(2136:JASDAQ) ヒップ 2013年3月期第1四半期業績レポート

2012/09/06

今回のポイント

・13/3期1Q(4-6月)は前年同期比4.4%の増収、同18.8%の営業増益。輸送機器関連や情報処理・ソフトウェア関連の好調で新卒採用再開の影響を吸収して稼働率が堅調に推移。適性レートの確保に向けた継続的な取り組みの成果で技術料金が大きく改善した他、節電の影響がなくなり稼働時間も増加した。

・上期及び通期の業績予想に変更はなかった。新卒採用の再開等によるコスト増を折り込み、上期は前年同期比2.1%の増収ながら、同85.9%の営業減益。下期は新卒社員の戦力化で通期は、前期比5.5%の増収、同2.5%の営業増益を見込んでいる。

・4月に入社した新卒社員の早期戦力化に成功しており、売上高・利益共に想定を上回って推移しているものと思われる。期初の業績予想に対してどの程度の上積みが可能かは、今後の中途採用の動向がポイントとなるのではないか。

会社概要
輸送機器、エレクトロニクス、情報通信・精密機器、機械、情報処理・ソフトウェア等の分野において、企画から開発、設計、試作までの製品開発フェーズに特化した特定労働者派遣を行っている。本社のある横浜を中心に全国に拠点展開しており、大学院、大学、高等専門学校等を卒業した理系出身者を社員として採用し、教育を施した上で、顧客企業の設計・開発部門に技術エンジニアとして派遣する。開発業務を受託し自社内で対応する請負業務も手掛けており、全社員が生涯技術者として設計開発の革新に貢献している。

【造船ニッポンの復活にかけた熱い思いを社名に - Hybrid Innovation Project -】

「ヒップ」という社名は、韓国に造船生産量で抜かれた30年ほど前に長崎の造船所(1942年に戦艦「武蔵」が竣工)の中で生まれたプロジェクトの名称に由来する。良い船を作ろうと造船関連メーカーの技術者が集まり、多種多様な技術(Hybrid)を携え、技術革新(Innovation)の旗印の下、企業の壁を超えて集団・チーム(Project)として結集した、その頭文字HIPから来ている。また、この不屈の精神を引き継ぎ、開発・設計のプロ集団として業界の長期安定と、社員の永続的成長を図り、技術を通じ社会に貢献することを目指している。

2013年3月期第1四半期決算
前年同期比4.4%の増収、同18.8%の営業増益

売上高は前年同期比4.4%増の1,014百万円。輸送機器関連や情報処理・ソフトウェア関連の好調で新卒採用再開の影響を吸収して稼働率が堅調に推移。適性レートの確保に向けた継続的な取り組みの成果で技術料金が大きく改善した他、節電の影響がなくなり稼働時間も増加した。
利益面では、新卒採用の再開で4月に33名が入社したため労務費を中心にコストが増加したものの、増収効果で吸収し営業利益が37百万円と同18.8%増加した。業績の回復による雇用調整助成金の減少(15百万円→10百万円)等で経常利益は同3.4%の増加にとどまったが、税負担の減少に伴い四半期純利益は同12.3%増加した。

稼働率(=稼働技術者数/技術社員総数×100)は91.1%と前年同期比2.2ポイント低下した。前期は新卒の入社が無かったが、今期は4月に33名が入社したため、同月の稼働率は一時的に90%を下回った。しかし、新卒社員の早期戦力化で5月以降は回復に転じ、第1四半期を通してみると、90%を上回る稼働率を維持した。
継続的に適性レートの確保に取り組んだ結果、技術料金は前年同期比95円/H増と大きく改善。稼働時間も節電環境下にあった前年同期と比べて0.11H/人・日増加。技術者数については、中途採用及び新卒採用を積極化させた結果、前年同期末比12人増加した(純増)。

既存取引先との取引額の増加で自動車を中心に輸送用機器が伸びた他、新規の顧客開拓が進んだ情報処理・ソフトウェア関連の売上も増加。また、セグメント全体で売上が減少した機械関連も、半導体製造装置での展開が進んだ。

財政状態に大きな変化は無く、総資産は前期末比7百万円増の2,856百万円。配当や法人税等の支払いに短期借入金の積み増しで対応した。

2013年3月期業績予想
(1)半期業績見通し

前期は無かった新卒入社の影響と雇用調整助成金の減少を織り込んだため、上期は前年同期比2.1%の増収ながら同85.9%の営業減益が見込まれる。ただ、新卒社員の早期の戦力化で下期は前年同期比8.8%増と売上が伸び、営業利益が同109.5%増加。雇用調整助成金が減少するものの、経常利益も同51.4%増加する見込み。

(2)通期業績見通し

通期では前期比5.5%の増収、同2.5%の営業増益予想。中途採用の強化と新卒技術者の早期戦力化で、輸送機器関連や情報通信等での旺盛な派遣需要を取り込んでいく考え。利益面では、抑制傾向にあった労務・人件費の復元や新卒入社に伴う売上原価及び販管費の増加を吸収して、営業利益は1.5億円と同2.5%増加する見込み。ただ、業績回復に伴う雇用調整助成金の減少を織り込んだ結果、経常利益は同20.4%減の1.6億円にとどまる。配当は1株当たり1,200円の期末配当を予定。

今後の注目点
業績予想に変更は無かったが、4月に入社した新卒社員の早期戦力化に成功しており、売上高・利益共に想定を上回って推移しているものと思われる。13/3期は順調なスタートを切った。期初の業績予想に対してどの程度の上積みが可能かは、今後の中途採用の動向がポイントとなるのではないか。
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