フロイント産業株式会社(6312 東証ジャスダック)
売上の期ズレにより業績は落ち込むも、受注は好調を維持

2014/11/14

フォローアップレポート
㈱スクアード・リサーチ&コンサルティング
奥山 智子/坂本 貞夫

国内医薬品製造装置事業で検収期間の長期化が発生
 2015 年上期の売上は74 億円で、前年同期比17%減(15 億円減)と苦戦を強いられた。営業利益は黒字を確保したものの、減収に伴う粗利の減少の影響が大きく、8 億円から1 億円へと悪化している。
 本年度に入り、主力の国内医薬品装置分野(機械部門)の一部案件で医薬品工場建設遅延などに伴い検収期間が長期化し、売上計上の期ズレが発生、加えて、年度を通じて検収期が下期に偏重していこともあり、大幅減収を強いられる形となった。また、納期ズレの影響を勘案し、2014 年10 月に業績予想の下方修正を発表、売上予想値を180 億円から175 億円へと引き下げている。検収期間の長期化という一過性の要因により業績悪化を強いられたものの、本年度は、「ジェネリック薬の使用拡大」など医薬品業界の構造変換がプラスに作用し、受注は好調が続いていることから、下期には業績回復が期待される。
下期に錠剤印刷装置「TABREX」1号機を納品予定
 2013年7月にリリースした錠剤印刷装置「TABREX」の納品は、上期はなかったものの、下期に1号機が納品される予定である。但し、印刷装置は初めて手掛ける分野であることから、追加対応が必要となる可能性もゼロではない。また、2014 年4 月には文字視認性の向上を実現した新モデル「TABREX-DOD」を上市、既に受注獲得に成功している。錠剤への印字は、誤飲防止や調剤ミスの予防等の観点から医療関係者を中心にニーズが拡大してきており今後成長が期待できる分野であるが、新規参入も見られるなど競争は激しくなりつつある。
 グローバル展開については、インド市場開拓は苦戦が続いているが、ブラジルでトップセールスを実施するなど、成長市場での顧客開拓に注力している。また、11月にはミラノのテスト施設がオープンする予定であり、欧州圏での営業力の強化、受注獲得に期待がかかる。 

>>続きはこちら(1.28 MB)

TIW/ANALYST NET
ANALYSTNET企業レポート   TIW/ANALYST NET
証券アナリストに限定せずに、コンサルタントや研究者など幅広い執筆者による企業分析・評価によってアナリストレポートへのアプローチと収入基盤の多様化を目指すプロジェクトです。
本レポートは、株式会社ティー・アイ・ダヴリュが「ANALYST NET」の名称で発行するレポートであり、外部の提携会社及びアナリストを主な執筆者として作成されたものです。
  • 「ANALYST NET」のブランド名で発行されるレポートにおいては、対象となる企業について従来とは違ったアプローチによる紹介や解説を目的としております。株式会社ティー・アイ・ダヴリュは原則、レポートに記載された内容に関してレビューならびに承認を行っておりません。
  • 株式会社ティー・アイ・ダヴリュは、本レポートを発行するための企画提案およびインフラストラクチャーの提供に関して、対象企業より直接的または間接的に対価を得ている場合があります。
  • 執筆者となる外部の提携会社及びアナリストは、本レポートを作成する以外にも、対象会社より直接的または間接的に対価を得ている場合があります。また、執筆者となる外部の提携会社及びアナリストは、対象会社の有価証券に対して何らかの取引を行っている可能性あるいは将来行う可能性があります。
  • 本レポートは、投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたものであり、有価証券取引及びその他の取引の勧誘を目的とするものではありません。有価証券およびその他の取引に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任で行ってください。
  • 本レポートの作成に当たり、執筆者は対象企業への取材等を通じて情報提供を受けておりますが、当レポートに記載された仮説や見解は当該企業によるものではなく、執筆者による分析・評価によるものです。
  • 本レポートは、執筆者が信頼できると判断した情報に基づき記載されたものですが、その正確性、完全性または適時性を保証するものではありません。本レポートに記載された見解や予測は、本レポート発行時における執筆者の判断であり、予告無しに変更されることがあります。
  • 本レポートに記載された情報もしくは分析に、投資家が依拠した結果として被る可能性のある直接的、間接的、付随的もしくは特別な損害に対して、株式会社ティー・アイ・ダヴリュならびに執筆者が何ら責任を負うものではありません。
  • 本レポートの著作権は、原則として株式会社ティー・アイ・ダヴリュに帰属します。本レポートにおいて提供される情報に関して、株式会社ティー・アイ・ダヴリュの承諾を得ずに、当該情報の複製、販売、表示、配布、公表、修正、頒布または営利目的での利用を行うことは法律で禁じられております。
  • 「ANALYST NET」は株式会社ティー・アイ・ダヴリュの登録商標です。

このページのトップへ