(6052:JASDAQ) イーピーミント 2012年9月期第3四半期業績レポート

2012/09/11

今回のポイント
・12/9期3Q(累計)は前年同期比18.8%の増収、同12.4%の経常減益。CRC(治験コーディネーター)の採用を前倒しで進めた事や子会社化の吸収合併等で営業利益が同13.8%減少した。 

・ただ、提携医療施設のデータベースを基にした提案型営業の全面展開で受注は堅調。癌など高難易度領域が伸びた他、呼吸器、消化器、精神科領域等も増加。3Q末の受注残は80億円弱と前期受注残高を大幅に上回っている。

・通期業績予想に変更は無く、前期比25.2%の増収、同37.9%の経常増益予想。期末にかけて受注残の消化が進む見込みで、増収効果と子会社の吸収合併による経営の効率化で営業利益率の改善も進む。配当は1株当たり10円増配の期末55円を予定。

会社概要
イーピーエスグループでSMO(治験施設支援機関)事業を手掛けている。SMOとはSite Management Organizationの略で、厚生労働省が定めるGCP(Good Clinical Practice)省令に沿って行われる臨床試験〔新薬開発における治験(第I相、第II相、第III相試験)及び製造販売後臨床試験〕に係る業務の一部を、臨床試験の実施主体である医療施設から受託する組織の事。具体的には、医療施設に対して、臨床試験の実施をサポートするCRC(Clinical Research Coordinator:治験コーディネーター)業務や臨床試験事務局の運営管理等の専門的なサービスを提供している。主な取引先は、武田薬品工業(株)、グラクソ・スミスクライン(株)、第一三共(株)等。尚、GCP(Good Clinical Practice)省令とは、厚生労働省・医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令。

同社が、SMOとして臨床試験を実施する医療機関を支援(業務の一部を受託または代行)しているのに対して、親会社のイーピーエス(株)はCRO(開発業務受託機関)として、臨床試験を委託する製薬企業等を支援(業務の受託)している。もっとも、SMOサービスは、同社、製薬会社、及び医療機関との三者契約となっており、同社が提供するサービスの対価は通常製薬会社から支払われる。

SMO登場の背景

新GCP省令の施行(1998年4月施行)により、医療機関は臨床試験(治験)の実施に当たり、定められた基準を遵守する必要性が生じた。これを機に関連業務の外注需要が発生し、SMOと呼ばれる治験施設支援機関の役割がクローズアップされる事となった。

(同社資料より)

2012年9月期第3四半期決算
前年同期比18.8%の増収、同12.4%の経常減益

売上高は前年同期比18.8%増の41.9億円。豊富な受注残の消化が進む中、提携医療施設のデータベースを基にした提案型営業の全面展開により受注も堅調に推移。同社が強みとする癌をはじめとする高難易度領域の受注が伸びた他、呼吸器、消化器、精神科領域の受注も増加。この結果、第3四半期末の受注残は80億円弱と前年同期を大幅に上回っている。

ただ、利益面では、CRC(Clinical Research Coordinator:治験コーディネーター)の採用を前倒しで進めた事や(株)エスメディサの子会社化に伴う一時的な費用の発生で利益率が一時的に低下。営業利益は5.5億円と同13.8%減少した。
尚、(株)エスメディサは北海道への再進出と関東・東北地方の更なる強化を目的に11年10月に子会社化し、事業の強化・拡大及び経営の効率化を念頭に12年4月に吸収合併した。

*受注高・受注残高は、11/9-1Q~4Q(12期1Q~4Q) イーピーミント単独、
12/9-1Q~2Q(13期1Q~2Q)(株)エスメディサ子会社化により連結、
12/9-3Q(13期3Q)(株)エスメディサを吸収合併しイーピーミント単独の数値になります。

第3四半期末の総資産は前期末比3.8億円増の44.9億円。業容拡大に伴う売上債権、預り金、純資産等の増加が総資産増加の主な要因。現預金が減少したものの、短期余資運用の有価証券(1億円)等を考えると、ほぼ前期末と同水準である。財政状態は流動性に富み、自己資本比率は73.1%。

2012年9月期業績予想
通期業績予想に変更は無く、前期比25.2%の増収、同37.9%の経常増益予想

期末にかけて受注残の消化が進む見込みで、増収効果と子会社の吸収合併による経営の効率化で営業利益率の改善も進む。通期の受注は前期比28.3%増の76.8億円を見込んでおり、期末受注残は82.8億円と33.6%増加する見込み。配当は1株当たり10円増配の期末55円を予定。

*2011年9月期は非連結
2012年9月期は、2011年10月19日付で(株)エスメディサを子会社とした為連結。
その後2012年4月1日付で同社を吸収合併し、2012年9月期3Qは非連結となるが、2012年9月期3Qは連結数値、4Qは同社吸収合併前の業績予想より連結した場合の数値としている。

今後の注目点
提携医療施設の充実したネットワークを活かした提案型営業が成果をあげており、受注が堅調に推移している模様。ただ、案件を獲得するためには前倒しでCRCを確保しておく必要があり、先行投資が避けて通れない。SMO業界では大手3社の寡占化が進行しつつあり、各社共にCRCの確保が業績拡大のポイントとなっている。
株式会社インベストメントブリッジ
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