(8275:JASDAQ) フォーバル 2014年3月期第1四半期業績レポート

2013/09/04

今回のポイント
・14/3期第1四半期は前年同期比3.1%の増収、同16.7%の経常増益。売上高はビジネスフォンやホームページ制作等が順調に推移したフォーバルビジネスグループと商業印刷物企画や保険関連の事業が好調に推移したフォーバルテレコムビジネスグループの販売増により増加した。利益面では、事業拡大にともなう人件費等の増加の影響があったものの広告宣伝費等のコスト削減に取り組んだ結果、販管費は前年同期比1.9%の増加にとどまり、増収効果により営業利益以下の利益は2ケタの大幅な増収となった。・14/3期は前期比2.3%の増収、同15.1%の経常増益の期初計画に変更なし。「情報通信コンサルタント」集団として、IP統合商品の更なる普及促進、ビックデータ活用による新サービスの創出などの提案や東南アジア諸国の進出支援を通じて、売上の拡大を目指す。利益率の高い「アイコン」の売上構成比が上昇することに加え、更なる経営効率化を進め利益率を高める計画。営業利益は同17.6%増加する見込み。投資有価証券売却益の計上により当期純利益の予想が上方修正された(740百万円→940百万円)。配当は、1株当たり年間17.5円の期初予想を据え置き。

・フォーバルビジネスグループは、事業拡大のための積極的な人材採用を行っており今四半期のセグメント利益は減益となった。先行投資により拡充された人材が今後即戦力として活躍し、第2四半期以降の同セグメントの業績拡大の牽引役となっていくのか注目される。

会社概要
中小・中堅企業を対象とした経営コンサルティングサービスや海外進出支援サービスの他、ITを活用し経営を高度化・効率化する手段として、オフィス向けの光ファイバー対応IP電話サービスやFMCサービス(固定通信と移動体通信を融合したサービス)、ならびにそれらとネットワークセキュリティを融合したIP統合ソリューションなどの通信・インターネット関連サービス、OA・ネットワーク機器の販売、携帯端末の取次、Web構築などのサービスを提供している。また導入後の利活用等、経営をサポートする「アイコン」サービスを、お客様との接点を強化するサービスと位置付け、その普及に特に注力している。社名のFORVAL(フォーバル)は、「For Social Value」を語源とし、「社会価値創出企業を目指す」という経営理念が込められている。

【沿革】

1980年9月、新日本工販として設立され、電気通信機器やコンピュータ等の販売、及び設置工事、保守管理のサービスを開始。以来、一貫して情報通信分野における「新しいあたりまえ」創りに挑戦を続けている。同社の提案する「新しいあたりまえ」とは、商品・サービスを提供する大手メーカーやキャリアではなく、これらを実際に利用するユーザーの立場から情報通信業界が抱える矛盾、問題点を打破するために考えた新しいビジネスモデル。88年11月に株式を店頭登録した(現ジャスダック上場)。

その後は、OA・ネットワーク機器のリース販売を中心に事業が拡大し、91年10月に現商号の(株)フォーバルに商号を変更。95年4月には(株)フォーバルテレコムを設立し電話サービス事業に参入し、03年10月にサービスを開始したIP電話&ブロードバンドサービスの「FTフォン」の拡大でフォーバルグループの業容も拡大した。

ただ、近年のハード販売における付加価値の低下を踏まえ、現在、差別化が可能で付加価値も高いコンサルティングサービスへのシフトを進めており、08年4月にサービスを開始したITコンサルティングサービス「アイコン」がその中核となっている。また、コンサルティングサービスの一環として、中小企業の情報化の支援やASEAN展開の支援にも取り組んでおり、前者ではIP統合ソリューションを展開。後者では、10年5月にFORVAL(CAMBODIA)CO.,LTD.(カンボジア・プノンペン)を設立し、以後、11年7月のPT FORVAL INDONESIA(インドネシア・ジャカルタ)及び同年8月のFORVAL VIETNAM CO., LTD.(ベトナム・ホーチミン)の設立、更には12年3月のミャンマー駐在員事務所(ミャンマー・ヤンゴン)、その後ベトナム2番目の拠点となるハノイ支店の開設とネットワークの拡充を進めている。

【事業内容】

事業は、(株)フォーバルを中心に、中小法人向けOA・ネットワーク機器の販売、サービスの取次、コンサルティングサービス等を手掛けるフォーバルビジネスグループ、(株)フォーバルテレコムを中心に、VoIP・モバイル等の通信サービス、インターネット関連サービス、普通印刷、及び保険サービス等を手掛けるフォーバルテレコムビジネスグループ、(株)リンクアップを中心にモバイルショップにおいて携帯端末の取次等を手掛けるモバイルショップビジネスグループ、の3セグメントに分かれる。

成長戦略
同社グループのビジョンは、「『情報通信コンサルタント』として企業経営を支援する集団となり、中小・中堅企業の利益に貢献する」である。中小・中堅企業に対する質の高い経営支援とサポートの拡充と販売力の拡充を通じて、差別化されたポジショニングの確立を目指している。

社員教育にも力をいれており、企業経営を支援する集団になる為、営業やサポート要員のみならず、一般の社員にまで、情報通信に関連する各種の資格取得を奨励しており、インターネット検定ドットコムマスターについては全社員のうち8割弱、個人情報保護士については約7割の社員が資格を取得している。

同社グループは、機器販売からコンサルティングを中心にした経営支援へビジネスモデルの転換を進めている。機器販売を中心とした保守・サポートビジネスは参入障壁が低く、周辺事業へのビジネスチャンスも限られてしまう。そこで、同社グループが取り組んでいるのは、ARPUの上昇とビジネス範囲の拡大が期待できる、ITコンサルティングサービス「アイコン」を通しての進化である。
企業経営そのものを支援する。「アイコン」においては様々なサービスを提供しているが、特に情報通信の知識・技術を駆使した経営コンサルと強みである独自の海外進出ノウハウを活用した経営コンサルに注力し顧客企業の経営支援をしながら関係強化に取り組んでいる。

「アイコン」サービスの3ヵ年推移

「アイコン」を通して、取引先紹介・売り込み、売上拡大・販路拡大・新規開拓、或いはホームページやWeb関連等の様々な相談が寄せられており、受けた相談を基に同社のビジネスチャンスが広がっている。

2014年3月期第1四半期決算
前年同期比3.1%の増収、同16.7%の経常増益

売上高は前年同期比3.1%増の87.4億円。売上面は、ビジネスフォンやホームページ制作等が順調に推移したことや、ビジネスフォンやパソコンの施工保守ならびに光ファイバーやLAN工事を手掛ける子会社の外部向け売上が拡大したことなどにより、フォーバルビジネスグループが同4.5%の増収となった。更に、商業印刷物企画や保険関連の事業を手掛ける子会社が好調に推移したフォーバルテレコムビジネスグループで同4.3%の増収となった。また、携帯電話販売が前年同期比で減少した影響で、モバイルショップビジネスグループは同0.7%の減収となった。
利益面は、事業拡大にともなう人件費等の増加の影響でフォーバルビジネスグループが前年同期比64.9%の減益となったものの、増収効果によりフォーバルテレコムビジネスグループが同74.1%の増益、収益性の高いスマートフォンの構成比が高まったモバイルショップビジネスグループも同6.2%増加した。売上総利益率は、前年四半期末の28.7%から今四半期末は28.8%と若干の改善にとどまったものの、広告宣伝費の削減や事務所移転による地代家賃の削減などにより、販管費の伸び率が同1.9%増に抑制されたことから営業利益は同33.8%の大幅な増益となった。その他、持分法投資損失10百万円の計上などにより経常利益は同16.7%の増益。7月9日の業績予想の修正で公表したとおり、投資有価証券売却益を164百万円計上したこと、税金費用の見直しを行ったことなどにより四半期純利益は同325.3%の増益となった。
1株当たり期末配当金は、期初予定の17.5円から修正なし。

(2)財政状態

14/3期第1四半期末の総資産は13/3期末比25.5億円減の141.1億円。総資産の減少は、売上債権と仕入債務の減少が主なもの。これにより、今四半期末の自己資本比率は40.0%と前期末の34.7%から5.3ポイント上昇し、財務体質の健全性が高まった。同社は、無借金かつ自己資本比率50%を目標に、財務体質の強化を進めている。

2014年3月期業績予想
前期比2.3%の増収、同15.1%の経常増益予想

14/3期は前期比2.3%の増収、同15.1%の経常増益の期初計画に変更なし。企業経営を支援する「情報通信コンサルタント」集団として、IP統合商品の更なる普及促進、ビックデータ活用による新サービスの創出、スマートフォンなどの情報通信の活用促進の提案や東南アジア諸国の進出支援を通じて、売上の拡大を目指す。ITコンサルティングサービス「アイコン」を中心に引き続きフォーバルビジネスグループの売上が増加する見込み。業績予想を開示しているフォーバルテレコム(9445)は、前期比ほぼ横ばいを計画。
利益面でも、利益率の高い「アイコン」の売上構成比が上昇することに加え、更なる効率化による販管費抑制から営業利益率が改善する計画。営業利益は13.7億円と同17.6%増加する見込み。投資有価証券売却益の計上により当期純利益の計画のみ上方修正された(740百万円→940百万円)。配当も、1株当たり年間17.5円の期初予想を据え置き。

今後の注目点
新たなビジネスモデルの中核をなすITコンサルティングサービス「アイコン」が順調に拡大している。今四半期もフォーバルビジネスグループの売上高は前年同期比4.5%増加した。反面、事業拡大のための積極的な人材採用を行っており今四半期のセグメント利益は減益となった。従来より、同セグメントは、中小企業のIT投資の影響を受けるため、第2四半期、或いは、第4四半期の利益額が大きくなる傾向がある。先行投資により拡充された人材が今後即戦力として活躍し、第2四半期以降の同セグメントの業績拡大の牽引役となっていくのか注目される。更に、フォーバルテレコムビジネスグループでは、今期の重点的な戦略として、ドキュメントとスマートデバイスなどの新規販売分野におけるパートナー展開の早期の立ち上げを掲げている。同セグメントは、今四半期に増収増益になるなど成果が出始めている。フォーバルテレコムビジネスグループにおけるパートナー戦略の今後の進捗状況にも注目したい。 

http://www.forval.co.jp/news/up_img/1353907869-893354.pdf

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