(2928:札証アンビシャス) 健康コーポレーション 2014年3月期第1四半期業績レポート

2013/09/25

今回のポイント

・14/3期1Q(4-6月)は前年同期比14.8%の増収、5億92百万円の営業損失(前年同期は4億64百万円の損失)。1Qは積極的な広告宣伝活動を行うため、営業損失となる事が多い。当期も、急成長中のプライベート・ボディメイクジム「RIZAP(ライザップ)」が順調に会員数を伸ばしたが、広告宣伝費が16億49百万円と前年同期の15億00百万円を1億49百万円上回った。

・8月に化粧品や医薬部外品の製造・販売等を手掛ける日本リレント化粧品(株)を子会社化した。9月は婦人既製服の企画・製造・販売を手掛ける(株)馬里邑及びオーガニック化粧品やインテリア雑貨等の(株)イデアインターナショナルを子会社化する予定である一方、美容・健康関連事業とのシナジーが乏しい(株)弘乳舎については全株式を売却した。

・今後の業績については、(株)弘乳舎の株式売却益及び税効果会計の影響を織り込み、上期の四半期純利益予想のみ修正した。(売上高、営業利益、経常利益については変更無し)。通期業績については、新たに3社を子会社化する影響を精査した上で修正されるものと思われる。

会社概要
連結子会社11社及び非連結子会社4社と共にグループを形成。「健康」をテーマに美顔器や化粧品、カロリーコントロール用健康食品等の美容・健康関連事業、及びマタニティウェア等のアパレル関連事業を展開している。余剰乳の受託加工等の食品関連事業は(株)弘乳舎の全株式売却により3Qよりセグメント対象外となる見込み。

【事業内容】
美容・健康関連事業

美容関連分野と健康食品分野に分かれ、美容関連分野では、エステナード(ESTENAD)ブランドの美顔器「エステナードソニック」及び美容ジェル、どろ豆乳石鹸「どろあわわ」、ボディ専用美容器具「ボニック」及び専用ジェル等の販売〔子会社(株)ジャパンギャルズや(株)アスティが製造し健康コーポレーション(株)がインターネット通販等で販売〕、グローバルメディカル研究所(株)によるプライベート・ボディメイクジム「RIZAP(ライザップ)」の運営、ミウ・コスメティックス(株)による通所介護(デイサービス)「らっくり庵」の運営、更にはエムシーツー(株)やITグループ(株)が手掛ける美容関連・健康食品両分野のコールセンター事業(販売支援)の収益がセグメントされている。一方、健康食品分野では、カロリーコントロール用健康食品「豆乳クッキーダイエット」、黒酢(国産)と生姜・ニンニク・春ウコン・高麗人参など根菜の成分を1粒に詰め込んだ「元源黒酢」、ビタミンE等を豊富に含む栄養機能食品「ひとてまい」等の製造・販売等を行っている〔健康コーポレーション(株)と子会社(株)アスティが製造・販売〕。

食品関連事業

連結子会社(株)弘乳舎が余剰乳の受託加工を中心にバターや脱脂粉乳など乳製品の生産・販売を行っており、この他、菓子原材料や包装資材の輸入販売にかかる収益も計上されている。ただ、(株)弘乳舎については、13年9月9日付けで、健康コーポレーション(株)が保有する全株式(発行済株式数の93.44%)を(株)アスラポート・ダイニングに譲渡した。カロリーコントロール用健康食品「豆乳クッキーダイエット」で業容を拡大させた健康コーポレーション(株)が、食品分野の強化を目的に07年に(株)弘乳舎を子会社化したが、近年では、美容・健康関連事業を軸に業容が拡大しており、グループシナジーが乏しくなっていた。(株)弘乳舎の株式売却で得た資金を、新たなM&Aに活用していく考え。

アパレル関連事業

12年4月に連結子会社化した(株)エンジェリーベの事業領域。マタニティウェアや出産内祝いギフト等をカタログ通販やインターネット、直営店舗等を通じて販売している。

【沿革】

2003年4月、健康食品の通信販売を目的とした健康コーポレーション(株)として設立され、03年6月に自社Webサイトにて大豆クッキー「豆乳クッキーダイエット」のインターネット通信販売を開始。04年5月にインターネットショッピングモール「楽天市場」へ、05年12月に同「Yahoo!ショッピング」へ、それぞれ出店。06年5月に札証アンビシャス市場に株式を上場した。上場後は、豆乳クッキーダイエットの単品経営から脱するべく、M&Aを積極展開。07年1月に美顔器や化粧品の製造・販売を手掛ける(株)ジャパンギャルズを、07年3月に菓子原材料や包装資材の輸入販売を手掛けるシステムパーツ(株)を、更には07年7月に(株)弘乳舎を子会社化。07年9月には純粋持株会社体制へ移行し、健康ホールディングス(株)に商号を変更。その際、新設分割により健康コーポレーション(株)を設立し全事業を譲渡した。
ただ、08/3期は低廉なコピー商品の影響等で豆乳クッキーダイエットの販売が落ち込む中、年間契約していた広告宣伝費が負担となった他、約2億円の廃棄損も発生し4億48百万円の最終赤字を余儀なくされた。このため、09/3期は一部子会社の売却等でグループの再編を進めると共に、新ビジネスモデルの構築に着手。10/3期は美顔器と専用ジェルの定期購入をセットにした新ビジネスモデルが開花。10年5月にはグローバルメディカル研究所(株)を設立。更に、11年12月にミウ・コスメティックス(株)、(株)アスティ、エムシーツー(株)を子会社化。12年1月には健康コーポレーション(株)を吸収合併し、事業持株会社へ移行し、健康コーポレーション(株)に商号変更。 12年4月には(株)エンジェリーベの議決権50.01%を取得し子会社化。更に13年4月に残る49.99%の議決権を買い増しして100%子会社化した。

2014年3月期第1四半期決算
前年同期比14.8%の増収、5億92百万円の営業損失(前年同期は4億64百万円の損失)

売上高は前年同期比14.8%増の46億03百万円。RIZAPの寄与で美容・健康関連事業の売上が伸びた他、余乳の加工受託処理件数の増加と液状乳製品(脱脂濃縮乳)の売上増で食品関連事業の売上も増加した。

営業損益は5億92百万円の損失(前年同期は4億64百万円の損失)。第1四半期は積極的な広告宣伝活動を行うため、営業損失となる事が多く、この四半期の広告宣伝費は16億49百万円と前年同期の15億00百万円を1億49百万円上回った。また、人員の増加で人件費等も増加し(期末人員257名→317名、人件費4億66百万円→5億14百万円)、販管費が30億86百万円と同14.0%増加した。

尚、営業外損益の悪化は、前年同期に保険解約益53百万円を計上した反動。また、公表はされていなかったが、第1四半期の予想は売上高49億25百万円、営業損失6億35百万円だった。

(2)セグメント別動向
美容・健康関連事業

健康コーポレーション(株)が広告宣伝活動を行い、グローバルメディカル研究所(株)が店舗運営を行うRIZAPが順調に会員数を伸ばしている。都内での新店舗の出店やテレビCM等の広告宣伝効果による知名度向上が好調な会員獲得の背景にあり、直近では、会員数が6,000名を超え、オリジナルプロテインや低糖質フード等の物販も増加している模様。既に月商4億円程度の事業に成長しており、6月に単月ベースで黒字転換した(今後の投資いかんで、月次損益が再びマイナスに転じる可能性はある)。

一方、通信販売は、効果的な広告宣伝媒体の買付けで出遅れた事や定期コースの継続率低下で「ESTENAD(エステナード)」シリーズの売上が減少した。「どろ豆乳石鹸 どろあわわ」も、第1四半期は効果的な広告宣伝媒体の買付けが出遅れた影響を受けたが、足元ではテレビCM効果による認知度の向上で安定した売上を維持しているようだ。
この他、健康食品分野では、ダイエット系栄養機能食品をはじめとする機能別健康補助食品の売上が堅調に推移した。

アパレル関連事業

(株)エンジェリーベの事業領域であり、マタニティウェアや出産内祝いギフト等を販売している。この四半期は、春夏商戦の商品開発が不十分であった事、一部商品の欠品、及び当初予定していた自社ECサイト・通販管理システムの再構築の遅れが響いた。
第2四半期(7-9月)以降は、RIZAPのケースを同様に、(株)エンジェリーベはサイトや直営店の運営に専念し、健康コーポレーション(株)が販売やマーケティングを担っていく。販売と運営を分離する事で、てこ入れを図る考えだ。

2014年3月期業績予想
(1)上期及び通期業績予想

8月1日に化粧品や医薬部外品の製造・販売等を手掛ける日本リレント化粧品(株)を100%子会社化しており、9月20日には婦人既製服の企画・製造・販売を手掛ける(株)馬里邑を100%子会社化する予定。また、9月25日までに第三者割当増資を引受ける事で(株)イデアインターナショナルを子会社化する予定(所有議決権割合66.25%)。(株)イデアインターナショナルは、オーガニック化粧品やデザイン性の高いインテリア雑貨等、住関連ライフスタイル商品の企画・開発を強みとし、卸売りや直営店展開を行っている。
また、9月9日付で健康コーポレーション(株)が保有する(株)弘乳舎の全株式(同93.44%)を(株)アスラポート・ダイニングに譲渡した。

業績予想については、上期の四半期純利益予想のみが修正された(上期の売上高、営業利益、経常利益の各予想、及び通期業績予想については変更無し)。

(株)弘乳舎の株式譲渡に伴い特別利益12億83百万円を計上する予定であり、法人税等調整額への影響額6億07百万円と共に上期予想に織り込んだ。この結果、当初3億71百万円の損失を見込んでいた上期の四半期純損益を、15億19百万円の利益に上方修正した。

一方、売上高、営業利益及び経常利益については予想を据え置いた。連結対象外となる(株)弘乳舎の1ヶ月分の減少分を、成長事業である「RIZAP」の売上高の大幅な上振れ及び日本リレント化粧品(株)の寄与で吸収できるとしている。

(2)第2四半期以降の取り組み

第2四半期以降の取り組みのポイントは、M&Aによる外部成長の促進、RIZAPの成長促進、及び新商品・コンテンツ開発の強化、の3点。概要は次の通り。

M&Aによる外部成長の促進

既に説明した通り、8月に化粧品や医薬部外品の製造・販売等を手掛ける日本リレント化粧品(株)を100%子会社化しており、9月には婦人既製服の企画・製造・販売を手掛ける(株)馬里邑、及びオーガニック化粧品やインテリア雑貨等の(株)イデアインターナショナルを子会社化する予定。

日本リレント化粧品(株)

日本リレント化粧品(株)は、創業45年の技術と研究開発の実績に加え、中高年層を中心に安定したファン顧客を有する。また、安全で高品質が定評の同社工場は、多品種・少量生産・短納期等への機動的な対応が可能だ。13年3月末時点の従業員数は27名。販売は訪問販売方式を採用しており、販売店舗250店舗、活動人員は1,500名を超える。
日本リレント化粧品(株)を子会社化した事で、健康コーポレーション(株)は製造工場のグループ内OEM活用や研究開発ノウハウのグループ内活用に加え、中高年層を中心とする顧客基盤の活用等、多くのシナジーが期待できる。一方、日本リレント化粧品(株)は、健康コーポレーション(株)のマーケティング力・販売力を活用でき、健康コーポレーション(株)が持つ若年層顧客へ販路を広げる事が可能になる。

(株)馬里邑

(株)馬里邑は、婦人服の老舗メーカーとして、自社内に経験豊富なデザイナーを有し、大手百貨店を中心とした優良な販路を有する。13年7月末時点の従業員数は121名。三越、京成、小田急、高島屋、丸広等を主要取り引先としている。
エンジェリーベとの連携による母娘2世代へのアプローチ、販路の相互活用、仕入れ先や生産管理体制の相互活用によるコスト削減等でシナジーを追求していく考え。

(株)イデアインターナショナル

(株)イデアインターナショナルは、オーガニック化粧品やデザイン性の高いインテリア雑貨等、住関連ライフスタイル商品の企画・開発に強みを有し、新丸の内ビルディングや東京ミッドタウン等に直営店舗を展開している。また、近年では、健康やスポーツの事業領域にも積極的に事業展開しており、「Ampli5+」といったスポーツ関連商品の取り扱いも行っている。このため、(株)イデアインターナショナルの有する商品の企画・開発ノウハウと健康コーポレーション(株)が有するインターネット等を中心とする販売ノウハウを融合し、インターネット通販等で積極的に商品展開していく他、RIZAP会員向けの商品提供にも力を入れていく考え。

RIZAPの成長促進

RIZAPの成長を促進するべく、会員向けサービスを強化する。この一環として、RIZAPが厳選したオフィシャルアイテムを取り扱うECサイト「RIZAP COLLECTION(http://shop.rizap.jp/)」を、8月1日にオープンした。サプリメントやプロテインはもちろん、低糖質にこだわった御膳やパスタ等も販売しており、物販のラインナップ拡充と共に低糖質食(RIZAP MEAL)による食事面でのサポートも強化していく。また、よりきめ細かいサポートの提供を目指して、ゲスト用のスマートフォンアプリを開発し運用を開始した。

新商品・コンテンツ開発の強化

家庭用脱毛器 「EPINAD(エピナード)」の販売及び公式通販サイト「けんこうタウン(http://www.kenkoucorp.com/)」のサービスを開始した。家庭用脱毛器 「EPINAD」は、本体価格が59,000円で、専用ジェルが4,000円だが、12回継続コースであれば専用ジェルとのセットで、初回9,800円、2回目以降7,000円で利用できる(全て税込)。また、公式通販サイト「けんこうタウン」では、商品ランキングや健康レシピ等、健康関連の「知りたい」情報を随時提供していく。「けんこうタウン」は、クロスセルで売上UPを図るべく健康関連の総合サイトの形をとった。
この他、国際ビジネスブレイン代表取締役社長 新 将命(あたらしまさみ)氏を塾長に迎え、小学生を対象とした4日間の教育カリキュラム「キッズリーダー養成塾」を開校した。「キッズリーダー養成塾」では、学校や塾では学ぶ事ができない「人生を勝ち抜く力」の養成を目的としている。全4日間のコースは、①リーダーシップ、②コミュニケーション、③シンキング、④ファイナンスの4つのカリキュラム構成となっており、ジョンソン・エンド・ジョンソン等のグローバル企業の社長を歴任され、同社の取締役でもある 新 将命氏をはじめ、一流の講師陣による講義を受け「知識+人間力」を学んでいく。受講料は、1講座2時間、全4講座で40,000円(税込)だが1講座だけの受講も可能(1講座の受講料は税込12,000円)。

健康コーポレーション(株)は、今後も、人生のライフステージ別に沿った商品・サービスの提供を通して「夢や希望」のある、年齢とともに楽しくなる人生をお届けするサポートを続けていく考え。

今後の注目点
「RIZAP」が順調に会員数を伸ばしており、当初は、「どろあわわ」の販売も足元では順調なようだ。また、第2四半期(7-9月)はM&Aで大きな動きがあり、新たに3社を子会社化する一方、成長力は限られるが、通期ベースでは安定的に利益を生み出していた(株)弘乳舎を売却した。同社は、「豆乳クッキーダイエット」で事業基盤を固め、その後、「エステナード」で大きく飛躍したが、今後は、美容・健康関連事業にフォーカスしてグループシナジーを追求する事で更なる業容拡大を図る考え。下期以降、M&A効果がどのように顕在化してくるか期待したい。
株式会社インベストメントブリッジ
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