産市況を背景に、大型物件の売買に伴う手数料収入が発生する事を見込んでおり、8月発表の業績予想をさらに上方修正した。
配当は現時点では未定だが、利益剰余金がプラスに転じたことから復配を検討している。

(2)下期以降の取組み

来期以降に向けた種蒔きを大命題に、以下の4点に注力する。

①大型プロジェクトへの参画
エリア・用途を限定せず、積極的に販売用不動産の仕入を進めて行く。また、仕入物件の大型化も進めていく。
金融機関との関係を強化し、借入規模、借入期間の拡大により投資物件を大型化する。また、メガバンクのみならず、地銀・信金・ノンバンク等裾野を広げ、強固な関係構築に注力する。
自社による組成以外に、JVやSPC等にも積極的に資金を投下し、事業のスピードアップと大型化を図る
外部の事業パートナーとの連携を強化し、収益機会を確実に確保する。
自社の持つネットワークを活かし、国内・海外の投資家に対して高収益物件の売買をサポートする。

直近の仕入物件としては、「葉山南プロジェクト」という、販売用不動産の仕入が注目される。
2014年10月31日に神奈川県横須賀市の別荘地を取得した。元は病院の迎賓館として使用されていたもので、地積約2,500m2、専有面積約360m2
所在地は横須賀市だが、海辺の高級リゾート地として知られる「葉山」に程近い地域にあり、「葉山」という地域特性を活かした企画を行ったうえで販売を行う予定だ。

②建物管理営業の強化

引き続き、建物管理から不動産売買に繋がる取組みを強化していく。
不動産オーナーとの長期的な取引関係を構築し、購入及び売却ニーズを把握すると共に、同社による買取や売買仲介サービスを提供し、不動産オーナーをトータルサポートする。
今期末の管理棟数目標を80棟としている。

③海外展開

同社が得意とする企画力を活かして、ニュータウン開発やリゾート開発といったプロジェクトを海外でも展開していく。
海外の事業者とのパイプもできたのでこれをより太いものとしていく。

④大多喜ハーブガーデンの再生

2014年2月に子会社化した(株)大多喜ハーブガーデンは、7月にホテル事業、ウェディング事業を廃止し、ハーブ関連事業に特化することとした。
豊かな自然に囲まれた同社所在地は、ユニークな運営で人気の高まっている「いすみ鉄道」や養老渓谷といった観光資源も近辺にあり、こうした好立地条件を活かし、希少種ハーブの生産・販売や、ハーブを中心としたベジタブルガーデンや有機・無農薬野菜を中心とした健康志向のレストランの運営を行っている。

中期経営計画

同社では2015年3月期~2017年3月期の3年間の中期経営計画を策定し、更なる成長を目指している。

<外部環境に対する認識>

2014年1月1日時点での全国公示地価は、東京、大阪、名古屋の三大都市圏平均で住宅地、商業地ともに上昇に転換し、商業地においては全ての都道府県で下落率が縮小している。
加えて、金融緩和、耐震建替え需要、東日本大震災からの復興需要を背景に不動産市場の回復基調が鮮明となってきた。特に首都圏においては、2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、新築のみでなくバリューアップ案件への不動産投資拡大も見込まれている。

<基本方針>

イントランス社は、このような経営環境の変化を好機ととらえ、強みとする不動産の開発力・プロデュース力及び金融ノウハウを活用し、都市価値の創造を図ることにより、企業価値の拡大に取り組んでいく。

中期経営計画においては以下の点を基本方針として、「利用者満足度の向上→不動産の付加価値向上→不動産オーナーの満足度向上」という価値の連鎖を実現し、収益の拡大、株主価値の向上を追求する考えだ。

<配当政策>

2015年3月期の配当は未定と発表しているが、復配を検討している。配当原資となる利益剰余金は2014年3月末時点で49百万円のマイナスだったが、2014年9月末では833百万円のプラスに転じた。
なお、配当を実施する場合は、配当性向30%を目途としている。

麻生社長に聞く

麻生正紀社長に、他社との違い、目指す姿、課題等を伺った

<バリューアップの差別化要素>
不動産の再生に取り組む企業は多くあるが、機能・価値の再生のための改修といった「リノベーション」が中心であるため、「真の不動産の再生」とは言い難い。
これに対し、当社は表面的な再生ではなく、物件の潜在的な価値を見出す評価能力とその価値を引き出す企画力で常に勝負している。
その最たるものが「芝公園プロジェクト」。これまで何社もの専門家が挑戦しようとしたが断念せざるを得なかった物件を、対象不動産の目の前が東京タワーという最高のロケーションを活かしたアイデアを企画し、当社は見事に成功させた。
当社は私を含め、少数精鋭の部隊で事業に取り組んでいることもあり、大手企業にはないスピード感で案件に取り組んでいる。
<事業サイクルの拡大>
バリューアップによる不動産再生事業が現在の中心ビジネス。もちろん、これを海外も含めて拡大させていくが、不動産再生事業の拡大のみが目的ではない。
バリューアップした優良な物件を紹介・販売すると、買主と信頼関係が構築でき、売却後もPM(プロパティマネジメント)やBM(ビルマネジメント)を受託することができる。
そうした先が増えていくと、強固な不動産オーナーネットワークが構築でき、不動産の購入・売却といった様々なニーズや情報が入手できるようになる。
そうしたニーズを社内のネットワーク内でつなぎ、不動産オーナーをトータルでサポートして行けるような体制、いわば「不動産コングロマリット」を作り上げていきたい。
そのため、中期経営計画で述べているように、AM(アセットマネジメント)会社、PM会社、BM会社のM&Aによるグループ化を進めて行く。また、債権回収のサービサー会社にも関心がある。
リーシング強化策は不動産オーナーとの信頼関係を構築するための重要な施策である。
建物管理棟数は2011年3月末の22棟から、この9月末で71棟まで拡大してきたが、良質な情報を集約するためにはまだまだ拡大させていく。
<目指す姿>
2020年の東京オリンピックまで、不動産業界は活況が続くだろう。当社の業績も大きな伸びしろがあると考えている。
ただ、一方で上下の振れ幅が大きい業界でもあるので、リスクをしっかりと見極め着実に歩んでゆきたい。規模よりも内容を重視し、1人当たりの生産性や収益性を重視した経営を行っていく。
問題はその後。スキルの有無がはっきり現れるのは不況の時だ。そういう時でも当社は他には真似のできない企画力という武器を更に磨いて生き残っていく。
<今後の課題>
会社全体としての企画力を更に引き上げたい。「もっと柔軟な発想をもって仕事を進めて欲しい」と社員には常に言っている。
「イントランス」というブランド価値をもっと高めたい。CMやPRで前面に出るという意味ではなく、不動産再生における当社の実力、他社にはない企画・開発力の高さを業界内にもっと浸透させたい。時間がかかるものではあるが、様々な取り組みを通じてブランド力を向上させる。
事業拡大のための資金調達は、現時点では間接金融で十分と考えているが、状況の変化に応じて市場からの調達も可能とする準備は進めて行く。また、メガバンクのみならず、地銀、信用金庫、ノンバンクなど窓口をもう少し広げる必要がある。ただ、良い企画させ創れれば資金は調達できる状態であり、その点では良好な事業環境が続いている。
今後の注目点
麻生社長へのインタビューで強く感じたのはその発想力の豊かさ。
例えば「20本で460円するタバコの価値をバリューアップし、460円以上で売るにはどうすればいいか?」
一般的には私も含めて、買いたいと思わせるためにデザインやパッケージを変えるといった、見た目を変えることを先ず発想しがちだが、麻生社長の場合はそうではなく、マーケティングの対象を変えることで新たな価値が生まれるという観点からある大変面白いアイデアを聞かせていただいた。(詳細には触れませんが、読者の皆さんも考えてみてください。)
また、再開発が進む銀座を例にとり、本当の街創り、都市創り、活性化には何が必要かについても大変ユニークなアイデアを語っていただいた。
こうした発想が、独創性の高い同社の企画・開発力の源泉となっていることがインタビューを通じて明確に理解できた。
下期以降もブランド力向上を目指す、イントランス社ならではのバリューアップ方法に是非注目してみたい。
一方、長期的な視点ではあるが、更なる企業価値向上には麻生社長のみに依存しない企画力の向上も不可欠だろう。その仕組みや体制作りについても期待したい。
株式会社インベストメントブリッジ
ブリッジレポート   株式会社インベストメントブリッジ
個人投資家に注目企業の事業内容、ビジネスモデル、特徴や強み、今後の成長戦略、足元の業績動向などをわかりやすくお伝えするレポートです。
Copyright(C) 2011 Investment Bridge Co.,Ltd. All Rights Reserved.
本レポートは情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。 また、本レポートに記載されている情報及び見解は当社が公表されたデータに基づいて作成したものです。本レポートに掲載された情報は、当社が信頼できると判断した情報源から入手したものですが、その正確性・完全性を全面的に保証するものではありません。 当該情報や見解の正確性、完全性もしくは妥当性についても保証するものではなく、また責任を負うものではありません。 本レポートに関する一切の権利は(株)インベストメントブリッジにあり、本レポートの内容等につきましては今後予告無く変更される場合があります。 投資にあたっての決定は、ご自身の判断でなされますようお願い申しあげます。

コラム&レポート Pick Up