(7590:JASDAQ) タカショー 2015年1月期第1四半期業績レポート

2014/06/25

Takasho

今回のポイント
・15/1期1Qは前年同期比8.6%増収、13.4%の経常減益。プロユース部門は増収だが、ホームユース部門は伸び悩んだ。海外展開においては、新商品の投入等により増収となった。利益面では売上総利益率の低下に伴い営業利益率が低下した。前年同期に計上した為替差益がなくなったこともあり、経常減益となった。

・通期予想に修正はなく7.9%増収、22.7%の経常増益を計画する。庭は家での暮らしにおける5番目の部屋である「5th Room」に基づき、心地良い庭での暮らしを目的とする新商品の拡充を図る。1月21日には『タカショー総合カタログPROEX2014年版』を発刊、市場への啓発活動を行っている。配当は1株当たり17円の期末配当を予定している。

・増収ながら営業利益は微減益。消費税率引上げ前の需要が同社の思惑ほど出なかったことが主因と推測される。逆にとらえればその反動も限定的なものになるだろう。1月発刊の『タカショー総合カタログPROEX2014年版』が2Q以降の業績に貢献することも期待できる。株式市場が回復基調にある中、同社株の戻りは鈍く、PERは10倍を下回り、PBRは1倍を割り込んでいる。配当利回りも高水準。バリュエーションで見直し余地があり、全体の株式市場に対する出遅れ感が生じている印象もある。

会社概要

「やすらぎのある空間づくり」を基本コンセプトに、人工・天然の竹木製フェンスやガーデンファニチャー、緑化資材等の庭園資材を製造・販売。LED(発光ダイオード)ライト等の照明機器、池・滝・噴水等のウォーターガーデンや坪庭等も手掛けている。
製造は国内及び中国、販売は国内のみならず、欧州、アジア、オセアニアへも展開。商品の企画から製造、販売までを一貫して手掛けるグループ力を強みとし、日本においても確立した市場となりつつある「ガーデニング市場」のリーディングカンパニーとして期待されている。 グループは、連結子会社18社、関連会社3社。

【販売ルート】

営業部門は、販売ルート別に設計・施工が必要なハウスメーカーや工務店向け「プロユース」、ホームセンターへの卸売を中心にした一般消費者向け「ホームユース」、「e-コマース・通信販売」、「輸出」に分かれる。個別ベースの売上構成比は、それぞれ54.0%、37.9%、2.5%、5.6%(14/1期実績)。
「プロユース」では、プロユーザー向けのカタログ「PROEX(プロエクス)」を業界最大の約25万冊印刷し、造園業者、設計士、エクステリア施工店、商業施設等にダイレクトメールで配布している。カタログには商品を使った庭園イメージの写真が掲載されており、この写真を見ながら実際に施工する場所と庭園の簡単な図面を書いてファックスもしくはWebで発注すると、CAD(コンピュータによる設計支援システム)、CG(コンピュータ映像)を駆使した完成予想図と共に見積書を当日中に返送し、正式な注文があれば商品を短納期する仕組み作りが確立している。

事業戦略

基本コンセプトは「やすらぎのある空間づくり」。庭での暮らし方を提案するライフスタイルメーカーとして業容を拡大させていく考え。長期的な数値目標として、25/1期に売上高600億円、営業利益50億円を掲げており、この目標達成に向け、企画からサービスまで一貫して手掛ける垂直ビジネス、中国での製造とワールドワイドでの販売を展開するグローバルビジネス、ハウスメーカーとの取組みや非住宅市場向け建材・外装等のトータル化ビジネス、LEDのイルミネーション、ソーラーライト、ローボルトライト等の近代化ビジネスの4つの取り組みを進めている。

【グローバルビジネス】

文化性のあるものを海外から日本に取り入れる一方、中国の九江工場で製造した、木製品、ソーラーライト、ワイヤー製品等を、世界に輸出している。このうち、ガーデニング市場が4兆円規模と言われている英国(日本は6,000億円程度)向けは日本から輸出しており、米国においては、通販会社のガーデナーズと提携しており、中国で製造した商材がすでに同社のカタログに掲載されている。この他、ドイツ、オーストラリア、韓国に展開している。ワールドワイドに展開するためには、英国のような大きなマーケットに販社を置く必要があると言う。

【トータル化ビジネス】

エクステリア(新築外構)、ガーデン(庭での暮らしの提案)、コントラクト(非住宅市場向け建材、外装)に力を入れている。「ガーデンとは、囲われた楽園。囲うものが無ければガーデンは成り立たない」という独自の発想の下、この囲うものをエクステリアと捉え、タカショーらしい独自性を重視した製品開発を進めている。

ハウスメーカーとの取組みでは、「エバーアートウッド」等が高い評価を受けており、大手メーカーのエクステリア&ガーデンカタログに掲載される商品が増えている。「5th ROOM」(庭は、リビング、ダイニング、キッチン、ベッドルームに続く5番目の部屋であり、家と庭の持つ良い部分を重ね合わせた空間である)や「スマートリビングガーデン」(後述)と言ったコンセプトも共感を呼んでいる。

コントラクト(非住宅市場向け建材、外装)分野では、景観建材事業を展開している。「エバーアートウッド」や「エバーバンブー」等の提案を強化していく考え(「エバーアートウッド」は国土交通省から不燃材料として認定されており、外装だけではなく、内装にも対応可能)。

この他、庭のプロフェショッナル集団を目指す「リフォームガーデンクラブ」を通じて問屋や施工店とのコミュニケーションを図る。更には、「エクステリア&ガーデンライティングマイスター制度」や「ウォーターガーデンマイスター制度」と言った制度を10年2月に設立、業界の活性化に向けた取り組みも盛況だ。全国49会場で実施した「エクステリア&ガーデンライティングマイスター研修会」には約1,426社(3,051名)が、全国14会場で実施した「ウォーターガーデンマイスター研修会」には540社(1,027名)が、それぞれ参加した。

【近代化ビジネス】

「スマートリビングガーデン」の一環として、LEDのイルミネーション、ソーラーライト、ローボルトライト等、自然エネルギーの利用や省エネタイプの商品開発や販売を通してガーデンから出来る省エネ・節電をテーマに庭からのエコを提案している。「スマートリビングガーデン」とは、スマートハウスの発想と庭から始まるエネルギーマネジメントシステムGEMSを融合させ、家と庭で「省エネ」、「創エネ」、「畜エネ」の実現する庭であり、こうした庭づくりを目指す同社の提案活動の事。

【ライフサポートビジネス】

12年4月に日本初の本格的なガーデンセンター「GARDENER’S JAPAN(ガーデナーズジャパン)」を本社隣接地にオープンした。「GARDENER’S JAPAN」は施設の半分が緑に包まれ、オープンガーデンのような長時間滞在したくなる楽しい空間造りに特徴がある。通販サイト「青山ガーデン(http://www.aoyama-g.co.jp/)」や同社発行のガーデニング専門誌「BISES」との連動を強化していく考え。

Gardeners Japan  :和歌山県海南市南赤坂3-3  TEL:073-482-3333 FAX:073-482-3332
2015年1月期第1四半期決算
前年同期比8.6%の増収、同13.4%の経常減益

売上高は前年同期比8.6%増の50億17百万円。プロユース部門では新設住宅着工数が低水準で増加する中、人工強化竹垣「エバーバンブー」シリーズやユニット竹垣「eバンブー」等の和風関連商品と人工竹木「エバーアートウッド」関連商品等の販売が順調に推移した。また、夜の庭を演出する「光」について、同社認定制度である「エクステリア&ガーデンライティングマイスター制度」の認定者の拡大を図り、ローボルト(12ボルト)LEDライトならびに100ボルトLEDライト等の新アイテムを市場に投入した。その結果、照明機器の販売が堅調に推移したこと等により増収となった。ホームユース部門では、消費税率引上げに伴う駆け込み需要が予想していた以上に伸び悩み、一部の販売先での在庫調整もあり減収となった。また、海外展開においては、新商品の投入により販売子会社の売上が増加したことや、中国子会社の工場において品質基準の強化や在庫管理機能とデリバリー体制の構築を図ったことにより、増収となった。
利益面では売上総利益率が前年同期40.8%から40.4%に0.4ポイント低下した。販管費率は抑えたものの営業利益率が6.7%から6.2%に0.5ポイント低下、営業利益は前年同期比0.4%減の3億9百万円となった。前年同期に計上した為替差益43百万円がなくなったこと(今期は5百万円の為替差損を計上)を主因に経常利益は前年同期比13.4%減の3億2百万円。税負担の縮小により四半期純利益は同2.8%増の2億19百万円となった。

15/1期1Q末の総資産は前期末比29億72百万円増加し、178億87百万円。
流動資産は前期末比29億50百万円増加し、128億68百万円。ガーデニングシーズン立ち上がりの売上増加に伴い、受取手形及び売掛金が同15億66百万円増の49億43百万円となった。また、たな卸資産が販売に向けた在庫保管により同3億92百万円増の39億87百万円となった。
固定資産は前期末比22百万円増の50億18百万円。建設中の建物及び構築物により建設仮勘定が同40百万円増の58百万円となった。
流動負債は前期末比34億26百万円増加し、85億78百万円。販売に向けての商品調達が先行して行われることから支払手形及び買掛金が同18億9百万円増の41億56百万円となった。また、前年度において取引銀行3行とシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を締結し、運転資金を長期借入金から短期借入金に移行させたこと、及び商品調達が上半期に集中することにより短期借入金が同12億21百万円増の20億42百万円となった。
固定負債は前期末比2億95百万円減少し、21億88百万円。運転資金を長期借入金から短期借入金に移行させたことにより、長期借入金が同2億88百万円減の20億35百万円となった。
純資産は前期末比1億58百万円減少、71億20百万円。その他の包括利益累計額が減少した。
15/1期1Q末の自己資本比率は前期末比8.9ポイント減少し39.4%となった。

2015年1月期業績予想
7.9%の増収、同20.1%の経常増益予想

通期予想に修正はなく売上高は前期比7.9%増の194億90百万円、経常利益は同22.7%増の11億94百万円を計画する。庭は家での暮らしにおける5番目の部屋である「5th Room」に基づき、庭からできる省エネ、節電、安全をテーマとした「SMART LIVING GARDEN」(スマートリビングガーデン)による自然や季節を楽しみ、心地良い庭での暮らしを目的とする新商品の拡充を図る。また、1月21日には『タカショー総合カタログPROEX2014年版』を発刊、市場への啓発活動を行っている。
配当は1株当たり17円の期末配当を予定している。

今後の注目点
15/1期は増収ながら営業利益は微減益にとどまった。消費税率引上げ前の需要が同社の思惑ほど出なかったことが主因と推測される。逆にとらえればその反動も限定的なものになるだろう。1月発刊の『タカショー総合カタログPROEX2014年版』が2Q以降の業績に貢献することも期待できる。
株式市場は、消費税率引上げ後の消費動向が想定の範囲内にとどまっていることを受けた安心感もあり、上昇基調にある。しかし同社株の戻りは鈍く、PERは10倍を下回り、PBRは1倍を割り込んでいる。配当利回りも高水準(配当性向は30%を目標とする)。バリュエーションで見直し余地があり、全体の株式市場に対する出遅れ感が生じている印象もある。
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