(6052:JASDAQ) イーピーミント 2013年9月期第3四半期業績レポート

2013/09/11

今回のポイント

・13/9期3Q(累計)は前年同期比0.5%の増収ながら、同67.7%の経常減益。新規受注の苦戦で売上が伸び悩む中、新拠点開設や渉外担当(提携医療施設の開拓、新規案件の受注、更には登録の進捗促進等の機能も担う)の前倒し増員等の先行投資が負担となった。

・通期業績予想に変更はなく、前期比0.4%の減収、同61.2%の経常減益。労務費・経費の削減に全社を挙げて取り組んでいるものの、売上が伸び悩むため先行投資が負担となる。ただ、受注は回復傾向にあり、下期の受注は上期及び前年同期の実績を上回る見込み。配当は前期と同額の1株当たり55円を維持する。13年10月1日を効力発生日として、1株を2株に分割する予定。

・新拠点開設や渉外担当者の前倒し増員等でコストが先行しているものの、足元では一定の成果をあげている模様。渉外担当者を設置する目的は、提携医療施設の新規開拓に加え、医師や施設とのコミュニケーションを密にする事で提携施設の潜在能力を顕在化させていく事。また、渉外担当者がその役割を果たす事で、CRCは本来の業務に専念できる。上期を底に業績は回復傾向にある。通期業績の上積みに期待したい。

会社概要
イーピーエスグループにおいて、臨床試験における医療機関の業務を支援するSMO事業を展開。“医療施設への支援を通して、人々の健康生活に貢献する”と言う企業理念の下、「顧客志向」、「ビジネス志向」、「人間志向」を行動指針としている。疾患領域では、がん・循環器系・脳神経外科等の高難易度領域に強く、高血圧・高脂血症・糖尿病等の生活習慣病領域も数多く手掛けている。主な取引先は、武田薬品工業(株)、第一三共(株)等。尚、SMOとはSite Management Organizationの略で、厚生労働省が定めるGCP(Good Clinical Practice)省令に沿って行われる臨床試験〔新薬開発における治験(第Ⅰ相、第Ⅱ相、第Ⅲ相試験)及び製造販売後臨床試験〕に係る業務の一部を、臨床試験の実施主体である医療機関から受託する組織または業務の事。尚、GCP(Good Clinical Practice)省令とは、厚生労働省・医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令。

【事業内容】

事業はSMOの単一セグメントだが、業務別に、医療機関に対して臨床試験の実施をサポートするCRC(Clinical Research Coordinator:治験コーディネーター)業務と臨床試験事務局運営管理等のサイトサポート業務に分かれる。CRC業務では、CRCが医師と被験者、及び治験依頼者の橋渡し役として治験の円滑な進行を支援するサービスを全国ネットで行っている。一方、サイトサポート業務では、治験実施前の体制整備の他、治験実施に当たって必要となる治験事務局や治験審査委員会(IRB)の設置・運営、治験依頼者の監査対応から当局の実地調査対応等の専門サービスを提供。必要に応じて、GCP非準拠の臨床研究や製造販売後臨床試験等の研究会事務局業務も手掛ける。

同社が、SMOとして臨床試験を実施する医療機関を支援(業務の一部を受託または代行)しているのに対して、親会社のイーピーエス(株)はCRO(開発業務受託機関)として、臨床試験を委託する製薬企業等を支援(業務の受託)している。もっとも、SMOサービスは、同社、製薬会社、及び医療機関との三者契約となっており、同社が提供するサービスの対価は製薬会社から支払われる。

2013年9月期第3四半期決算
前年同期比0.5%の増収、同67.7%の経常減益

売上高は前年同期比0.5%増の42億16百万円。全社をあげて、新規受注獲得に繋がる営業活動の強化と稼働中のプロジェクトの前倒し進捗促進に取組んだ結果、第2四半期(1-3月)に前年同期を下回った売上が第3四半期(4-6月)は前年同期比増収となった。売上の内訳は、SMOの売上が同1.3%減の39億97百万円、その他売上が同49.9%増の2億19百万円。

利益面では、新拠点開設(東京支店を3拠点に分割)や、提携医療施設の開拓及び新規案件の受注に加え、登録の進捗促進等の機能も担う渉外担当を前倒しで増員配備した事で売上原価が大幅に増加で売上総利益が9億57百万円と同29.5%減少。コスト削減への取組みで販管費が7億79百万円と同3.2%減少したものの、営業利益は1億77百万円と同67.8%減少した。

第3四半期末の総資産は前期末比4億40百万円減の44億17百万円。借方では、営業CFの悪化に加え、短期貸付(0→10億円)や投資有価証券の取得で現預金が減少。貸方では、賞与引当金や純資産が減少した。財務状況は健全で有利子負債は0を維持、自己資本比率は前年同期比6.3ポイント増加の76.6%。

2013年9月期業績予想
通期業績予想に変更はなく、前期比0.4%の減収、同61.2%の経常減益

労務費・経費の削減に全社をあげて取り組んでいるものの、売上が伸び悩むため先行投資が負担となる。受注高は前期比26.2%減の54億04百万円を見込んでおり、期末の受注残高は73億04百万円と前期末比4.2%減少する見込み。ただ、下期の受注は34億49百万円と上期(19億55百万円)及び前年同期(32億71百万円)の実績を上回る見込み。配当は前期と同額の1株当たり55円を維持する考え。

尚、13年9月30日を基準日、同年10月1日を効力発生日として、1株を2株に分割する予定。上記配当は分割が反映されていない。

今後の注目点
新拠点開設や渉外担当者の前倒し増員等でコストが先行しているものの、足元で一定の成果をあげている模様。渉外担当者を設置する目的は、提携医療施設の新規開拓に加え、医師や施設とのコミュニケーションを密にする事で提携施設の潜在能力を顕在化させていく事。また、渉外担当者がその役割を果たす事で、CRCは「治験の円滑な進行の支援」という本来の業務に専念できる。上期を底に業績は回復傾向にある。通期業績の上積みに期待したい。
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